楽器選定…

そんな夢のような時間は人生に何度も何度も経験するものではありませんが、

私はフルートの先生なので、ありがたいことに度々その機会(生徒さんの楽器選定の立ち合い)に恵まれますにっこり

フルートは小さなお子さんだとU字管フルートから吹き始める生徒さんが多いのですが、それから洋銀製の比較的安価な楽器(安価といっても10万円ほどはしてしますが…)、そして、私の教室の場合はコンクールの本選通過を目指すあたりから総銀製のフルートをお勧めするようにしています。

U字管は、私の教室だとヤマハを使われている生徒さんが多く、パールやサンキョウを使われている方もいらっしゃいます。そもそも作っているところが少ないので、だいたいこの3つのメーカーに縛られます。U字管はだいたいがストレートの頭部管も一緒についているので、学年が上がってそのまま使うことができますよ。


ここ最近、立て続けに楽器選定をしていますが、更にムラマツが手に入りにくくなっているようです。海外から通って下さっている生徒さんも仰っていましたが、今は円安なので楽器が求めやすいようで、市場に出てもすぐになくなってしまう状態だそうです。受注販売でも1年半ほどは待つようですよ。

前回は総銀製のサンキョウ2本、アルタス、ヤマハの4本、そして、今回は総銀製のブランネン・パウエル・ヤマハ・ミヤザワの4本をお借りしました。

ブランネンとパウエルはアメリカのメーカーで、それ以外は日本のものです。

私の感覚だと、最近お借りした楽器の中ではブランネンの鳴りがダントツで、吹き込めば吹き込むほど鳴って追求していくのがおもしろいと思いました。

ヤマハのイデアルはレスポンスが早く、音程や音量もコントロールしやすい優等生といった感じで、

ミヤザワ、サンキョウはムラマツ(私はムラマツユーザーです)に比べると音色が明るく、はっきりしています。

ミヤザワよりサンキョウの方が更に輝かしい音で、サンキョウは他に比べてポイントが狭めで、息のスピードが必要なように感じました。

パウエルも他に比べるとポイントが狭く感じました。

アルタスは音の密度が濃く、響きが魅力的ですね!関西の吹奏楽で持たれている方が多いのをお聞きすることがあります。

ちなみに、頭でっかちになりすぎると先入観が入ってしまって素直に試奏することができなくなるので、選定しようとする生徒さん達にはこのような情報は事前にお知らせしていません。

そして選定の間も、楽器店で選定していただいている段階でどれもいい楽器なのは分かっているので、あとは本人がどれだけその楽器と向き合いたいと思えるか、また、吹いていて楽で楽しいと思えるかなど、本人の感覚や相性が1番大切だと思うので、私は最後まで静かに見守らせていただくことにしています。

同じメーカーの同じ型でも、個体差はあるのが難しいところ。ハンドメイドでも、そうではない楽器でもそうです。今回前回とヤマハのイデアルを吹かせていただきましたが、私の感覚では別物でした。

もし可能なら、一概にこのメーカーは合わないと決めてしまわず、いくつか試せるなら試したいですね。


最後に…

楽器はご縁。

どうせ高いお金を出すなら、全てのメーカーの全てのラインナップを試したい!という意気込みでのぞむ方もいらっしゃるかもしれませんが、欲しいと思った時に巡り合うものにご縁があるものだと思います。

自分の直感を大切にしながら、選定して下さいねキラキラ

 

さてさて、私は今、新幹線の中です。

7月にある本番の伴奏合わせのために名古屋まで行った帰りです。

気心が知れている大学の同級生と一緒に演奏ができるのは、原点に帰る感じがして、すごく楽しかったし、勉強にも刺激にもなりました


私も益々、頑張らなくてはおねがい


ピアノのかんちゃんとフルートのちいちゃん



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