牡牛座13度(牡牛座12度0分〜12度59分)

(日本語訳)

牡牛座13度 荷物を動かしている男


これは、人生の現実的な、あるいは日常的な側面における、努力することの喜びの象徴であり、また、それぞれの人が利用可能な各活動領域において自分に適した居場所を作ることができるよう調整することの象徴でもある。

ここでは自己の力と資質への依存が極端になる。そして、人の役に立つために人々のニーズを満たす中で、他の人にとって全く重要性を持たない機能は社会には存在しないという事実が強調され(て見え)る。

キーワードはindustry(勤勉精励)である。

プラスの場合、一般的な(=ふつうの)生活に対する効果的な自己有能感と関心の強さがある。

マイナスの場合、黙々と雑務をこなすことによる、自己意識の散逸とあらゆる野心の減退がある。
原文
TAURUS 13 A man handling baggage 
This is a symbol of the joy in effort put forth on the practical or everyday side of life, and of the adjustment by which the human individual is able to make his niche for himself in each available sphere of activity. Here is an extreme of dependence on the strength and resources of self, and an emphasis on the fact that there is no function in society which is not of equal importance with every other in fulfilling a person's need to be useful. The keyword is INDUSTRY. When positive, the degree is an effective self-competence and virility of interest in normal living, and when negative, a dissipation of selfhood and a depreciation of all ambition through the performance of drudgery without protest.

(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)

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牡牛座13度 荷物を運ぶ男


自身の経済欲求を満たすために、限られた条件の金銭や時間などをやりくりして回転させる人です。欲しいものがあると働く気になるし、負担は増えてゆきますが、商業活動には適しています。借金人生になりやすい傾向があります。


 社会は個人の欲望をかきたてます。社会参加とは必然的にこの欲望に巻き込まれることです。牡牛座の人はこのゲームで勝者となるためには、もっとお金を儲ければいいのだと考えます。それはさながら重たい「荷物」を背負って歩いているような姿です。
 先月使った分の支払いが30万円あって、10日が引落とし日。これをどう工面するか。急ぎのバイトで彼は引越し便の荷物運びをします。しかし引越しの依頼先で彼は高級なステレオを見て、こんどはあれが欲しいと思うようになります。
 欲望によって彼は社会機構に組み込まれますが、反対に、社会機構に組み込まれると、こんどは欲望から逃れることができなくなります。自由がきかず、がんじがらめの関係になるのですが、これはもう気楽な状況とは言えません。
 この度数は、12度のように何か欲しいという期待感ではなく、むしろこうした欲望を満たすには、大きな労力をかける必要があるということに主眼の置かれたシンボルです。疲れるけれど彼はそれに挑戦するのです。回転財の運営が巧みな人になるでしょう。
 牡牛座のこの段階では、もうかなり疲労は溜まっているはずです。荷物は重く、それでも働かなくてはならないという駆り立てられた生活では息つく暇はありませんが、楽になるには経済のゲームから降りる必要があるのです。

 進行天体がこの位置にある時

 社会的な立場に深く組み込まれると、この中で労力を使わなくてはなりません。あれこれと工夫して生き延びることを考える必要があるので、時にはどっと疲れますが、また元気になると、頑張ろうという気持ちになれます。負担はだんだんと増幅していきますが、たいてい年齢を追うごとに負担が大きくなるのは自然な流れでもあり、社会に生きている以上はしようがないことなのですから。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)

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