お久しぶりの日記です。

 

今年は、みかんの表(豊作)年。

 

6月からずっと摘果作業に追われ、

ブログを書きたいと思いつつ

先のばしになってしまいました。

 

 

8月7日 あさ7時ころ 早生みかん畑から

(小島に雲の帽子がかかっています)

 

 

さて、我が家で作っているミカンの種類は

・皮の柔らかい温州ミカン(早生・中生・晩成)

・伊予柑

・せとか

・清見みかん(タンゴール)

・カラマンダリン

 

が主なものです。

 

新しい品種は値段も高く売れるのですが

栽培技術(手間)が必要なので

経験の浅い私たちはあまり作っていません。

 

その中で

最初に摘果を始めるのは

いちばんに花が咲き

実の大きくなるのも早い伊予柑から。

 

7月11日 伊予柑畑 この日は雲の形がユニークでした。

 

伊予柑は、ひとつの小枝に1個が基本。

2個以上のままにしておくと、

よい形の実になりませんし、

まず店で売るように大きくなりません。

 

もし、伊予柑を全く摘果せず

自然に放置して育てたら

ミカン程度の大きさが多くなるでしょう。

 

 

伊予柑は、

一つの枝に何個も実がついているなら

とりあえず1個だけ残して

あとはもぎ落せばよいので

初心者にも扱いやすい品種です。

 

こんな感じに余分な実を落とし

まばらに残していく。

 

伊予柑も去年よりは

たくさん実がついていましたが

玉数がミカンに比べ少ないので

作業も早く終わります。

 

 

問題は温州みかん

この品種の特徴ですが

実の数が多い年と少ない年が

1年交代でおこるのですね~

 

経験豊富で日ごろから

手入れがよくできている農家の人は

その生産量のムラを

最小限にとどめられるかもしれません。

 

 

実が少し大きく育ち、摘果しやすくなる6月末頃から

早朝の早生みかん畑へ。

 

 

5月の花

↑花がこんなについてたんだから

そりゃぁ実もたくさんつくよね。

 

花芽の量は前年秋の気温が

高いと多くなるといわれていますが…

 

 

ブドウの房のごとく。(これは7月末ころ)

 

↑花から育っていく実は

すべて育つわけではなく

途中でかなり自然落果して数が減ります。

それでも、木に残った実が

こんなになっている状態。

 

大きい木は、豊作年は

1本1時間では終わらないので

仮に、1分間に20個もぎ落とせるとして

60分のうち移動もあるので50分手を使えるとしたら…

20×50=1000個

大きい木なら、そのくらいは

もぎ落としているかもしれませんねぇ。

 

樹齢60年の木は大きく、

急傾斜地なので

三脚が使えない場所もあり、

木に登って摘果しないといけません。

 

一方の手は木につかまって

もう一方の手で作業をしますが

暑さも重なり、かなり疲れます。

一番ハードな畑です。

 

でも、摘果作業というのは

私にはおもしろくて、

好きな仕事でもあります。

 

 

 

クローバー


今年は4月・5月の春の降雨が少なく

6月下旬になってやっと梅雨入り。

雨の降らない日が長く続きました。

 

6月24日

梅雨入り直前の日

すでに梅雨明けした夏のようなスカッとした空。

 

 

まだ真夏よりは涼しくて作業が楽なので

お弁当持参。

ご飯の上におかずをのせる

いつものワンパターン弁当ですが、

やっぱり山で食べるご飯は、おいし~い!

 

時として、前夜に下準備したり

早起きしたりが大変ですが、

 

熱い中、疲れてお昼前に帰宅し

休むまもなく昼ごはんを作ったり

片づけたりという負担と比べると

 

何のプレッシャーもなく

ただフタをパカッとあける労力だけで

そのまま畑で食べれる

お弁当の解放感は

何にも代えがたいものがあるのです。

 

 

 

 

クローバー

さて、ここからは虫関連の話を少し。

 

興味ない方は、後の風景写真など

ご覧いただければと思いますが、

そもそも、きょうのテーマは

農業的な視点で書いています(^^)

 

 

この手袋はなぜ

こんな色をしているかわかりますかね。

今年は、摘果作業をすると、こんな色になりビックリ。

モノラック(運搬車)のレールをさわっても

サビでこんな色になるんですが

これは、ミカンにつく害虫(ダニ)の色で

作業手袋が染まったのです。

 

パッと見には、見えないですが

目にみえるか見えないくらいの小さなダニが

(人の住居にもいますが)

ミカンで発生し

葉や実の汁を吸って繁殖しています。

 

ミカンの汁を吸うダニがいて

またそのダニを食べる肉食のダニがいて

またそのダニを食べる別の存在がいるかもしれません。

 

この時期のダニは放置しても

まだミカンに果汁が入ってないので

でき具合にはあまり悪影響がないようですが

今年、この畑は特に多くて

(薬をかけても、たぶんきかないせいもあるんだけど)

摘果作業中、

ホコリのごとくたくさん吸うせいか

今年はクシャミとの闘いでもありました。

花粉症のようなものですね。

 

 

それから、こちらは何に使うか?

