謹賀新年・令和甲辰
皆様、新年あけましておめでとうございます。
ようようコロナ禍も明けて新春のお慶びを申し上げたい所ではございますが、世の中を見渡すとコロナによって隔絶された関係が修復することのないまま分断してしまったかのような国際情勢に辟易していた折から、国内では災害にうち続き、あり得ないような事故まで起きてしまい何やら暗き谷の底を歩むが如き心持ちです。
日本漢検協会が年末に発表する今年の漢字というのがありますが、私としては昨年の一字は「谷」ではなかったかと思っておりまして・・・。
勿論、明るい話題を振りまいた「谷」もあったのですが、何やら暗いニュースが多く、五輪や国政選挙といったビッグイベントも少ない年でした。
しかし、人生楽ありゃ何とやら―、今が谷ならば後は登りとなるが道理であり、今年の干支の如く万事において登り龍であれかし、と願わずにはいられません。
さて、ご挨拶が遅れましたが、旧年中は弊ブログにお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。
昨年の記事本数は25本で、内訳は新年の挨拶が1本の他、城・歴史関係が13本、相撲関係が11本でした。
恒例により昨年訪ねた城址の中でベスト1を発表致しますと、秋田県鹿角市の大湯城がまず第一席。
丘陵上にある群郭式の城郭であり、あたかも鹿児島のシラス台地の城を見ているかのような錯覚に陥る城でした。
近くの大湯環状列石やピラミッド説のある黒又山などと共に訪れることをお勧めしたい城址です。
なお次点は同じく東北から福島県南会津郡只見町の水窪城。
やや整備が行き届いていないような点がマイナスポイントですが、長く不通区間のあった只見線の全線復旧を祝して減点分は今後に期待するということで、他の候補より一頭地を抜いてNo.2として選出致しました。
一方、相撲界は―というと一昨年の戦国時代の様相から去年は比較的、番付に順当と一応は言えそうな優勝力士の顔触れとなり、土俵に締まりが出てきたといえましょうか。
昨年までは大関昇進がもっぱらの話題でしたが、今年はそれに加えて新横綱誕生の期待値が高まってきたように感じます。
また上位陣の充実に伴って休場の続く横綱・照ノ富士は苦しい立場となりそうな気配もあり、かたや熱海富士、伯桜鵬といった若手の躍進も相まって時代の変動を告げる1年となるかもしれません。
旧井筒部屋関係は大きな動きがあった年で、元横綱の鶴竜親方が断髪式を迎え、さらに年末には音羽山を襲名して念願の独立を果たしました。
陸奥部屋では霧馬山が大関に昇進して霧島と改名、師匠の停年を前に横綱を目指します。
その一方で年の瀬も迫った12月17日には元寺尾の錣山親方が死去との報。
60歳という年齢、故人の相撲や弟子に対する情熱を察するに、早過ぎる―と暫くはただ悄然と立ち尽くす日々でありました。
今は故人のご冥福を祈るばかりです。
何はともあれ本年が皆様に取りまして良い一年となりますように―。
本年もよろしくお願い申し上げます。
‹再建が急がれる首里城の大龍柱›