蟹座6度〜10度(蟹座5度0分〜9度59分)(第2グループ)・・・本能を引き出して、純粋な感情を形成する

 サインの第2グループはそのサインの感受性や、時には情感を育成する役割を持っています。
 蟹座はそもそも水の元素、活動のサインですから、水が表す情緒、感情、気持ちなどの分野で、活動サインすなわち価値を新たに発生させる性質があります
 第1グループでは、個人のマインドを打ち壊すプロセスが進みましたから、いよいよ第2グループいかにも蟹座らしい情緒性が発達してくるのです。このとき、いったん人間的な意味での知性を捨てて、哺乳動物や人間が持つ共通した本能的な要素をクローズアップします。
 そもそも蟹座は、できるかぎり多くの人との共通する普遍的な資質を育成するのが目的です。この目的を果たすには、多くの人が前提として潜在的に持っている生命の基礎的な能力を引き出すことは、理にかなっています。子供を育てる、あるいはまた安全な住居を確保する、協力しあう、指導的なものには従属するなどのこれらはみな、共存という蟹座の目的においてはとても大切な要素なのです。知性を捨てて、本能に走るというと聞こえは悪いのですが、ここで出てくるのは、攻撃的な本能ではなく、育成の本能なのです。
 第1グループではエゴが犠牲になりましたが、第2グループでは、生命力が共存の目的に捧げられることになります。すべての人が共通して持っているこの決意は、たとえば父親や母親が子供のために働くという、すべての人が共通して実行していることにも関係しています。内面が豊かに形成されるのですが、他者の冷たい態度でひどく傷つくこともあります。したがってここでは、ある程度、保護されていなくてはなりません。
 このグループの人は、知性による判断を捨てて、生命の本能的な要素に従って生きています。そのために、言葉ではごまかすことのできない、相手の真意というものに反応します。自分は敏感すぎると感じている人も多いでしょうが、そこには相手の気持ちに確実に応えようとする誠実さがあります。内輪の人に対する思いやりはあふれるばかりで、活動サインゆえに思いやりが枯渇することもほとんどありません。


 このグループにアセンダントがある人

 仲間や家族との関係を確立するために、非常に多くの犠牲を払います。
 しかしその分、返ってくるものがあり、結束力のある平和な関係を作り出すことができるでしょう。心理面が豊かに発達してくるので思いやりの深い人です。


 このグループにMCがある人

 不動産などに関係した分野では独特の力を発揮します。安心感とか、よい環境づくりに対する配慮が働き、仕事のプロに徹するよりも、その前に人間的でありたいと思うことが多いでしょう。日本的、かつ伝統的な仕事がよいでしょう。


 太陽がこの位置にある時期(6/26頃〜 6/30or7/1頃):夏至の次候(七十二候の第二十九)

菖蒲華(あやめ はなさく):あやめの花が咲く(日本)
蜩始鳴(せみ はじめて なく):蝉が鳴き始める(中国)