エレキの若大将・・・。 | どら猫でござる。

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ゴールデン猫劇場

こんにちは

こんばんわ

おはようございます。(_ _)

 

前略、どちら様も

お元気で波乗り・・

 

ゴゴゴー!風が泣いてる金曜日。

メガネもくもり

肌のぬくもりが欲しい今日この頃・・

 

しかし、なんですね

 

難敵、Cコロナとの

仁義なき戦いに明け暮れる今日この頃・・

 

最近のAmebaも

なんか、調子がおかしい・・す。('◇')? 

 

特にスマホからの操作は

なんかギクシャクしてるし

 

ページによっては

開かなかったり、極端に重かったり

 

何が原因か分かりませぬが

昔はこんな事なかったのになぁ・・・(¯ー¯)

 

(今日のテイクアウト応援はコッコロのクワトロフォルマッジ)

 

さて、我が輩・・・

Cコロナの野郎のせいで

バンド活動休止中

夜の街も自粛・・・で

毎夜、映画三昧で過ごしておりますが

ふと、思ったのでござい増田明美。

 

ただ、映画の感想書いてもありきたり

そんなブログいっばいあるし・・

じゃあ映画に出てくるギターの話でもすっか・・と('_')v 

 

で、書き始めると

出てくる、出てくる

エピソードがわんさかさっさホイサッサ♫

非常になが〜〜くなりそうなので

 

そこでこの度・・

新たにテーマを作りました。

名付けて「映画の中のギター」

まずは「エレキギター編」

 

あ、ども・・

三歩進んで猫下がる

「どら」でござる。

 

(ハシビロコウのように固まるチビ母さん)

 

むかぁ~し、昔。

あるところに

「どら」という少年がおったげな・・

 

やがて少年はすくすくと育ち

ニキビも満開のハイティーンとなり

青春時代を迎えます。

 

ある日の映画館・・

上映していたのは「エレキの若大将」

 

「なんじゃこりゃぁ・・!」

 

どら青年は

エレキに感電したのです

ビビビ!!と

 

「えらい、カッコええやんけ!!」

 

「よっしゃぁ!おら、エレキ弾くだ!

若大将になるだ!・・」と

 

好奇心旺盛で

単純明快な思考回路を持つ我が輩は

それからというもの

加山雄三=若大将の一挙手一投足を

なんでもマネする毎日。

 

一番安いエレキギターを買い

朝から晩までテケテケテケ♫

近所からの騒音苦情もなんのその

 

かくして

○○んとこのエレキのバカ大将!

と呼ばれて幾年月・・・

 

いまだに弾いてます。(^^)b

 

そこで

「映画の中のギター(エレキ編)」

記念すべき第一弾は

「エレキの若大将」でござる。

 

「エレキの若大将(1965)」予告篇

 

(以下、敬称略)

 

若大将シリーズ第6弾

「エレキの若大将」が公開されたのは

1965年12月19日。

 

シリーズにとって

あらゆる意味で

エポック・メイキングな作品と言えるでしょう。

 

それまでの若大将シリーズは

東宝の他の「社長シリーズ」や

一連の「クレージー映画」同様

東宝のプログラム・ピクチャーと同列の

シリーズに過ぎませんでした。

 

しかし

この作品においては

俳優仲間とバンド活動をしていた

加山雄三自身のエピソードやキャラクターを

全面的にストーリーに取り入れた

本格的な音楽映画となっています。

 

折しも

世の中は空前のエレキブーム

 

その時流に見事に乗っかった

「エレキの若大将」は東宝久々の大ヒット!

そして

加山雄三が自ら作曲して歌う

主題歌の「君といつまでも」と

挿入歌「夜空の星」(B面)は

売り上げ300万枚を越す

ミリオンセラーになったのです。

 

では、もう一曲。

コンテストのシーンで使用された

 

「ブラックサンドビーチ(1965)」

作曲:弾厚作

演奏:ザ・ランチャーズ

 

さて、お立ち会い・・

 

ここからが本題

エレキギターのお話です。

 

この映画で

我らが加山御大扮する若大将

田沼雄一のバンド「ヤングビーツ」が

アマチュアコンテストに出場しますが

(リードギターがエレキの神様寺内タケシ大先生)

その時のエレキギターが

当時、国産メーカーで

グヤトーンと人気を二分していたテスコ製。

若大将だけが「MJ-2L」で

他のメンバーは全員主力商品だった「TG-64」

 

(エレキの若大将DVDより)

 

ちなみに

青大将(田中邦衛)が持っている

「TG-64」はブルーですが

これは青大将にちなんだ特別色で

市販はされてません。

(カスタムはあるらしい・・・)

 

(エレキの若大将DVDより)

 

他のバンド

ジェリー藤尾の「ザ・シャークス」

松本めぐみ(のちの加山夫人)の

「アイビー・シスターズ」も

全部テスコの「TG-64」

 

「スミちゃん」(星由里子)が働くリード楽器店にも

テスコのエレキ・ギターがズラリ!・・と

 

これでもか

と、テスコのエレキ・ギターが登場しますが

それもそのはず

この映画は「テスコ」が協賛していたからでございます。

 

(エレキの若大将DVDより)

 

そして!

