鯨の入り江(26) | 星ねこブログ

星ねこブログ

猫好き&詩&小説のコラボマガジンです

鯨の入り江(26)



 沖縄が1972年に本土復帰を果たす以前のある時期まで、


綾たちの奄美は南海の果ての秘境の島として、


興味本位のマスコミにさらされていた。
観光


 綾たちの村は、37字にも及ぶ浦々のほぼ中間地点の入り江に抱かれていた。


弟島にあたる加計呂麻島はすぐ目と鼻の先だ。


間に横たわる海峡は、船の行き来も多く、波の穏やかな内海を

かたちづくっていた。


soba


 特に夏場など、深い入り江の中は鏡を張ったような静けさに油凪ぎして、


よそから来る者の眼を見張らせた。
眠る
 ちょっと、外へでるため、後で続きを書きます。