練馬区の小竹向原にある「まちの保育園」へ視察に行きました。
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この園はカフェが併設されている町へ開かれた保育園です。
あの乙武洋匡さんが取締役を務めていることでも話題になりました。

全国的に見て保育士の構成は70%が30歳代以下、95%が女性。
子供の人間形成にとって大切な0~6歳児に接する大人が、ほぼ若い女性に限られてしまうのは問題。
父性を知らない子供は犯罪率が高まるということも海外では統計的に出ていること。
そのため、地域との交流を重視している。
地域のために貢献したいシニア層も数多くいる。
モデルはイタリアのレッジョエミリアの対話を重視した教育アプローチ。

地域に開かれた保育園というコンセプトがあり、開放感があるようにガラス張り。
子供達の活動が丸見えという欠点がありそうですが、周囲より1m掘り下げているため、丸見えにならないような工夫がされています。
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入口にある屋台。地域の方とのコミュニケーションに役立っています。
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一律の保育時間を定めて、そこから外れれば延長保育料を取るというやり方ではなく、預かり時間に応じた保育料としています。
そのため、タイムカードで管理。利用者目線ですね!
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園庭(1) 築山は保護者の方と作ったそうです。
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園庭(2) 季節毎に実を付ける樹木を選定するなどの工夫があります。
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調理室。給食は外注ではなく、園内で作っています。
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▼対話を重視
・決めつけをすることはしていない。
社長と保育士、保護者、地域の方との対話、保育士同士、保護者同士、保育士と保護者など、全て対話を重視。
お互いに腹に落とすようにしている。
・保護者との関わりでは、お母さん向けに週末昼の「ママ会」、お父さん向けに「パパ会」。
パパ会も始めは昼間にやっていたが、名刺交換から始まるなど堅苦しくなりがち。その為、途中から夜開催でくだけてやるようにしている。
・保育士とも徹底的に対話。どういう考えを持っているかを聞く。
その考えを組織的にどう活かしていくかは、マネジメントをしている社長の役割。

▼設立の際のハードル
・保育業界は参入障壁が高い。認可か認証を取らないと採算を合わせることは難しい業界。
しかし、認可保育園の新規参入は事実上無理。設置要件に「現に保育園を運営している」ことなどが入っているため。
認証は、それに類する経験でよいため、まだ参入の余地がある。
保育園の経営に関わっていたこと、元区立園長だった先生を園長として迎えた事などはポイントになったと思う。
・不動産契約が大変だった。地主の方の理解を得、運用利回りもある程度出るように計算して提案した。

▼地域の方との関わり
・完全ボランティアでお願いしている。
・どういう関わりをしたいのかは徹底的に対話。
・町会活動にも社長は関わっているため、その関係の方が多い。
・当初考えていたのは、カフェなどで地域の人と分かりやすく交流ができる姿。
実際はそういう感じではなく、意外なところで小さく繋がっていった。
全員が先生というイメージだったが、もっと緩やかな関係なんだと思う。

集合写真。
左から北川元気彦根市議会議員、神谷宗幣吹田市議会議員、松本理寿輝社長、私、阿久津さん、竹内太司朗守口市議会議員。
撮影は、足立将一吹田市議会議員です。
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定員を少なく抑えているなど、目の届かない保育はしたくないという松本社長の思いが伝わってきました。
しかし、理念と経営のバランスを取るのは非常に大変なことだともおっしゃっていました。
新規参入の障壁は相当高いとのこと。しかし、優良会社ばかりが入ってくる訳ではないので、やたらに低くする訳にはいかないです。
これも業者の提案次第で柔軟に考えられるとよいのでしょうか。

一緒に視察へ行ったメンバーが一言
「同じ子供を預けるなら、この園に子供を預けたい」
これが全てを表しているなと。
園の経営だけでなく、子供達の事を本当に考えていることが伝わってくるからこそ、こう思う訳です。

地域との関わり方、非常に参考となりました。