74年振り5度目の「各校1本勝負」で行われた、2020(令和2)年の「真夏の東京六大学野球」は、
法政が3季振り46度目の優勝を達成したが、その法政は、8/17(月)に行われた最終戦で立教に敗れ、惜しくも「5戦全勝優勝」は逃した。
しかし、法政は異例の「超短期リーグ」で、激闘の連続を勝ち抜き、「天皇杯」の栄冠を手にする事が出来た。
「2020(令和2)年 真夏の東京六大学野球」は、8/13(木)の第2試合として行われていた「早稲田-東大」が、5回裏途中に雷雨でノーゲームとなったため、改めて、8/18(火)に組み込まれたが、その「早稲田-東大」の対戦で、全日程を終了する事となった。
一時は開催を危ぶまれた、「東京六大学野球」も、どうにか「完走」の時を迎えようとしていた。
<2020(令和2)年8月18日…「早稲田-東大」~早稲田が9-0で東大に大勝、早稲田は「3勝2敗」の3位タイで全日程終了~東大は「5戦全敗」&「47連敗」&「45季連続最下位」で全日程終了~「早稲田〇9-0●東大」>
8/18(火)、神宮球場で、2020(令和2)年の「真夏の東京六大学野球」の最終戦となった、「早稲田-東大」戦が行われたが、
早稲田・西垣雅矢、東大・平山皓太の両先発で始まった、この試合は、5回裏途中まで、早稲田が1-0と僅か1点リードという状況だった、8/13(木)の時とは打って変わって、序盤から、早稲田が東大を圧倒し、一方的な展開となった。
早稲田の5番・蛭間拓哉は、この試合、6打数4安打4打点と、大活躍を見せたが、
9回表には、蛭間は今季3本目となるホームランも放った。
なお、今季の蛭間拓哉は、5試合で打率.261 3本塁打 10打点という成績を残し、本塁打、打点の「二冠」となった。
まさに、蛭間は早稲田の「主砲」として、存分に力を発揮した。
早稲田の先発・西垣雅矢は、5回を2安打無失点と、
ほぼ完璧な投球で、東大打線を封じ込めたが、早稲田は、この試合、西垣雅矢-森田直哉-田中星流-山下拓馬-柴田迅と、5投手の継投で、早稲田の投手陣が東大を無失点に抑え込んだ。
結局、試合は早稲田が9-0で東大に大勝し、早稲田は「3勝2敗」でリーグ戦を終えた。
一方、良い所無く、早稲田に完敗した東大は、結局「5戦全敗」でリーグ戦の全日程を終了した。
このリーグ戦、序盤は健闘した東大だったが、最後は「息切れ」してしまったのか、立て続けに大敗してしまった。
しかし、この炎天下の中、最後まで戦い抜いた東大も、また立派であった。
2020/8/18
早稲田〇9-0●東大
2020(令和2)年の「真夏の東京六大学野球」の最終戦、「早稲田-東大」は、
早稲田が9-0で東大に大勝し、早稲田は「3勝2敗」で、立教と「同率3位」で全日程を終えた。
早稲田としては、2敗は法政と慶応に、いずれも「タイブレーク」の末に敗れており、
終わってみれば、早稲田も「優勝」までは「紙一重」の差であり、悔しい結果となってしまった。
一方、開幕戦では慶応を「あと一歩」まで追い詰め、法政や早稲田相手にも健闘し、序盤戦を沸かせた東大は、結局、シーズン後半にはバテてしまったのか、大敗の連続となってしまった。
東大は、「5戦全敗」で、リーグ戦通算「47連敗」を喫し、1998(平成10)年春以来、「45季連続最下位」で、今季を終了した。
<「優勝」を逃した、早稲田・小宮山悟監督は「今まで以上に、厳しく事に当たる」と、選手達に「宣戦布告」>
昨年(2019年)から、母校・早稲田野球部の監督に就任した小宮山悟は、勿論、今シーズンの結果には、満足していなかった。
早稲田・小宮山監督は、今シーズンを「3勝2敗」の「3位タイ」で終えたのを受け、
「今まで以上に、厳しく事に当たる」と、選手達に「宣戦布告」したという。
誰よりも早稲田を愛する男、小宮山悟は、2015(平成27)年秋以来、優勝から遠ざかっている、早稲田野球部の「再建」に、並々ならぬ決意を持っているものと思われる。
今季、法政が「46度目」の優勝を達成し、法政は、それまで優勝回数「45度」の最多タイで並んでいた早稲田を抜き、単独トップに立ったが、その事に対し、誰よりも憤っているのは、恐らく、早稲田・小宮山悟監督ではないだろうか。
という事で、秋のリーグもまた、早稲田は怖い相手になりそうだと、法政ファンの私は、今から戦々恐々である。
<2020(令和2)年8月18日…「真夏の東京六大学野球」閉会式~法政野球部に、栄光の「天皇杯」と「優勝旗」が授与される~法政、2018(平成30)年秋以来、3季振り46度目の優勝を達成!!>
