2時間悩んだ挙句、私は良心に従うことを選んだ。



決め手は、2時間も悩むほど悪いことをしたと自分が理解している事だった。悪いことをしたと思っていなければ2時間も悩まない。それが決め手になった。

「正直に話そう。悪いことは悪い。」

買い物カゴに真っ二つに割れたサンタをきれいに重ねて元のサンタの状態にしたまま恐る恐るレジまで運んだ。

今までの人生で、これほどレジまでの道のりが長いと感じたことはなかった。

店員さん:『次の方どうぞ。』

過去最高にロボットみたいなガチガチな足取りでレジに近づく。

レジに買い物カゴを置いたはいいが、あまりの緊張で話そうと思っても言葉が出てこない。

店員さんはおもむろに壊れたサンタを持ち上げる。

心の声『終わった…。』


持ち上げた瞬間、サンタの胴体と首が真っ二つに分かれる。

私たち姉妹は石のように硬直していた。
隠していたことが、店員さんの前であらわになった。

怒られる…。



続く…。