牡羊座16度(牡羊座15度0分〜15度59分)

(日本語訳)

牡羊座16度 
日の入りに踊っているブラウニー


これは、人間という存在と、まったく非人間的な自然の力との間に存在する、本質的に友好的な関係の象徴である。

宇宙の完全性は、現実の各分野において純粋な源に絶えず回帰することを要求し、宇宙の活動は、あらゆるものを便宜と秩序に絶えず選別し、ふるいにかける。

ここに暗示されているのは、自己のあらゆる特別な能力の絶え間ないリハーサルと(本番における)発揮としての人生のダンスである。

キーワードは「invigoration(鼓舞、活気づけ)」だ。

プラスの場合は、努力の直接的な成果として、無限の機会とともにシンプルな幸運がある。

マイナスの場合は、真の自己の利益のために行動することが全く出来ないまま、(真の自己の利益のための行動の)適切さ(=妥当性)に関して勘違い(思い違い)をしている。


原文

ARIES 16 Brownies dancing in the setting sun 
This is a symbol of the essentially friendly relationships which exist between man as a person and the totally impersonal forces of nature.
The cosmic integrity demands a continual reversion to pure source in the case of each segment of reality, and the universal activity provides a continual sorting and sifting of all things into convenience and order. Implicit here is the dance of life as an unending rehearsal and exhibition of every special capacity of selfhood. The keyword is INVIGORATION. 
When positive, the degree is simple good fortune together with unlimited opportunity as the direct fruitage of effort, and when negative, delusions of adequacy with a complete inability to act in real self-interest.

(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)

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牡羊座16度 日の入りに踊っている妖精ブラウニー

積極的に戦うことだけが人生ではないと考え、休息やリラックスに意義を見いだします。主体性が損われるような体験をしますが、一度引っ込んでしまうと、なかなかアクティヴにはなれないことが多くなります。


「日の入り」は太陽が沈む時で、それは主体的な力である太陽が弱まってくる瞬間です。昼の張りつめた活力がリラックスし、のんびりした時間を過ごす時です。「日の出」と「日の入り」は、牡羊座と天秤座に対応しています。積極的な活動によってこそ自分のアイデンティティを維持できる牡羊座は、休むことでいつもの牡羊座らしい性質を失うかわりに、のんびりした時間を手に入れることができます。
 人格的には、妖精のシンボルに描かれているようなのびのびとした自然なキャラクターの人が多くなり、対向的な影響力によって牡羊座の力が弱められているので、能動的な力は失いやすいでしょう。
  「日の入り」は仕事や実用的な活動を休止する時間ですから、その時刻に踊る「妖精」というシンボルが出てくることは、余暇など、仕事以外の遊びに楽しみを見いだす人になるという意味も出てきます。そもそも牡羊座は訓練を受けつけにくい性質ですから、気ままに興じると元気になるタイプも、やはり牡羊座的な人であることには間違いないのかもしれません。
 15度の“毛布を編むインディアン”は、眠りやリラックスした日常というものを積極的に評価した生き方を確立したのですが、そもそもこうした人間の主体意識に対して対抗的な勢力となる自然界の力は、牡羊座では12度の「野鴨」でやってきて、次の13度では主体のたくらみを挫折させます。主体を眠らせる自然界の影響は12度からしだいに力を強めてゆき、最後に16度で完全に優位性を保つようになるということなのです。
 その点では牡羊座は12度から、この16度で侵入してくる影響力を予感的に、空を飛ぶ野鴨として察知し、ここではそれを完全に受け入れるのです。

 16度の人物は、自身のサインの資質の限界点に対して、他のサインの性質を借りて新しい展開を導こうとしていると読める面があり、必ずしも挫折の度数と決めつけなくてもいいのです。

 進行天体がこの位置にある時

 これからしばらくの間は牡羊座らしい積極性を失います。無理にがんばらなくてもいいのではないかと考えるようになりますが、そのうちに消極性が癖になり、戦う力を忘れてしまうということが起こります。ただ、このときに、これまでの自分なら見えてこなかったような面に気がつくことも多く、精神的には実りのある時期であることも多いのです。これまで仕事に頑張っていた人は、ちょっと休みを取りつつ、今後のことを考えるといいでしょう。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)

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出典はこちら↓

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