ぼくは精神病院の中にいる | 紫源二の啓示版

ぼくは精神病院の中にいる


ぼくは


精神病院の中にいる


つまり


入院している


でも


現代の


薬漬けの精神病院じゃない


未来の


輪廻転生というものが


科学的に認められた頃の未来の


精神病院


つまり


その頃は


身体の病気も精神の病気もすべて解明されていて


誰も病気になる人なんていない


それでも


心を病む人がいる


それはとっても珍しい現象だ


だから


貴重な事例として


研究の対象として


重宝される


宝物のように


主に


問診が行われる


ぼくが何を言うかで


ぼくの精神を類推しようとする


でもそんなことでは


病んだ精神など解明できるわけがない


つまり


言葉では精神を解明できない


ということ


頭に電極を埋め込んで


ぼくのみているイメージを


モニターに映しだす


そんな技術がすでに確立されている


モニター上に浮かんできた画像は


一言で言えば


アートだ


刻々と変化する音楽のような画像だ



病んでいるとは


精神が病んでいるとは


そういうことなのだ




画像は録画される


解析するために


何が異常なのか


解析するために


ところが


そこからは


美しかみつからない


大きな矛盾だ


すべての病が克服されたのに


美という病は癒せない


死に至る病かもしれない