道端 | 紫源二の啓示版

道端


 
 道端の店先でメチャクチャ語を話して
 
 チューインガムを盗んで逃げる
 
 走りながらチューインガムの包み紙を開けて
 
 道に沿った川に捨てる
 
 風が吹いていて
 
 ガムの包み紙が宙をクルクル舞っている
 
 ガムをクチャクチャ噛みながら走っていると
 
 後ろから自転車が走ってくる
 
 ガチャガチャ音を立てて追いかけてくる
 
 横道にそれてすぐにまた横道にそれて
 
 自転車を上手く撒いてから
 
 ゆっくり歩きながら
 
 チューインガムをクチャクチャ噛んで
 
 道端にプッと吐き出してから
 
 さっきの道に戻って橋を渡る
 
 むこうからフエルトのベレー帽を被った人が歩いてきて
 
 肩で擦れちがいざまに帽子を掴んで逃げる
 
 ピカピカの禿げ頭だ
 
 男がギャーギャーわめきながら追い駆けてくる
 
 横道にそれてすぐにまた横道にそれて
 
 禿げ頭を上手く撒いたと思ったら
 
 本屋があって
 
 雑誌がガラガラ沢山並べてある
 
 立ち止まってペラペラめくると
 
 なんだか欲望がフツフツと湧いてきて
 
 ジージャンを脱いで肩にかけ
 
 またブラブラと歩き始める