昨年2019年、「主婦がスリランカにお寺を寄贈」の記事を見ました。
実際この記事が出たのは、2018年です。
日本人主婦がスリランカにお寺を寄贈
https://www.excite.co.jp/news/article/Prtimes_2018-07-21-35539-5/
記事の内容を要約すると「長野に住む一人の主婦が、サンフランシスコ講和条約の時に日本を助けてくれたスリランカに感謝の思いを返すためにお寺を寄贈した」ということです。
スリランカと日本の関係を全然知らない私は「どういうこと?」と思いました。
それで、記事の内容をもう少し詳しく見ると…
「1951年戦後のサンフランシスコ講和会議。
スリランカの代表のJ.R.ジャヤワルダナ氏(後の2代スリランカ大統領)は、「憎しみは憎しみによって消えず、愛によってのみ消える」と語り、日本に対する被害賠償請求権を放棄し、日本の平和と自由を希求する演説をして下さいました。
今の日本の平和を形づくってくれたスリランカにありがとうを伝え、また、この歴史を日本人に広く知ってもらうために、1000人を超える有志の仲間たちと1000年以上前から続くスリランカの聖地にJ.R.ジャヤワルダナ氏を記念した憩いの場所を作りました。」
ということなんです。
なぜこのような演説をされたのか?
J.R.ジャヤワルダナ氏の演説の全文を見ると次のような内容があります。
「日本人として知っておくべき歴史」より引用
https://hinode.8718.jp/san_francisco_convention_sri_lanka.html
①「何故アジアの諸国民は、日本は自由であるべきだと切望するのでしょうか。それは我々の日本との永年に亘るかかわり合いの故であり、又アジア諸国民が日本に対して持っていた高い尊敬の故であり、日本がアジア緒国民の中でただ一人強く自由であった時、我々は日本を保護者として又友人として仰いでいた時に、日本に対して抱いていた高い尊敬の為でもあります。
私は、この前の戦争の最中に起きたことですが、アジアの為の共存共栄のスローーガンが今問題となっている諸国民にアピールし、ビルマ、インド、インドネシアの指導者の或人達がそうすることによって自分達が愛している国が開放されるという希望から日本の仲間入りをした、という出来事が思い出されます。」
②「セイロンに於ける我々は、幸い侵略を受けませんでしたが、空襲により引き起された損害、東南アジア司令部に属する大軍の駐屯による損害、並びに我国が連合国こ供出する自然ゴムの唯一の生産国であった時に於ける、我国の主要産物のひとつであるゴムの枯渇的樹液採取によって生じた損害は、損害賠償を要求する資格を我国に与えるものであります。
我国はそうしようとは思いません。何故なら我々は大師の言葉を信じていますから。
大師のメッセージ、「憎しみは憎しみによっては止まず、ただ愛によってのみ止む」はアジアの数え切れないほどの人々の生涯(生活)を高尚にしました。仏陀、大師、仏教の元祖のメッセージこそが、人道の波を南アジア、ビルマ、ラオス、カンボジア、シャム、インドネシアそれからセイロンに伝え、そして又北方へはヒマラヤを通ってチベットへ、支那へそして最後には日本へ伝えました。これが我々を数百年もの間、共通の文化と伝統でお互いに結びつけたのであります。この共通文化は未だに在続しています。それを私は先週、この会議に出席する途中日本を訪問した際に見付けました。又日本の指導者達から、大臣の方々からも、市井の人々からも、寺院の僧侶からも、日本の普通の人々は今も尚、平和の大師の影の影響のもとにあり、それに従って行こうと願っているのを見いだしました。我々は日本人に機会を与えて上げねばなりません。 」
①はアジア諸国を代表する思いと、②は仏教徒としての思いをかたっています。
①では、アジア諸国が「日本に対して抱いた高い尊敬の念の為」という言葉が見られます。
日本が尊敬されていた背景には、世界で欧米諸国の植民地支配が進む中、植民地支配を受けていない国は「日本、タイ、ネパール、エチオピア、スイス」のわずか五カ国で、その中でも自力で独立をしていたのが「日本」だけでした。
欧米列強に小さい日本が対抗する姿はアジアの希望となったという歴史があります。
一人の主婦がこういう内容を知っていて、感謝の思いを返したいという衝動で仲間を集めお寺を寄贈したということに本当にびっくりしました。
また、この記事を通して、かつての日本に対する世界の評価を私は知らないな・・・ということを実感しました。
改めて世界のこと、日本のことを学びたいと思うきっかけとなりました。
日本人、日本に住んでいる人は日本の歴史を知っておきたいですね。
学校では学べないことも、今はネットでたくさんの情報がありますね。
たくさんありすぎて選ぶのも一苦労なほどです。
まずは、ポイントをまとめて学べるこちらをご覧ください。
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