こちらが本命

 

プロになった若大将がが抱えているのが

 「ギターのロールス・ロイス」

あるいは「キング・オブ・エレキ・ギター」と呼ばれ

エレキ・キッズの永遠の憧れでもある

その名も「モズライト」であります。

 

(エレキの若大将DVDより)

 

※1964年。ベンチャーズ来日の時

音響機材の調子が悪く

急遽、加山雄三氏が所有のアンプなどを貸し

そのお礼としてプレゼンとされた

伝説のパールホワイトモズライト。

 

 

「モズライト」には

いくつかのモデルが存在しますが

日本で語られる場合は総じて

「ベンチャーズ・モデル」を意味します。

 

「モズライト」はギター職人

セミー・モズレーによって

1953年に創設されました。

(この時なんと19歳!)

 

その際、世話になった

宣教師、レイ・ボートライトと

自分の名前セミー・モズレーを合わせて

「モズライト(MOSRITE」という社名に・・

 

当初はガレージ程度の小さな工場でしたが

1963年。

ベンチャーズのリードギタリスト

ノーキー・エドワーズの目に留まり

ベンチャーズ・モデル製作を正式以来

この時の契約金で

ベイカーズフィールドに本格的な工場を設立。

量産体制を整えベンチャーズ・モデルを発売。

 

世界的な空前のエレキ・ブームと

ベンチャーズの人気上昇とともに

一躍脚光を浴びるようになりました。

 

(我が輩が所有していたモズライト。1999年交通事故で大破)

 

さて・・・

 

「エレキの若大将」には、もう1本

エレキ・ギターが登場します。

 

プロになった若大将が

持っていたのは「モズライト」ですが

そのバックを務めた

寺内タケシとブルージーンズが弾いていたのが

ヤマハの「SG-7」。通称「ブルージンカスタム」です。

 

(エレキの若大将DVDより)

 

総合楽器メーカーだった「ヤマハ」が

遅ればせながら

エレキ・ギター製作に乗り出したのが

1965年4月・・

 

当時、エレキファンの間で圧倒的人気だった

エレキの神様、寺内タケシをアドバイザーに迎え

開発したのが「SG-5」と「SG-7」。

 

しかし

「エレキの若大将」の公開には間に合わず

ところがヤマハは

まだプロトタイプにもかかわらず

「SG-7」を公式発表してしまいました。

(正式発売は1966年8月)

 

まだ開発の余地がある

と感じていた寺内タケシは

すっかり心証を悪くしてしまい

その後数年間

「SG-7」を使用しませんでした。

 

ちなみに

「SG-7」使用シーンは別撮りで

編集で差し替えています。

 

またまた、ちなみに

「ブルージン・カスタム」という通称は

この映画の中のモデルであり

市販品の正式名称ではありません。

(1996年に正式名称として発売)

 

 

当時のそれまでの国産ギターは

安価でしたがどうしてもプアなイメージがぬぐえず

だからこそアマチュアでも買えたという面もありますが

 

さすがは大企業のヤマハが

満を持して発売した「SG-7」

大胆なカッティングに斬新なボディデザイン。

細いネック、バランサー式ピックアップ

ローラーブリッジ、テンション調整テールピースなど

最新の技術を駆使し

外国製に負けない「ジャパンオリジナル」として

寺内タケシ効果もあって人気を博しましたが

当時としてはいかんせん高い!

大卒初任給が2万円台の頃に

92,000円もしたんですから・・

 

ちなみに

テスコ「TG-64」は定価22,000円。

 

「モズライト」にいたってはアメリカ製なので

当時の為替相場の記憶が曖昧ですが

30万円台だったと思います。

 

「SG-7」も「モズライト」も

一般サラリーマンや学生のアマチュアバンドが

とても買える代物ではありませんでした。

 

なので

アマチュア界では

テスコやグヤトーンが主流なのですが

そのへんのくだりを

「エレキの若大将」では

うまく描いていたと思います。

 

と、ちょうど時間となりました。

まだまだ書きたい事は山ほどありますが

このへんでお開き・・

 

では、どちら様も

佳い週末をお過ごしください。

 

■付録

 

「エレキの若大将」

1965年12月19日封切

製作・配給:東宝

カラー/94分

同時上映「怪獣大戦争」

ロケ地:日光中禅寺湖、戦場ケ原

 

製作:藤本真澄

脚本:田波靖男

監督:岩内克己

 

キャスト

加山雄三

星由里子

有島一郎

中真千子

飯田蝶子

田中邦衛

江原達怡

松本めぐみ

寺内タケシ

内田裕也

黒沢年男

上原 謙など

 

by どら