花火大会と線香花火のおはなし (再掲) | 子どもへ伝える大切なもの

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夏の風物詩 花火大会
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いよいよ花火大会のシーズンです。
浴衣を着て花火大会を楽しむ、とても風流ですよね!

大きな花火大会の「かぎやー」「たまやー」も良いですけど、
誰しもが一度は楽しんだ事のある線香花火は、また違った趣があります。
あのかわいらしさと、あのはかなさが人の心を引きつけます。
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わずか0.1gの火薬に、わび、さび、そして起承転結の物語が入った
まさに日本の伝統芸です。

線香花火の歴史は江戸時代から約300年あるそうです。
関西では、持つ手が藁で
関東では、持つ手が和紙になっています。
関西は斜め45度に持ち
関東ではそのまま下に垂らすと
長持ちして綺麗な線香花火が楽しめるそうです。

線香花火には4段回の美しさがあります。
牡丹・・・先に出来る玉
松葉・・・火花が細く出て
柳・・・・下火になってきて
散り菊・・玉が落ちる寸前

控えめで美しい線香花火が日本で開化したのも、
日本人の心とマッチした花火だからです。

しかし、その線香花火も安価な中国製に押されて
昭和60年に信州の全店が廃業
平成8年に岡崎の全店が廃業
平成10年に九州の最後のメーカーが廃業
日本製の線香花火がすべて廃業してしまいました。

しかし中国製の線香花火は確かに安価ですが、玉がすぐ落ち本来の線香花火に
はもの足りません。

線香花火のあの美しさをもう一度見たい人達の声が上がります。
そして、何よりも「国産の線香花火を無くしてはいけない」と思う
日本の花火 師のプライドをかけた戦いが始まりました。

東京の老舗の花火問屋の山縣商店の山縣社長が立ち上がります。
「江戸文化である線香花火を日本から根だやしてはならない」

それから、研究が始まります。
「今更、コストで中国にかなうわけが無い」
「ビジネスとして成り立つのか?」
さまざまな反対の意見も多数ありました。
しかし、山縣社長は諦めませんでした。
そして平成12年純国産の「大江戸牡丹」を開発に成功します。
それは昭和のものを超える傑作でした。
それから平成15年に九州の名品「不知火牡丹」を復活させます。
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国産の線香花火は名声を取り戻します。
「起承転結」のある火花の散り方。
そこには「詩」があり「音楽」があると評価されます。

まさに日本人の繊細な技術の結晶と日本人らしい美意識の象徴が
線香花火です。

国産の線香花火はごくわずかですが、
ぜひ国産の線香花火を試してみて下さい。


夏の思い出になることでしょう。



追記

線香花火も普通の花火も、何故こんなに日本人に愛されるのか。
それは流れる時間の中で、一瞬に光を放ち、一瞬に散る美しさからだと思います。
その潔さが、無常観を演出し日本人の心をとらえているのかもしれません。

変わりゆく四季の中、刻々と変化する世の中で
その一瞬を愛でる感覚こそ、日本の心です。

美しく散る火花は、僕たち日本人が忘れかけているモノを
教えてくれているのかもしれませんね。



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