牡羊座18度(牡羊座17度0分〜17度59分)

(日本語訳)

牡羊座18度 空(から)のハンモック

これは、内面の方向転換と外面の再調整の最大限の可能性を秘めた自己充足性の象徴であり、本質的な条件付けや自己撤回可能性に関する限り、人間に対する強制力のまったくない絶対性の象徴である。

シンボルの静態主義には、純粋な衝動と、各人に与えられた状況において個人を制限しその意識的存在を否定することになる行為との両極端の間で、個人的な現実との兼ね合いやバランスが保たれていることが暗示されている。

キーワードは「rumination(思索、熟考、黙想)
」である。


プラスの場合は、(自分の)外側の不調和を(自分の)内側で折り合いをつけることによって確立された完璧な健全さがある。

マイナスの場合は、人生の葛藤を理解できず、それをかわすために継続的に努力する。

原文

ARIES 18 An empty hammock 
This is a symbol of self-adequacy at its maximum potential for inner reorientation and outer readjustment, and of an utter absoluteness of noncompulsion on man as far as any essential conditioning or self-irrevocability is concerned. Implicit in the symbol's staticism is the poise or balance of personal reality between the extremes of pure impulse and act which in each man's given case would limit the individual and deny his conscious existence. The keyword is RUMINATION. When positive, the degree is a thoroughgoing integrity established by the inner reconciliation of outer inharmonies, and when negative, inability to comprehend the conflicts of life and a consistent effort to dodge them.

(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)


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牡羊座18度 空のハンモック


着々と実務的な日々の義務を果たすことで、自身のなかで損なわれた主体性を回復させる人です。規則的に行う行為には大きな意義があり、一度リズムが壊れても、また行為の反復の中で回復させることができるのです。


 空っぽの「ハンモック」が、主人がいないまま、二本の樹に吊られて規則的に揺れる状態を表しています。
 17度は、「二人の独身女性」が不機嫌にいつ果てるともなく非生産的な会話を交わす光景でしたが、この二人の女性は、二本の樹に変貌してゆき、そして主体不在のまま、つまり思い入れのないまま、「ハンモック」は情動を伴わずに、規則的に揺れています。
 16度で牡羊座は、影のサインである天秤座の受容性を取り入れることで自身の積極性を失い、17度でこの影のサインの性質の極限まで行き着いたその結果、こんどはこの18度で、牡羊座的な能動性と、天秤座の受容性の間を行き来しながら、本来の牡羊座のセンスを取り戻すためのリハビリ期間に入るのです。このような時には、17度のような内面の対話をせず、働きかけることと休むことの間を何も考えずに規則的に行き来して、心身を強めることが先決です。強い主張をするでもなく、野心的であるわけでもなく、最低限必要なことを無駄なく繰り返す暮らしをしますが、この中で、しだいに生命力や意欲が蓄積されていくので、ささやかながらも建設的な生き方をする人になるのです。

 それぞれの活動宮の18度では、自分本来の姿を思い出し、影として侵入してきた対向のサインの力を自分流に「消化」しようとする姿が見えてきます。牡羊座の場合、天秤座を受け入れることで主体性を損なうのですが、この18度で再び牡羊座らしい雄々しさを取り戻す努力を開始するのです。

 進行天体がこの位置にある時


 一度調子を崩した後、また本来のペースに戻そうと努力するリハビリの期間です。この時には複雑なことをしないで、必要な行動を日々繰り返すような生活をするとよいでしょう。仕事をすることと、休むことの単調な繰り返しも、気がつくと、心身を強めることができる秘訣だとわかります。これこそ今のあなたに必要な回復法であり、人にいろいろ言われても乗らないようにしたほうがいいでしょう。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)


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(サビアンシンボルは数え度数を見るのが普通なので、たとえば山羊座の9.47度の位置にあるサビアンシンボルは「山羊座10度 手から餌をもらうアホウドリ」を見ます。)