牡牛座22度（牡牛座21度0分〜21度59分）
（日本語訳）
牡牛座22度
荒波の上を渡る白い鳩
荒波の上を渡る白い鳩
これは、意識的な協力の有無にかかわらず（＝意識していようがいまいが）、内在する霊や神の遺産の結果として生まれながらに人間にもたらされる、明確な方向性や絶対的な方向性の象徴である。
ここには、理解の自由があり、個人が真の使命や真の存在理由を持つことによって与えられる力がある。また、それが受け入れられる範囲で、完全に現実的な保護もある。
キーワードは「guidance（導き）」である。
プラスの場合は、全体的な可能性に照らして困難を巧みに調整することができる。
マイナスの場合は、習慣的に放心状態にあることで、思考が無能である（＝物事を効果的に実行する思考力がない）。
原文
TAURUS 22 White dove over troubled waters
This is a symbol of the clear direction or absolute orientation which comes to man from birth as a consequence of his indwelling spirit or divine heritage, whether or not there is any conscious cooperation with it on his part. Here willy-nilly is freedom of understanding, and the strength which the possession of a real mission or a genuine reason for being will give to any individual. There is also a wholly practical protection, to the precise extent it is accepted. The keyword is GUIDANCE. When positive, the degree is a skillful reconciliation of difficulties in the light of over-all potentials, and when negative, an ineffectiveness of mind through habitual woolgathering.
（出典：Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY）
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牡牛座22度 荒れた水の上を飛ぶ白い鳩
伝統的な道に従っている人は、危機がやってきた時にも、その伝統の中に回答を見いだすことができます。この度数の人の場合は、個人的に思い悩むよりも、自分が従っている伝統の基本に戻ることで、問題は自然と解決されることになります。
よい伝統というものは自己完結的な装置で、それ自身の中に推進力も防衛力も備わっています。
キリスト者が天使に出会うように、また富士講の人が役(ｴﾝ)の行者のヴィジョンに助けられるように、伝統に帰依すれば、危機がやってきた時に、その伝統に備わる精神としての守護者がやってきます。「荒れた水」がザワザワとする内面や集団心理を物語り、その中で必要に迫られて「白い鳩」がやってきます。
牡牛座21度で没頭した伝統の書物が真に有効になるのはこの段階においてで、危機の時にどう対処すべきか自ずとわかるのです。
地の母は、カバラの生命の樹ではビナーのセフィロトですが、そこに従属するという誓いを立てれば、そこから強力な保護がやってきて、難関を突破する奇跡的な出来事が起こるといいます。
この「鳩」は危機にしか訪れないので、安定している時には、リアルな働きにはなりにくいでしょう。
必然的にこの度数を持つ人は、不安定な状況に苦しめられる体験をすることが多いのですが、この時に始めは予感でしかなかったものが確信に変わるような体験をすることが多くなります。
また自分が「鳩」の役割を担うこともあり、人助けする働きをすることも多くなるでしょう。
牡牛座｟22度｠は、自身の足下である伝統の中に自分の立脚点を見つけるので、そこには安心感を求めようとする気持ちがあります。
進行天体がこの位置にある時
不安定な状況の中では、助けとなる天啓のようなヴィジョンが出てきやすいのですが、この緊張感が充実した意欲を刺激するので、中には、不安定な状況に自分を置くことを好むようになる人もいます。優れたカンが働くので、問題を解決する力が出てきます。ただし正道を外れると、反対に状況は悪くなりやすいので、正々堂々と生きることを心がけましょう。
（出典：『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔）
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