 

園芸用キンチョールがあるので

少し予想つくかもしれませんが

虫の対策に、殺虫剤と石灰と水。

 

ゴマダラカミキリという

ミカンの木を食べて枯らすやっかいな虫に

摘果しながら、木を点検して

今年はためしに対策をしてみようと持参しました。

 

 

枯れてしまったミカンの木↓

(向こうにあるのは、枝ではなく枯れた後に植えた苗木です)

根本に大きな穴がいくつか見えます。

おそらく、中はかなり空洞ができているはずです。

 

同じ60年前に植えた苗木も

その植えられた場所や木の状態の違いで

毎年少しずつ枯れていきます。

農薬などかけて、世話をしていても。

 

 

 

ゴマダラカミキリ↓

こちらでは、天牛(テンギュウ)とも呼びます。

ルックスは、黒地に白の模様がオシャレな昆虫といえるかも?

木の幹を食べるだけあって口はノコギリのよう。

髪の毛を切ってしまうくらい口がするどいので

カミキリムシと呼ぶという話もあります。

ヘタに素手でさわると、かじられ血がでそうです。

 

ゴマダラカミキリは、

みかんを食べる虫の中では、

大木さえも枯らし

ミカンに最大の被害を与えるもの

と言えるかもしれません。

 

他の果樹や街路樹なども食べる昆虫ですが。

 

アゲハ蝶のような虫は

幼虫がミカンの新芽を食べるだけなので

大きな木にはあまり影響がありません。

 

ゴマダラカミキリは、

木の幹の中や周囲をかじります。

卵を産みつけ、親も幼虫も

木を食べます。

小さな虫が、一匹だけで

若木を1本枯らすこともある。

 

卵から成虫になるまでの間、

1~2年かけて木の中を

トンネルを掘るように食い荒らし

大きくなるにつれ根もと付近におりてくるらしい。

 

根元あたりを広範囲に食害されると

致命傷になり

樹齢何十年も経つような頑丈な木も

しだいに弱って枯れていくのです。

 

農薬などかけても

木の中の虫にはかからないし

羽があるのだから、散布中は逃げてしまいます。

 

みかん作りをはじめて

最初のうちは、木が弱ったり枯れる理由が

さっぱりわからなかった。

 

一生懸命、肥料をやったり

弱った部分の枝の剪定してみたり

木にも強いものと弱いものがあるのかなぁ

くらいに思っていたんですが…

 

弱った木をよく観察すると、根本付近に

たくさんの虫食い痕がありますね。

地中の根もかじられてやせていたり

必ず理由がみつかるものだなぁと

思うこの頃です。

 

で、穴の中に幼虫がいることもあるので

薬を穴に噴射して

侵入を防ぐため、石灰をつめてみた写真です。

親が穴の中に卵を産むなら

それを防ぐ効果もありますが、

 

調べてみると、大きな穴は

幼虫が羽化して外へ出るときに

かじって脱出用にあけるものらしく

 

今となっては、石灰をつめることに

どこまで効果があるかわかりませんが…

 

卵からかえった後、表皮付近にいる幼虫が

穴から深い木の内部に

簡単に入る確率は下がるでしょうか。

 

虫食い痕が多い木ほど

さらに虫に好まれそうな気がする。

 

 

 

 

↑この(同じ)↓木は今季になって急激に弱りました。

葉が少なく、実のふとりも悪くて

来季には、ダメになりそうな様子だった。

↑そこで、かじられて皮のない部分を、

7月にがんばってすべて石灰でおおってみた(笑)

何年もかけて、ここまでかじられたんでしょう。

 

ゴマダラカミキリの生態を調べた

今なら、ここまで石灰をぬらなかったかもしれませんが…

 

木に卵を産み付ける所を探す成虫の

戦意喪失くらいの効果はあるだろうか?