8/18(火)の「早稲田-東大」戦の終了を以て、「東京六大学野球 2020(令和2)年 春季リーグ」は、無事に全日程を終了した。
そして、「早稲田-東大」戦の終了後、神宮球場で、直ちに閉会式が行われた。
閉会式では、今季、見事に、2018(平成30)年秋以来、3季振り46度目の優勝を達成した法政野球部に対し、栄光の「天皇杯」と「優勝旗」が授与された。
先日も書いたが、野球界において、「天皇杯」が授与されるのは、東京六大学野球のみである。
その「天皇杯」を手にした法政野球部は、「満願成就」とばかり、皆、誇らしげに笑顔を浮かべていた。
東京六大学の野球部の選手達は、皆、この栄光の瞬間のために、日々、厳しい練習を積み重ねているのであるが、
そのような日頃の努力が報われ、遂に我が法政野球部が「天皇杯」を手にしたのを見て、私としても、本当に感激である。
<日本全国の、「26」の大学野球連盟の中、唯一、「春季リーグ」をやり遂げた、「東京六大学野球」~法政・青木久典監督も「大変、重みのある大会で優勝できた」と、コメントを残す>
これまで、詳しく書いてきた通り、今季の「東京六大学野球」は、
本来は、今年(2020年)4~6月に開催される筈だったものが、新型コロナウイルスの感染拡大により「延期」され、
本来の予定から4ヶ月遅れで、8月に「各校1本勝負」という形式で開催されるという、異例のシーズンとなった。
現在、日本全国には、「26」の大学野球連盟が有るが、実は、「東京六大学野球連盟」以外の、全てのリーグで、「春季リーグ」は中止となった。
そんな中、「東京六大学野球連盟」のみは、真夏の炎天下での、異例の「超短期リーグ」とはいえ、兎にも角にも、リーグ戦を全てやり遂げ、無事に閉幕する事が出来た。
これは、誠に大変意義深い事である。
法政野球部の青木久典監督も、「大変、重みのある大会で優勝できた」というコメントを残しているが、
歴史と伝統有る「東京六大学野球」が、こうして無事に開催され、全日程を終了する事が出来たというだけで、本当に素晴らしい事だと、私は思う。
それに加えて、法政野球部が優勝してくれたのだから、私としては、これ以上、何を望めようか、といった所である。
私としても、「2020(令和2)年 真夏の東京六大学野球」は、忘れ難い、大変思い出深いシーズンになった。
そして、今シーズンの「記録」を、こうして全て書き残す事が出来て、私としても、正直言って、大変ホッとしている。
という事で、「東京六大学野球連盟」の公式ホームページに掲載されていた、
連盟からの「御礼」の言葉を、ここに引用させて頂く事としたい。
連盟としても、ホッとひと安心、という気持ちが伝わって来るような文章である。
『御礼
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で二度に渡り順延を余儀なくされた東京六大学野球春季リーグ戦は、真夏の8月10日から18日の9日間で1試合総当たりの方式で開催し、本日全日程を終え閉幕いたしました。今季は新型コロナウイルス感染症予防対策ガイドラインの下にチーム関係者や審判員など運営関係者の徹底した感染予防と観戦者を上限3,000人に制限して観客の皆様にも検温やマスクの着用などご協力お願いいたしました。このような状況下で法大が慶大との全勝対決で勝利をあげ、3季振り46回目の優勝を果たしました。法大は今季の特別ルールの延長タイブレークを2試合に勝利して粘り強い戦いで短期決戦のリーグ戦を制しました。コロナ禍で全国の大学野球春季リーグ戦は全て中止となり、連日35度を超える猛暑の中、リーグ戦開催にご尽力いただいた関係各位、熱心に声援を送ってくださったファンの皆様に心からお礼申し上げます。 東京六大学野球連盟』
<「2020(令和2)年 真夏の東京六大学野球」の個人タイトル&ベストナイン>
では、ここで、「2020(令和2)年 真夏の東京六大学野球」の「個人タイトル」を、ご紹介させて頂きたい。
「東京六大学野球連盟」が、公式に「個人タイトル」として表彰しているのは、
「最優秀防御率」と「首位打者」であるが、その「個人タイトル」を獲ったのは、下記の2名であった。
「最優秀防御率」:徳山壮麿(早稲田) 2試合 16投球回 1勝0敗 防御率0.00
「首位打者」:永廣知紀(法政) 4試合 16打数8安打 0本塁打 2打点 1盗塁 打率.500
徳山壮麿(早稲田)が、「防御率0.00」で「最優秀防御率」を、
