蟹座7度(蟹座6度0分〜6度59分)

(日本語訳)
蟹座7度 月夜に輝く二人の妖精

これは、自然が人間に、肉体的あるいは心理的な複雑な状況からの解放をもたらすという側面の、自然の無限の可能性の象徴であり、また、日常生活の緊張に対するバランスとして、自己の表現において、ある程度の軽さを達成する必要があることの象徴でもある。

ここには、すべての自己実現におけるダイナミックな要素としての空想の高まりと、自己のビジョンを持つための真の機会としての経験の静かな瞬間を持つ歓喜がある。自我の魅力は、その幸福を脅かしかねないいかなるものも克服する能力の中にある。

キーワードは「ascendancy(優勢)」である。

プラスの場合、(物事を)変容させる感受性や癒しを与える想像力がある

マイナスの場合、偽りへの無意味な後退が起こる
原文
CANCER 7  Two fairies on a moonlit night
This is a symbol of nature's illimitable potentialities on the side of the release she offers man from his physical or psychological involvement, and of the necessity that he achieve some measure of lightness in self-expression as a balance for the strain of everyday existence. Here is an exaltation of fancy as a dynamic factor in all self-realization, and of the quiet moments of experience as a real opportunity for self-orientation. The magic of selfhood lies in its ability to rise above whatever may threaten its well-being. The keyword is ASCENDANCY. When positive, the degree is a transforming sensitivity or a healing imagination, and when negative, a senseless retreat to make-believe.

(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)

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蟹座7度 月明かりの夜の二人の妖精

親しい人との約束を果たすために拘束された生活をしていると、反動で遊びたい心がうずくことになるでしょう。隠れて楽しみを追求する人もいるかもしれません。しかしその気持ちが多彩なキャラクターを作り出すことになる人です。


 この前の蟹座の6度で人間的な思惑を捨て、動物が共通して持つ本能的な要素をクローズアップしたのですが、その結果、当然のこととして、一度開放してしまった動物的な資質の中から、人間的な意思では制御しにくい衝動がいくつか出てくることになります。保護本能や母性愛などは家庭を作るのに好都合ですが、それ以上にもっと強い遊び衝動とでもいうものが心の中に渦巻くことになります。
  「月明かりの夜」というのは、おし隠してきた気持ちが表面化してしまうシチュエーションですが、この中で夢想的なヴィジョンとして「妖精」が踊るのが見えてきます。「妖精」とは、自然界で生まれてきた、人間の進化とはまったく違う系統の生き物のたとえですが、これらが、6度から始まった蟹座第2グループの情感育成というテーマに大きな影響を与えてきます。
 ただこれは、幼児教育などでも童話が盛んに使われているように、必ずしも6度の反動というだけではなく、気持ちをのびのびと解放するために有益とされる、精神を解放する効果を持っています。「妖精」は存在するのかどうか、わかりません。しかし、あると思うと、未知なるものへの期待感で気持ちはわくわくしてくるのです。
 6度と7度は、中心的なものと周縁的なもの、あるいは固めたものと溶解してゆくものという対比があるのではないでしょうか。7度が行きすぎれば、6度で構築したものは傷つくのです。

​ 進行天体がこの位置にある時


 新生活を多彩にするための心の遊びが出てきます。それに熱中しすぎると、本末転倒で、新しく始めた生活の秩序がだんだんと曖昧になってゆきます。しかし目の前にある現実だけがすべてだと思うと、息苦しい気持ちになりやすく、どうしても何らかの楽しみごとは必要です。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)

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