「十三人の刺客」
「十三人の刺客」 ☆☆
この映画は1963年に工藤栄一監督による、「十三人の刺客」のリメイクです。
13人対300人の戦いはなかなか見もので、戦いのアイデアといいその迫力はたいしたもんです。
敵の大将は、時の将軍の弟で大名、しかも残虐な性格で到底ご政道を委ねれる様な人物ではありません。
その残虐極まりないシーンがいくつかあって、かなり食欲が削がれます。
そこまで映像として見せなければならないものか、と。
で、その暴君を稲垣吾郎が怪演。
13人の刺客は、その約半数が人物像が深められています。
となると、「七人の侍」の「七人」というのはなかなか面白い数字です。
役所広司は、「七人の侍」でいうところの、勘兵衛(志村喬)です。
菊千代(三船敏郎)は、伊勢谷友介。暴れまわる野生人。
この人は、「龍馬伝」で高杉晋作役を演っていましたが、これはたいへん好きでした。
寡黙な剣の達人・久蔵(宮口清二)は、伊原剛志。
「硫黄島からの手紙」での、バロン西はよかった。
平八(千秋実)は、古田新太。ええ感じです。
最近テレビでよく見ますが、そのままです。
五郎兵衛(稲葉義男)、七郎次(加藤大介)は、松方弘樹か沢村一樹か。
松方弘樹の殺陣は、さすがに美しい。
勝四郎(木村功)が、山田孝之とはキャラクターがなかなかかぶりませんが、
それでも重要な役どころです。
『すぐ戻るさ。だが遅ければ、お盆に帰ってくる。迎え火を焚いて待っていてくれ。』