永廣知紀(法政)が、「打率.500」で「首位打者」を、それぞれ獲得したが、
2人ともに、「初タイトル」獲得となった。
なお、先程、早稲田の蛭間拓哉が、3本塁打10打点で「二冠」達成と書いたが、本塁打と打点に関しては、実は「東京六大学野球連盟」の「公式タイトル」ではない。
しかし、本塁打も打点も、「公式タイトル」でこそないものの、重要視される部門である事には変わりは無く、
例えば「打率」「本塁打」「打点」で、全て1位になれば「三冠王」として、東京六大学野球の歴史に、その名を刻む事になる。
では、次に、これまた「東京六大学野球」の「公式タイトル」である、
「ベストナイン」について、ご紹介させて頂く。
「東京六大学野球」の「ベストナイン」は、東京運動記者クラブ・アマチュア野球分科会の投票により決定され、「満票」は「13票」である。
というわけで、「2020(令和2)年 真夏の東京六大学野球」の「ベストナイン」は、下記の通りである。
投手:徳山壮磨(早稲田) 満票(初)
捕手:福井章吾(慶応) 10票(初)
一塁手:清水風馬(明治) 9票(初)
二塁手:金子銀佑(早稲田) 12票(初)
三塁手:中村迅(法政) 9票(初)
遊撃手:瀬戸西純(慶応) 満票(初)
外野手:永廣知紀(法政) 満票(初)
外野手:新美貫太(慶応) 12票(初)
外野手:宮崎秀太(法政) 9票(初)
今季の「ベストナイン」は、優勝した法政からは、中村迅、永廣知紀、宮崎秀太の3人が選出され、
「満票」の13票を獲得したのは、徳山壮麿(早稲田)、瀬戸西純(慶応)、永廣知紀(法政)の3人であった。
また、今回の「ベストナイン」は、全員が初受賞となっている。
<「2020(令和2)年 真夏の東京六大学野球」の記事を、10日間、お読み頂き、どうも有り難うございました!!&9/19(土)からは「東京六大学野球 秋季リーグ戦」が開幕!!~「秋季リーグ」は、「各校2回総当たり」の「10試合制」で開催され、「勝率」で優勝チームを決める形式に>
というわけで、以上を以て、「2020(令和2)年 東京六大学野球」は、全て終了であるが、
この10日間、「真夏の東京六大学野球」の記事を、連日、書かせて頂き、
しかも、皆様にお読み頂いた事について、改めて、御礼を申し上げたい。
「皆様、10日間、お読み頂き、どうも有り難うございました!!」
思えば、法政野球部の快進撃もあってこのブログでも、夢中になって書いてしまったが、
こうして、連日、熱い熱い試合を戦ってくれた、東京六大学の野球部の皆様には、心から感謝申し上げたい。
そして、何よりも、東京六大学野球の関係者や、全てのファンの皆様のご健康を、お祈り申し上げたいと思う。
さて、こうして「真夏の東京六大学野球」は幕を閉じたが、
何と、今から1ヶ月後の9/19(土)には、早くも、「東京六大学野球 秋季リーグ戦」が開幕するという。
そして、今回の「秋季リーグ」は、「勝ち点制」ではなく、「各校2回総当たり」の「10試合制」で、「勝率」で優勝を決定する形式で開催されるとの事である。
これも、極力、感染リスクを高くしないため、なるべくは平日に試合を行なわないための措置という事であるが、
「各校2回総当たり」の「10試合制」で開催されるのは、1942(昭和17)年春以来の事である。
というわけで、1ヶ月後に向けて、各校とも、まずはしっかりと休んで頂き、鋭気を養って頂ければと思う。
そして、また熱い戦いが繰り広げられる事を、私は願っている。
【2020(令和2)年春…「真夏の東京六大学野球」】(全日程終了)
8/10(月) 東大●4-5〇慶応、明治●1-5〇早稲田
8/11(火) 東大●3-6〇法政、明治●3-4〇立教
8/12(水) 立教●4-6〇慶応、早稲田●1-2〇法政
8/13(木) 慶応〇11-2●明治、早稲田-東大(ノーゲーム)
8/14(金) 法政〇3-2●明治、立教〇12-3●東大
8/15(土) 慶応〇3-2●早稲田
8/16(日) 法政〇7-4●慶応、早稲田〇4-0●立教
8/17(月) 立教〇5-0●法政、明治〇9-1●東大
8/18(火) 早稲田〇9-0●東大
【2020(令和2)年春…「真夏の東京六大学野球」勝敗表(2020/8/18・全日程終了)】
①法政 4勝1敗 勝率.800(優勝)
②慶応 4勝1敗 勝率.800
③早稲田 3勝2敗 勝率.600
③立教 3勝2敗 勝率.500
⑤明治 1勝4敗 勝率.200
⑥東大 0勝5敗 勝率.000