山形大学有機エレクトロニクス研究センター。米沢市内にあります。
有機EL、有機太陽電池、有機トランジスタの3部門が主要。
この分野において世界一の研究拠点です。
細川正博オフィシャルブログ「細川正博の活動記録」Powered by Ameba

お忙しいところ城戸淳二教授にお時間を頂き、お話しを伺いました。
細川正博オフィシャルブログ「細川正博の活動記録」Powered by Ameba

研究施設内
細川正博オフィシャルブログ「細川正博の活動記録」Powered by Ameba

実験機械は安いものでも数百万、高いものは数千万円。
ただ待っていても研究の予算は下りてきません。実績とネットワーク。
特に競り勝って1位ではなく圧倒的ナンバーワンだと予算がつきやすいとのこと。
この世界、2位では全然ダメで1位でなければダメなんです。
細川正博オフィシャルブログ「細川正博の活動記録」Powered by Ameba

有機ELの照明。信じられない位、薄いです。照度も充分。
有機ELなら紙のようにペラペラでも発光可能。
近い将来、丸めてポケットに入れて持ち運ぶ「iPad」が開発されているかも?
まだ量産化できていないので高価ですが、量産できれば当然価格は下がります。
実用化が待たれますね!
細川正博オフィシャルブログ「細川正博の活動記録」Powered by Ameba

城戸先生のお話し。
技術的なこと、今後の有機EL、有機太陽電池、有機トランジスタの展開についてなどの他、研究環境の事や学校教育の話まで広範な内容を伺いました。

研究所の周辺環境
・米沢市をシリコンバレーのようにしたい。周辺技術を利用して産業を興す中小企業群の構成。
・中国人や韓国人は貪欲に知識を吸収しようとするし、その分優秀な人が多い。
そういう人物に日本で安心して研究していく環境を提供するべき。
その為、外国人を喜んで受け入れる雰囲気が必要。
例えば上杉神社に英語表記がない、レストランに英語のメニューがないなど。
製造業が日本で中々成り立たない以上、人を集めて技術を磨くしかない。

学校教育について
・優秀な学生がいないと研究活動がうまく展開できないので、優秀な学生の確保は死活問題。
しかし、最近はその学生のレベルが落ちている。
偏差値をテストで測り、「この偏差値だとこの学校だね」と割り振られた学生で意欲のある人は少ない。講演を聞いて、どうしても城戸教授の下で研究がしたい、といって入ってくる学生も中にはいる。こういった学生は意欲が全く違うため、物凄く伸びる。
・親が甘やかしすぎで、学生が贅沢になっている。その半面、好奇心に乏しくなっている。
最近では、「先生、なぜ外国に行かなきゃならないのですか?」と真顔で質問される。
インターネットの情報があるからよいと考え、外から自国を見るという必要性も分からなくなっている。
入学後に徹底的に鍛えるが、そもそも学生が甘くなっている。

10年後の日本では、ものづくりがダメになっているだろう、と城戸教授は指摘。
学生がものづくりに魅力を感じなくなっている、地道な研究をする粘り強さや好奇心が薄れている。
韓国は人的資源を集中して伸ばしているので順風ではなくなった時の課題がありそう。
しかし中国はもっと厚みがあり、学生達の意欲も全く違う。
こういった現状、他の所でも聞いて認識はしていたつもりですが、ノーベル賞級といわれる城戸教授に日本のものづくりに関しての厳しい現状を指摘されると、改めて危機感を覚えました。
人材の育成、伸びたいと思う子が伸びる教育環境を整えねばなりません。

集合写真。
左から、川裕一郎石川県議、私、永井浩介海老名市議、神谷宗幣吹田市議、城戸淳二教授、佐藤丈晴酒田市議、竹内太司朗守口市議、中村圭介米沢市議
細川正博オフィシャルブログ「細川正博の活動記録」Powered by Ameba