牡羊座6度〜10度(牡羊座5度0分〜9度59分)(第2グループ)・・・
抽象的な思想を育てる

 どのサインでも、5.00から9.99度まで(すなわちサビやシンボルでの6度から10度まで)は、そのサインらしい感受性を育成することに重点が置かれます。第1グループで存在を明確にして、居場所が定まり、こんどは感受性を育成するプロセスに入るのです。
 牡羊座においての感受性とは、人間的なものというよりは、抽象的な概念や、宇宙的な原理などについて直接理解し、世界を根底から動かしている統合的な法則などを知ることです。それは日常的な面での人の感情や心を理解することからはかけ離れているようにも見えますが、普遍的な価値を理解することが細々とした現実を理解する役に立つことは多いのです。
 誰も気がつかなかったような、大きな視点から観察する力が育成されるので、なぜ人はこのような行動をするのか、なぜ人生にはこのような違いが出てくるのか、などにはっきりとした推論を見つけられることも多いでしょう。
 牡羊座は行動的なサインだと言われますが、この第2グループにおいてはさほど行動性は強くありません
 というのも、ここでは理解することに重点が置かれているからで、無謀な行動性は次の第3グループになってから強まるのです。
 ただこの第2グループの目的が"理解"ということに重点が置かれているために、知るためにはなんでもするとか、理解するために危険な立場に身を置くこともいとわないため、他人から見ると、後先考えない無謀な決断をする人も多いようです。
 哲学的な能力は非常に高まるので、日常生活には直接役立たない、「人はどう生きるべきか」などという根本的なテーマについて、深く真剣に考える人が多いでしょう。
 細かい打算とか分別が働かないのは相変わらず牡羊座的ですが、そのぶん、人間的な純粋性が高いので、興味深い人柄になるでしょう。
 数秘術や、五行思想に基づく中国の占いなどは、この第2グループの人々のお家芸になりやすいはずです。人類の幼児期ともいえる文明創世記に生み出された古代哲学や神秘思想は、まだ幼く、純粋な魂を持つ牡羊座には共鳴できるものなのです。


 このグループにアセンダントがある人

 この人が醸し出す雰囲気には牡羊座らしい鋭さは出にくいでしょう。
 細かいことを考えるよりも、大局を直感的に理解するセンスがあるので、他の人と行動の動機が違うことになります。
 考える前に行動する牡羊座特有の素早さはしっかりと持っています。


 このグループにMCがある人

 数学的、哲学的、形而上学的な、抽象的な分野で優れた能力を発揮します。そのような分野の仕事をしてみるとよいでしょう。
 学者なども適しています。しかしいわゆる俗世間に適応するのはとてもへたです。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)


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 太陽がこの位置にある時期(3/26頃〜 3/30頃):春分の次候(七十二候の第十一)

桜始開(さくら はじめて ひらく):桜の花が咲き始める(日本)
雷乃発声(かみなり すなわち こえを はっす):遠くで雷の音がし始める(中国)


出典はこちら↓

https://www.amazon.co.jp/愛蔵版-サビアン占星術-エルブックス・シリーズ-松村潔/dp/4651201091