皆さんこんにちは。

神戸市灘区の個別指導塾、

WinStar個別ONEの北浦です。

ご機嫌麗しゅう。





昨日家に帰ったら、

床に“はずかしかったものがたり”という絵本が落ちてました。



ホホウ、

なかなか興味を惹かれるタイトルやないかと手に取ると、

椋鳩十さんなど日本を代表する絵本作家の方々が実際に体験した恥ずかしい物語がオムニバス形式で載ってました。



コレは確かに恥ずかしい!

という内容や、

今ならなんてこと無いけど子供だったら恥ずかしかっただろうなという内容など、

なかなかに面白い絵本。





それを読んでいて思い出した話があります。





今でもたまに授業中に話したりするんですが、

かつて関東の大きな塾で働いていたときの話。





ある男の子がいました。

彼はとてもマジメで、

授業中にちょっとしたアドバイスをすると想定の斜め上の方向に実行するところがありまして。

しかもそれを他の子には見えない授業中にするもんですから、

(困ったことに本人は大真面目)

いつも笑いを堪えるのが必死でした。



例えば、

「どうしても眠くて目が下がってくるときは、メンソレータムみたいなリップクリームを唇ではなく目の周りに塗ると目がギャッ!て開くようになるよ。」

と私がアドバイスをしたとき、



こんなヤツですね。



多くの子はコレを次の授業からアドバイス通りに持ってきてたのですが、

彼が持ってきたのは普通のメンソレータムでした。





こっちですね。

しかも徳用とかのやたらデカいヤツ。



他の子には見えずに授業をしているボクの目にだけ飛び込んでくるワケです。

おもむろに鞄からゴソゴソとメンソレータム(徳用サイズ)を取り出し、

蓋を「フッ!」とばかりに力を込めて開け、

指を突っ込んで目の周りに塗りたくる様が。





きっと家に帰ってお母さんにお願いしたんでしょうね。

「眠気覚ましにメンソレータムのスティックタイプの買って!」

「ちょうどメンソレあるからコレ持って行き。」

みたいなやり取りがあったんでしょうね。



「俺だけ普通のメンソレータムとかイヤやねん!」

「うるさい!目に塗ったらどっちも同じやろ!」

「それくらい買ってよ!絶対皆スティックの持ってくるのに!」

「やかまし!そんな心配やったら北浦先生に私から聞いたる!」

「そんなんええわ!お母さんのアホ!」

「なんやてアンタ!」

みたいなね。

まぁ関東ですから関西弁では無いでしょうけど。





そんな景色が目に浮かんで涙目になるのを必死に堪えながら授業してたワケですけど、

ある日また授業で新たな眠気覚ましの方法を皆に伝えたワケです。



「よし、皆疲れてきてるから今からちょっと時間とろう。立ち上がって伸びと屈伸したらいいぞ!血が巡ってスッキリするから!」

と。



まぁそうは言っても思春期真っ盛りの中学生達ですから、

実際はなかなか屈伸とかしないですよね。



そんな中、

彼がスッと立ち上がったんです。



そして2~3回伸びをし、

縦に体を揺らし始めたかと思うと、

なかなかの勢いで屈伸を実行したワケです。



彼は少しポッチャリ気味で、

いつもジャストサイズのスラックスのようなズボンを穿いていました。



いやまさかな?

大丈夫よな?

俺知らんで!?

と思うヒマも無いまま、

彼が一気に屈伸した直後に鳴り響いた「パーン!!」という音。





教室は突然の発砲音に騒然。



ざわ…

ざわざわ…



と周囲を見渡す子達の中、

私と彼だけがその音の真相に気付いていたことでしょう。





彼のスラックスが圧力に耐えきれず弾けてしまったのです。

パンッ!と弾けた瞬間を見たのは恐らく私一人。

スラックスの中の白いブリーフまでがあらわに。





スッと立ち上がった彼は騒然とするクラスメート達に目もくれず、

そのまま再び席についてカリカリと勉強を始めました。





真相は闇の中。





帰り際に妙に両足を閉じたままチョコチョコと去っていくその子の後ろ姿が今も忘れられません。







あれから10年近く経つが、

彼は今も元気にしてるだろうか。







家族が皆寝静まったリビングで一人、

遠い記憶を思い出した。

そんな深夜1時でした。









なんだこの内容。