 

 

 

↓白くぬったところは、すべて

虫が外へ出るためにかじり、穴があいていた箇所。

たくさん穴があいている木は、

弱って葉数が少なく、実の成長の悪い木が多い

根元には摘果した実がたまって

とどまっていることも多いのだが、

 

真夏の暑いときは、

この実の下の土は適度に湿り気があり

涼しく快適なもよう。

 

軽く掘ってみると

幼虫が何匹か必ず潜んでいた。

今年のように暑い夏なら、なおさらで

私も虫なら、ここに移動したくなるでしょう。

 

害虫は必ずしも、

木の中にいるとは限らない。

 

今年の夏は何だか

昆虫学者になったような気分の

私なのでした。

 

 

 

クローバー

 

梅雨入りも遅く、春からずっと

水不足だった急傾斜の畑が

やっと十分うるおったのは、

7月下旬。

遅い梅雨が終わる頃のことでした。

 

 

8月5日

雨が地中深くしみるまで降って

しばらく経ったころ

 

上で紹介した石灰で修復した木に

新芽が出てきた。↓

弱った木の負担を減らすため

なった実は、6月にほぼもぎ落していたので

 

木は、雨が十分降り

実にまわす必要がなくなった栄養を

新しい葉を育てるために使えるようになりました。

 

 

本来なら春に見られる光景ですが…

光に透ける新芽が美しい

芽を出す力があれば安心です。

 

 

今年は実があまりとれないけれど

この木は復活するでしょう。

 

 

木の全景

樹齢60年

わが子のように、

また復活して、元気になっていく姿を見るのは

うれしいものです。

 

人の手を借りねば

温州ミカンは自然の中で生き残れないであろう品種です。

でも、手入れしてやれば

なんてたくましい木なんだろうとも思います。

 

 

 

クローバー

 

 

さて、摘果作業がいそがしく

あまり写真を撮る余裕もなくすぎた夏ですが

 

撮った写真を使って

iPadで絵を描くといいよ

と言ってアドバイスされ、

ミカン畑以外の写真も少しは撮っています。

 

一眼レフもあるんだけど、

モニター画像がきれいで手軽なスマホが

どうしても多くなってしまいます。

 

 

庭のヒマワリ

 

最近は、スマホ・パソコン関連の扱いに追われ

カメラをいじるのが疎遠になりがちなんですが、

絵を描けば、カメラもタブレットも

有効活用できるはず…

 

なのですが、絵を描くには

まずアプリが使いこなせなければ

お話にならなくて、なかなか…です汗

 

 

 

 

クローバー枝豆おにぎりのお昼ごはん

 

家にいる時の昼ごはんは

献立を考えるのがおっくうなんですが、

これはお弁当のイメージで楽しく作った時のもの。

 

動物性の食材が少ないけど

豆製品と漬物などを使ってるので

栄養的には悪くなく体にやさしいかな?

 

 

使っている生協の冷凍枝豆は

手軽でおいしくて、とても便利。

ちょうどやわらかくて食べ頃の

上質の豆が使われていて関心します。

 

自分で大豆を育ててみるとわかるけど

ここまで上質でおいしいものは、

とても手間で、簡単にはできないし

価格もお手頃だからありがたいです。

 

これを作るのに

倍量の生の枝豆が必要なのだそうです。

 

 

クローバーきんぴら入りお弁当

時間がないときは

やはり、メインに揚げ物を使うと、速い。

魚系や野菜系が多いですが

生協のしっぽのないエビフライも

おいしくてお得だし、

千切りキャベツは必ず、あるとほっとします。

 

物価は高いので

極力、野菜は自家製を利用しますけれど。

 

 

 

クローバー

 

こちらはトップ画像をトリミングしたもの。

↓雲の帽子を見やすくアップにして…

 

がんばって、絵を描くのに挑戦

 

 

した結果…

 

 

 

空の雲をリアルに描くのが難しくて

途中で挫折。

 

色は、実際に絵の具を使わないので

失敗したらやりなおしもきくし、汚くはなりませんが…

 

 

同じ写真をお手本に使うなら、

こちらの方が簡単だったかもしれません。

 

 

雲の帽子は消えていますが、同じ日の早生みかん畑

 

写真を撮るのは

仕事などのついでが多いので

いつも同じところからばかりになるですが、

 

お天気や季節、時の変化によって

いろんな魅力的な表情を見せてくれる

 

そんな時は、仕事の合間にも

ついカメラを手にとってしまうのです。

 

 

クローバー

 

 

長くなるので、

つづきは、また次回に(^^)/

 

摘果作業②・8~10月の空へ続く