モクミツって言葉をご存知でしょうか?
漢字だと「木密」と書きます。
字面で何となく想像できると思いますが、木造住宅が密集している地域の略称です。

東日本大震災の後、各地で防災対策は喫緊の課題となっております。
その中でも東京都の木造住宅密集地域における対策は、防災都市づくりの要となるでしょう。

その対策をすべく、先日、都庁にて自民党豊島区議団、北区自民党区議団と都庁担当職員との「木密地域不燃化10年プロジェクト」に関する意見交換会を行いました。

今年度、東京都は「不燃化特区制度」を導入する運びとなっており、先行実施地区を都内で3地区程度設定して予算をつけます。
既に豊島区を始め各自治体が手を挙げており、先行実施地区となるためにはより効果的な提案をしなければなりません。
(周辺地区へ波及効果があるような事業、計画だけで全く進まない事業ではなく、ある程度強制力を持って実行できる方法、など。)
この事業のメリットとして、不燃化助成の上乗せ、都税の減免措置などが検討されております。

民間に任せているばかりでは有効な防災対策が打てないという現実が、「不燃化特区制度」の創設に繋がっております。
防災対策という大義名分の下、ただ国や自治体が強制力を持って土地の収用を推し進めてよいものでもありません。当然ながら現在住んでいる人の気持ちにも配慮しながら進め、なおかつ防災対策も取れるように…という難しい事業が、この「モクミツ」対策であると言えます。
地元に住み続けたい人が多い場合には、再開発事業で周辺一帯を開発して同等の床面積を補償するなど、既存の方法も駆使しつつ、防災力を強化していかねばなりません。

東京都発行の「あなたのまちの東京危険度マップ」によれば、豊島区内で火災危険度及び建物倒壊危険度の高い地域は、池袋本町3、4丁目、長崎1~3丁目、南長崎5丁目、雑司が谷2丁目、高田1丁目など。
火災危険度が高いところは、東池袋5丁目、北大塚3丁目、上池袋2、3丁目、池袋3丁目、高松1、2丁目、要町1丁目、長崎4丁目、南長崎2,3丁目、千早4丁目など。

特にこれらの地区では、対策を講じていく必要があります。
モクミツ対策の現状と課題が見えた、有意義な意見交換会でした。