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特撮作品的に
考えてみる
『大怪獣のあとしまつ』
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以前触れた映画『大怪獣のあとしまつ』の出演者の皆様の過去の特撮作品出演について触れてみたいと思います。
どうせなら、パンフレットで出演者の皆様の特撮出演過去作に言及していてもいいと思ったのですが、そこまではやっていませんでした(『ウルトラマンティガ』の「怪獣が出てきた日」についてはコラムで触れていたというのに)
話を元に戻しますが、「特撮作品」の厳密な定義は世の中には存在せず、例えば、今回でいえば『暗殺教室』や『鋼の錬金術師』に出ていた山田涼介さんや『ゲゲゲの鬼太郎』に出ていた西田敏行さん、『パシフィック・リム』の菊地凛子さんと触れるべきであろう方々もいらっしゃいますが、これらの方々は名前を出すだけにとどめます。申し訳ございません。
そして、『大怪獣のあとしまつ』についても触れますので若干のネタバレを含みます。ご了承ください。
では、参ります。
(1)土屋太鳳さん
われらが土屋太鳳さん。
『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』のエメラナ姫であります!
今作のプロモーションでも特撮愛を語られていらっしゃいました。
今回は『超光戦士シャンゼリオン』に触れる機会が多かったですね。あと、『仮面ライダーアギト』の風谷真魚ちゃんについても。
(ブログで触れていた東京都知事選を描いた特撮作品、人の力を兵器にしようとした特撮作品とは主としてこの二つでしょう。『アギト』は劇場版の方ね)
劇中ユキノが「高貴な光」とか言っているシーンにはニヤニヤが止まりませんでした(笑)
(2)濱田岳さん
もはや日本を代表する俳優でもある濱田岳さんは『ウルトラマンガイア』の映画『超時空の大決戦』での実質主人公新星勉君を演じていらっしゃいました。当時10歳ほどだったと思います。
ウルトラマン大好きな少年として、最後はウルトラマンを愛するがゆえに勇気を絞り成長できた存在でした(この点、ウルトラマンからいったん離れないと成長できなさそうなチェレーザとは大違いですね 笑 )。
なので、『大怪獣のあとしまつ』で演じた雨音正彦を観ていて、「これは汚れてしまった新星勉君ではないか?」と思えてしまいました。
「あなた(雨音正彦)にも見覚えがあるはずだ」とかどう考えても新星勉君に言っているようにしか聞こえません(笑)
雨音の最後の涙は自分の、そして、人間の浅ましさに涙しているように感じました。
土屋太鳳さん演じる雨音ユキノとは夫婦であり、キスシーンもあるのですが、ウルトラシリーズファンとしてはニヤニヤしました♪
(3)オダギリジョーさん
元特務隊隊員で爆破のスペシャリストであるブルースを演じたオダギリジョーさんは『仮面ライダークウガ』の五代雄介を演じられました。
雄介は爽やかだけど変な人でもありました。
しかし、オダギリさんの演じてきた役柄の中では比較的まともなキャラ?とも思いました(笑)
今作でとても印象的だったのは彼が依頼を受ける決意をする場面でした。
国家の威信とか任務ではなく、目の前の人間に心が動かされ決意する様子は極めて人間的な行動だと感じました。
ある意味、五代雄介的だったかも。
(4)ふせえりさん
今作の中心人物だった環境大臣を演じたふせえりさんは『美少女仮面ポワトリン』『有言実行三姉妹シュシュトリアン』『キューティーハニー THE LIVE』にも出演。
私がきちんと見たことのあるのは『シュシュトリアン』なのですが、そのときはラスト・エピソードの敵:怪猫・猫姫でした。
十二支で猫が選ばれなかったことに恨みを持ち、新しい十二支を設立しその中で自分が女王となる野望を持っていました。(十二支をつかさどる=宇宙を支配する ということらしい)
それにしても不思議コメディシリーズは今になって見返すととんでもない方が出演されていて驚きます。
(5)六角精児さん
新年号発表みたいなことをやった杉原官房長官を演じた六角さんは『ウルトラマンコスモス』に一度ゲスト出演を果たしました。
その時は刑事の役でした。今は鑑識のイメージがついてしまっていますが(笑)
(6)矢柴俊博さん
竹中文部科学大臣を演じた矢柴さんは『牙狼-GARO- ~MAKAISENKI~』で絵本の編集者を演じていらっしゃったのを覚えています。あまり本筋にかかわらない役ですが、矢柴さんの姿はだいぶ目立ちましたので印象に残っております。
『手裏剣戦隊ニンニンジャー』ではレギュラーを果たしておりますが、『アバレンジャー』にもゲストで出演されていたようです。
(7)岩松了さん
特務隊を目の敵にする下ネタ連発の五百蔵国防大臣を演じた岩松了さんは『ネオ・ウルトラQ』の「鉄の貝」という話で科学者として出演されています。
ガストロポッドを駆除しないと日本は大変なことになる!と扇動する科学者でした(本当は逆)。
「(どちらが正しいかは)歴史が証明してくれる」
「歴史が証明してからでは遅いんです」
のやりとりは今も印象に残っています。
ちなみに、五百蔵大臣の下ネタですが、人によっては苦く感じるどぎつさですが、私は気づかされて妙に感心してしまったことがあったのでした。
そういや、怪獣映画で下ネタって無いな
現実世界の観点からいえば、下ネタ好きなおっさんがいてもおかしくないので、こういう人がいるのもある意味リアルなのかなぁと思ってしまいました(笑)
(8)田中要次さん
国防軍の軍人を演じていらっしゃった田中要次さんは『牙狼-GARO- ~MAKAISENKI~』で魔戒騎士を演じていらっしゃいました。
モブ騎士のような感じでコートも地味でした。
(9)嶋田久作さん
中垣内外務大臣を演じた嶋田久作さんは『帝都物語』の加藤で強烈なインパクトを放ちましたが、以降も特撮作品の常連であります。
『ウルトラマンティガ』のドクトル・チヒロ、『ウルトラマンネオス』のミナト・ゴンパチ隊長としても有名でしょう。
嶋田さんがいるだけで強烈なインパクトがありますね。
(10)笹野高史さん
財前財務大臣を演じた笹野高史さんは『手裏剣戦隊ニンニンジャー』で主人公の祖父を演じ、アカニンジャーに変身もしました。
前述の矢柴さんとはまさかに『ニンニンジャー』つながりでした(笑)
思えば濱田岳さんと西田敏行さんは『釣りバカ』つながり、染谷将太さんと菊地凛子さんは夫婦つながり、と出演者同士につながりが多いですね(笑)
【最後に】
「大怪獣のあとしまつ」はギャグ映画なのですが、ギャグやおふざけばかりしている中に現実的で真面目なメッセージを感じる部分も多い作品でした。
前述のとおり怪獣モノ好きな身としては、いろいろ気づかされる部分も多く、勉強になりました。
ちなみに、ギャグはゲラゲラ笑うことはなかった(実際かなり人を選ぶギャグ)のですが、ニヤリとするか「なるほど」と感心することが多かったです(前述の下ネタの件のように)。
とりあえず今日は以上で。