双子座19度(双子座18度0分〜18度59分)

(日本語訳)
双子座19度 大きく古めかしい書物

これは、一度通った道は、より容易に、より幅広い(=多様なものを含む)自己発見とともに再び通ることができるというような、経験の究極的な不滅性の象徴である。

ここでは、知恵という無限の資源が保証され、この遺産は即座の実践的な導きとして、いつでも顕在化する可能性が(あることが)示唆されている。過去は常に現在を照らしてくれるものであり、(この度数の)人は、自分の(社会的・文化的な)ルーツに対する本物の責任感を持つことで最高の成果を得ることができる。

キーワードは「background(背景、遠因、素姓)」である。

プラスの場合、以前の強み(=長所)を回復したり、現在の困難な状況を効果的に解きほぐしたりする並外れた能力がある

マイナスの場合は、伝統や権威を隷属的に崇拝する
原文
GEMINI 19  A large archaic volume
This is a symbol of the ultimate indestructibility of experience, so that any path once traversed may be taken again with a greater ease and a broader self-discovery. There is here the assurance of illimitable resources in wisdom, and the suggestion that this heritage may be made manifest at any time in an immediate and practical guidance. The past always provides an illumination of the present, and man achieves best as he cultures a real sense of obligation to his own roots. The keyword is BACKGROUND.
When positive, the degree is a special capacity for the recovery of prior advantages or the effective disentanglement of present involvements, and when negative, a slavish worship of tradition and authority.

(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)

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双子座19度 大きな古典書物


この度数の人は、影響を受けやすい自分を自覚し、精神を良質のものに浸すことができれば、その影響をいくら受けてもかまわないだろうと考え、真実の知恵の鉱脈に関心を抱きます。本物かどうか見分ける識別眼がある人です。


 双子座16度から始まった第4グループは、射手座の影響を受けた結果、活動のフィールドが拡大して外に対して強い主張をしました。しかし、外からの強い影響によって個人としての本来の資質を見失ったために、外からの影響力を制限する緊急処置として関わる人間を少数にしました。
 各グループの中で「安定・固定」を示す4番目の19度の段階では、同じ射手座的な大きなフィールドでももっと安定感のある場を選び、そこで自分の精神を遊ばせようと試みます。そうすれば、双子座18度のように無理に活動を制限する必要もないのです。
 流行も考え方もころころ変わる世間とは違う、もっと根底的で普遍的な情報の場とは、シンボルに登場するような「古典的な書物」です。これは古典的な文芸作品という特定されたものではなく、いわゆる「種の書物」というものです。あらゆる文化はそこから発生するという、樹木の幹に当たる部分であり、また実際にこの度数を持つ人々の行動を見ると、知識や思想、ムーヴメントの基礎になるような根っこのポイントに目をつけるのです。占星術をするならプトレマイオスを読むというようなものです。
 人間は互いに影響を与えあいます。こうした影響の行き来にも、その根底にはベーシックな根っこがあり、双子座19度の人はそれを捕まえようとするのです。これは古典だけでなく、トレンドの根の場合もあります。

 同じ柔軟宮にしても、双子座19度/射手座19度は、影響力を加減するためには大きな安定の場を探すことが先決だと考えているようだし、乙女座19度/魚座19度は無意識からわき上がる興奮を意図的にコントロールし、自由自在に操ることに課題があるようです。


 進行天体がこの位置にある時

 いろんな文化や世の中の動きを作り出している影響力の根幹はどこにあるのかということを考え、より充実した意味のある情報に関心を強く持つようになります。軽いものに動かされるのはもう楽しくなく、それよりももっと充実感のある、それでいて世の中の動きからは孤立していないようなものに価値を感じます。ミーハーでも、また堅すぎてもいないような分野に関わるととても喜びを感じます。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)


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