双子座6度〜10度(双子座5度0分〜9度59分)(第2グループ)・・・心理的なインパクトの強い知恵を求める

 第2グループはそのサイン特有の感受性や知性のありかたを育成します。
 そもそも双子座は知的な拡大を意味するサインですから、ここでは情報や知性が人間の心理に与える影響などに関心が向かってゆきます。たとえば小説家の作品が、読者に対して強烈なインパクトをもたらすとしたら、それはデータの羅列から来るのではなく、言葉の使い方や物語の展開によって読者の心理に影響を与えたということであり、これは知性の第2グループ的な活用法ということにもなるでしょう。
 すでに第1グループの4度の段階で、知性や技術が単なる実用のテクノロジーであることにとどまらず、情動や心理に影響をもたらすことに気がついた双子座は、5度でそれを危なっかしく操るということに夢中になり、ただの無機的な知性や理論だけを扱う姿勢にとどまることはなくなったのです。
 自然な流れとして、そのまま第2グループに突入すると、5度で乱発していた付加情報を、自分の狙い通りにもっと秩序だてて活用することを自習します。そして強力無比の、個人の能力の極限にまで到達します。
 通常、なにか限界を突破しようとした時、たいてい心や身体が抵抗します。知性だけが暴走しても、知性や感情、身体はすべてが有機的に結びついているので、特定の部位の活動の過剰な暴走は許さないものなのです。
 しかし、双子座の第2グループとは、心の双子座的な学習・成長というプロセスでもあるために、レーシングカーが無駄な装備を排除して、どんどん車体を軽量化し、速度を上げていくように、シャープな心を持つようになります。双子座の速度を鈍化させるのは、牡牛座の残滓(ざんし)で、それは漠然とした親しみやすさや人なつこさを持っていましたが、双子座の度数が進むにつれて淘汰されてゆき、それにつれて神経はだんだんと不安な様相を醸し出し始めることになるでしょう。
 双子座はかなり危ういバランスの中で生きていることが多いのですが、このグループでは、身体や感情がついてこないような鋭い知的探究心も強化されてきますしかし刺激的なので、本人としては楽しみが多いはずです


 このグループにアセンダントがある人

 野心と努力しだいで、どんなものでも手に入るという確信のもとに、自分の状況や立場を好転させることに大きな労力を使います。逆に、古い伝統や習慣に従っている人は、無駄なことにとらわれているように思ってしまう傾向がある人といえます。


 このグループにMCがある人

 野心と努力、さまざまな工夫や策略をこらすことで、自分の社会的な立場を向上させることができます。下克上の世界に住んでいることが多く、足を引っ張ったり引っ張られたりしやすいのですが、その分訪れるチャンスも多くなります。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)


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 太陽がこの位置にある時期(5/26頃〜 5/30頃):小満の次候(七十二候の第二十三)

紅花栄(べにばな さかう) : 紅花が盛んに咲く(日本)
靡草死(びそう かる) : 薺(なずな)など田に生える草が枯れる(中国)