牡羊座5度(牡羊座4度0分〜4度59分)

日本語訳)

牡羊座5度 翼のある三角形


これは、人間の本質的な性質が、その原初的な衝動の純粋さを保持する限り、その経験のあらゆる過程を通じて侵され得ないことの象徴である。

スキル、忠誠心、価値観の面で3つの個性を持つおかげで、自己実現において非常に実用的なバランスがここにある。闇ではなく光が人の人生の目標であり続け、個人的な能力は、自己のあらゆる卑金属を磨き続けるものとなる。

キーワードは “熱意(情熱)” である。

プラスの場合、あらゆるものを永続的なアイデアの表現へと創造的に変容させ、先にある真のビジョンを反映させる。

マイナスの場合、あらゆる通常または日常的な考慮事項に対する至福の忘却である。

原文
ARIES 5  A triangle with wings 
This is a symbol of the in violability of man's essential nature throughout every ramification of his experience, as long as he holds to the purity of his original impulses. There is here a very practical balance in his self-fulfillment, thanks to his threefold individuality in terms of skills, loyalties and values. Light rather than darkness remains the goal of his life, and his personal capacities become a continual refinement of every baser metal in selfhood. The keyword is ZEAL. When positive, the degree is the creative transformation of everything into an expression of enduring idea and a reflection of the real vision ahead, and when negative, blissful obliviousness to all normal or everyday considerations.


(出典:Marc Edmund Jones “ SABIAN SYMBOLS IN ASTROLOGY)


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牡羊座5度 羽のある三角


​​抽象的なヴィジョンや概念を直接理解する直感力がある人です。あまり実用性はありませんが、純粋な形而上的な概念を理解できるので、純粋哲学性を持っているとも言えるでしょう。性格的には極端性があります。


 牡羊座のはじめの5度グループは、この世に自分という存在を押し込み、環境の中に自分を確実に定着させるプロセスです。この中で最後の度数である5度は “羽のある三角” というシンボルですが、三角形は古来から創造性を意味する図形です。それに羽があるということは、超越性や飛翔性を暗示し、地に足はつかないが、常に飛躍の用意がある、敏捷な運動性を感じさせます。
 もともと牡羊座は、個人が身体的な器(牡牛座)に閉じ込められる前の、自由に飛び回る人間の精神や魂を表していて、経験では決して知ることのできない直感的理解力を持つことが多いのですが、この5度の度数の人は、特にそのような自由な牡羊座の魂の特質を純粋に体現しています。つまり、なにかを考えたり理解したりする時に、証拠を積み重ねたり、他人の意見を聞いたりすることなく、瞬間的に根拠なしに理解しようとするのです。経験的な分別にはまったく支配されていないのですから、前例がないからといって疑ったりすることもありません。
超自然的な事象にも懐疑的ではなく、関心を持つでしょう。このような姿勢でないと理解できない哲学的な概念はたくさんあります。
 4の数字は立場の安定や固定を表し、牡羊座4度では男女的な愛情に没入することを通じて、人間的な生き方に自分を深く同調させることに主眼がありました。5の数字は、4で手に入れた視点を元に、発展性や未来を作り出すことに関係します。人間的な理解力や感情を4度で知った上で、あらためて牡羊座のテーマである魂の自由さを求め、精神を解放していくのが、この度数なのです。

 天秤座のシンボルは穏やかですが、それ以外の活動宮の5度を見る限り、これらは飛び出す力や衝突する激しさを表しており、5度は自由を求める強烈な力を持つ度数と考えることができます

 進行天体がこの位置にある時


 自分の中に直感的に把握する確信のようなものが出てきやすいでしょう。言葉にはしにくいかもしれません。それを行動的に実践しなくてはと思いますが、人にわかってもらうのは難しそうです。とりわけ抽象的な概念を理解するのに適していますから、神学とか精神世界などに関心を向けてみるとよいかもしれません。現実離れしすぎていると、人から文句を言われる場合もありますが、着実性や実際性はあとからいくらでも獲得できるのですから、気にする必要はないし、今でしかできないこともあるのです。


(出典:『愛蔵版 サビアン占星術』松村潔)


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