牡羊座14度(牡羊座13度0分〜13度59分)

(日本語訳)

牡羊座14度 

男と女の近くでとぐろを巻く蛇


これは人間の三重性を象徴しており、主観的な面で高い能力を発揮するという側面がある。自己の情緒的要素と理性的要素が、普遍的な叡智の創造的秩序によって統一される

人間の普通の欲求が日常的に満たされることで得られる充実感が暗黙のうちに示されている。

キーワードは「revelation(啓示、天啓)」である。

プラスの場合は、非常に現実的な理解を継続的に習得つづける中で、卓越した自己鍛錬ができている。


マイナスの場合は、個人的な経験のあらゆる領域において、低俗な衝動、あるいは一過性の衝動へ屈服してしまう。


原文

ARIES 14 A serpent coiling near a man and a woman 
This is a symbol of the threefold nature of man, in its aspect of a high competency on the subjective side. There are here the emotional and rational elements of selfhood as they achieve their unity through the creative ordering of a universal wisdom. Implicit in the phallic significance is a fullness of being following on the everyday satisfaction of ordinary human appetites,but only as these are made a manifestation of a higher appreciation and a greater self-dedication. The keyword is REVELATION. 
When positive, the degree is exceptional self-discipline in the continual acquisition of a very real understanding, and when negative, a surrender to lower or transient impulses in every area of personal experience. 

(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)


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牡羊座14度 
男と女のそばでとぐろを巻く蛇


何をしようにも、じゃまをしてくるものがありますが、それはこの度数の人が無視しようとしている、もう一つの大切な項目です。それを考慮に入れると、生き方には安定感が訪れます。常に物事の表裏の両面を考えるといいでしょう。


  「男と女」というのは人間の「自と他」という両極の象徴です。異性はそれぞれの意識の投影や無意識、環境を象徴するので、「男と女」を結びつける「蛇」がいる光景は、自分と環境との切っても切れない結びつきやしがらみなどを表していると言えるでしょう。「男と女」は、牡羊座11度の「支配者」と12度の「野鴨」の二つが変貌したものだとも言えます。
 牡羊座13度では自己の意志で環境に変化を起こそうとして、かえって環境を敵に回してしまいました。つまり13度の欠陥とは、自己を環境と結びつける回路が見つからず、環境を否定的にしか扱えなかったということなのです。
 14度では「蛇」に象徴される自己と環境との関連が重要になります。それがたとえ意識を縛り、身動きがとれない状況に至らせたとしても、これで環境への足がかりができるのですから、13度よりは前進なのです。ところが、自己と環境が結びつけられてもなお、行為しようとするたびに何者かが足を引っ張り、自分一人では環境や他者や異性に対して何一つ説得力がないことを、この14度の人は自覚してしまうのです。13度の「不発弾」のような尖った能動意識は引っ込めるしかありません。

 そもそも牡羊座の第3グループでは、自己の意志と環境との間には、支配するかされるかという関係しか考えられません。牡羊座の初期段階では、目覚めた自己意識は他者の意識を共有しないため、他者はすべて眠ったものとしか認識できないのです。
 ところがこの第4段階では、「蛇」の表す情念的な結びつきが自己と他者との絆を作り出す役割を果たします。これを肯定的にとらえるのは、この段階では無理かもしれません。何かしようと思っても常に足を引っ張る何者かがいるという状態で、腐れ縁のような人間関係が重荷になることもあるでしょう。しかし、そうした関係が環境の中に存在する足がかりとなるのですから、マイナス面だけにとらわれない方がよさそうです。

 活動宮14度では、個人の主体的な意識を消耗させるような力に遭遇することで、これまで決して関わることのできなかった反対の価値と接点ができ始めるのだと言えるでしょう。


​ 進行天体がこの位置にある時


 何をしても足を引っ張るようなものに出会いやすいでしょう。しかし、この足を引っ張るように見えるのは、実はあなたが他を許容しない態度でいることが原因です。自分がしたいことができず、冴えない気分になるかもしれませんが、注意深く観察してみれば、実はあなたにより大きなチャンスをもたらそうとしている兆候がどこかに出ていることに気がつくはずです。たちどまり、ゆっくりと考えてみましょう。状況はそんなに悪くはないのです。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)

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