皆さんこんにちは。
「この塾に出会って人生が変わった!」と言われたい、
神戸市灘区のWinStar個別ONE六甲道校の北浦です。


いやーしかしこないだの台風もスゴかったですね。
日本各地に爪痕(つめあと)を残して。
去ったと思ったらまた次の台風。

まぁでも昔から日本は火山と地震と台風の国ですから、
ホント日々防災の意識を忘れずに持ってたいモンです。


ところで台風の度に
「田(または畑)の様子を見に行った○○さんが行方不明」
というような悲しいニュースが流れます。

以前ある生徒が
「毎回毎回、なんで危ないと知りつつわざわざ家出ていくんやろ。アホちゃうか。」
なんて言っていたことがあります。
人死んでるのにアホ扱いしてる時点でぶん殴りたくなりますが、
もしかしたら皆さんも感じたことがあるかもしれませんね。
ニュース見て「またか」なんて思っちゃったり。


でもこれ、
正直農業に携わったことのある人でないと一生分からん気がします。

農家の人達って、
農作物が上手くいかなかったらその年の一家の収入が完全になくなっちゃうんですよね。
まぁ厳密には台風保険なんかもあったりするんですけどね。

実は私の実家も農家で(といっても自分の家と親戚が食べれるくらいの小さな兼業農家ですが)、
昔から米作りの大変さを直に見てきました。

私自身も畦(あぜ)の作り方やトラクターの運転の仕方を親父から教えてもらったり、
コツコツと付けてる稲作日記を見せてもらったりして、
一年間精魂込めて出来上がった新米の味ほど美味いと思えるものはありません。


自分達で食べる分以外は農協に卸すことになるんですが、
これがまたまぁ~安い。


え?
あんだけ苦労してこんなに安いの?
なんて正直思ってしまうんです。
初めて値段聞いた時には本気で農協職員ぶん殴ったろうかと思ったりしましたよ。
今となっては農協職員の方は何一つ悪くないと分かるんですけどね。

当時は噛みつくような目をしてゴメンなさい!!


それでもやっぱり、
自分達で作った米はホントに可愛くて、
誇れるんです。


それがね、
台風で全て台無しにされちゃうんです。
それまでホントに手間暇かけて、
畔からシロカキから苗の準備から田植えから、
今年は去年よりも美味い米を!と精一杯考えて実行して、
それが台風で全て流されるんです。
メチャメチャ辛い。

しかも収入も無くなる。
家族が食べていけなくなる。


そらぁアレでしょ?
台風が来てようが命を省みず救いに行くでしょ?

俺だって目の前で大切な生徒が危険に晒されてたら自分の身なんか省みず助けに行きますよ。
考えてるヒマなんかありませんよ。



以前から思ってましたが、
日本は農業国のわりに農業従事者の扱いがとても低い気がします。

目の前の食卓に並ぶ食材、
どれだけの苦労を経て今自分の胃に入ろうとしてるのか考えたことある子供たちはどれだけいるんだろ。
そういうことをキチンと子供に教えられる親ってどれだけいるんだろ。


米作りに限らず畑作も酪農も、
日本中の農家の人達はホントに大変な思いをしてると思います。


牛乳なんてホントに苦労して牛を育てて搾乳して、
でも農協が買い上げる分以外は全て捨てちゃうんですよ。
置いてたらすぐ腐っちゃうから。


それでも自分達が日本の食卓を支えてるんだという誇りを持って、
冬なんかあかぎれだらけの手になって、
毎日朝早くから遅くまで働いてるんです。


昔から言われてますけど、
米という字は“八十八”と書くんですよね。
農家の人達が八十八回の苦労を経て作るのが、
私達が毎日食べてるお米なんですね。


国としてもっともっと、
農業自体を尊重するべきなんです。
このままじゃますます若い人達は農業から離れていっちゃいます。
仕事はキツいし儲からないし、
今のままなら正直誰がこんなん好き好んでやるんだよと思いますもん。
廃農する(農業から離れる)農家の人達の気持ち、
たかだか数アールの田んぼしかない農家の次男坊のボクだって分かる気がします。


ちょっと話が大きくなってしまいましたけど、
これからはホンの少しでいいんで、
台風が来たときなんかに農家の人達を思いやる気持ちを持っていただけたら幸いです。


そして私自身、
教科書に書かれていないそんな話も子供たちに伝えられる教育者でありたいと思う今日この頃です。