み、な、さ~~~~~~ん!!!!
樹里ちゃんS.T.E.P.編、観てくれましたか!???!!
ご無沙汰しています。筆者のさきたまです。
過去の『HOM@S MOB!』以来、2度目の楽曲紹介企画への参加と相成りました。前回2年前なんですか?ヤバ。
あれから時は流れ、待望のサブスク解禁に加えてシャニマスではユニット別の対バンライブなんてものも開催されるなど(それすら1年前なんですか?ヤバ)さまざまな変化がありました。
今回もシャイニーカラーズから、もとい放課後クライマックスガールズから2曲紹介していきたいと思います。
① 『一閃は君が導く』
2022年7月リリース、猫野球でおなじみ(猫野球?)『PANOR@MA WING 04』の1曲目です。曲自体が猫野球のわけではなく、猫要素はB面にあたる『キャットスクワッド』に任せて純粋な野球ソングに仕上がっています。
シャニマスを知らない方でも、タイトルを見て「お?」と思われたかもしれません。
お察しの通り、このタイトルは全国高等学校野球選手権、いわゆる夏の甲子園のテーマソング『栄冠は君に輝く』(https://youtu.be/A3pd2U_6Fxk)を思いっきりオマージュしています。
こっちは1948年からある行進曲で(75年前なんですか?ヤバ)、曲名は知らなかったけど聞いたことある!という人も多いんじゃないでしょうか。
余談ですが、私は幼少期にドカベン(プロ野球編)でこの曲を知りました。殿馬というやつが試合中のグラウンドに突然ちっさいピアノを持ち込んで弾きだす狂ったシーンがあり、なのに最終的に良い風になって面白いのでおすすめです。
何の話でしたっけ。シャニマスか。
この曲(一閃の方)をひと言で表すと、「管楽器がいるメロコア」です。
一般的なバンド編成に、吹奏楽部からサックスとかトランペットとかのギラギラしたやつらを助っ人で呼んできたイメージ。
スポーティな爽やかさ、という感じではなくむしろ泥臭さの方にフォーカスされており、ブラス隊の存在やなんか球場っぽいCメロの特大エコー、さらにはイントロにドカベンみたいな打球音と歓声がぶち込まれることでこれでもかと野球っぽさを演出しています。
もちろん、歌詞もめちゃくちゃ良いです。
放クラそのものが《応援》というテーマとものすごくマッチするおかげで、シャカリキとかトルネードとか言ってるのにふとした瞬間に普遍的な応援ソングとしても深く入り込んできてしまう、そんな絶妙な歌になっています。
ジャケットのユニフォーム衣装だけでなく、軽音っぽい制服や学ラン姿でもぜひ歌ってみてほしい一曲です。
さて、学校モチーフといえばこっちも外せません。
② 『相合学舎』
ウワーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
取り乱しました。
初見の時も取り乱したんですが、やっぱり何回取り乱してもヤバいもんはヤバいですね。なんたって放課後クライマックスガールズとノクチルの合同曲。死語なのは十割承知ですが、俺得すぎる。一閃といいこれといい、シャニマスの楽曲チームを私が裏で牛耳っているとしか思えません。
この世は仕組まれていた!!!!!!!!!!!(https://youtu.be/CBKQoqTI2iE)
もともとユニット外の絡みというだけで「越境」と呼ばれてしまうくらいユニット以外での会話を絞ってきたシャニマスにおいて、ユニット合同曲はひとつの転換点でした。
全体曲である『虹の行方』もそうですが、それぞれのユニットらしい曲調をじっくり確立してきたおかげで「混ざり合う」を楽曲の部分で表現できるのは音楽好きとしても嬉しいポイントです。別の組み合わせならどんな感じになるだろう、など妄想が膨らみますね。
にしてはノクチル要素弱くない?と思ったそこのあなた。
確かに。
放クラといえば強めのビートとワイワイしたシンセ、ノクチルといえば邦ロックやシティポップ寄りの人数少なめで涼しげなサウンドが特徴ですが、この曲はというとがっつりブラスに重めのドラム、ついでにみちみちに詰まったラップと、若干の暑くるしさすら感じる仕上がりになっています。
サビもちょっと『よりみちサンセット』の系譜っぽいですね。
一方でよくよく聴いてみると、ノクチルのラップパートでは伴奏もノクチルっぽい編成になっていたり、かと思うと放クラも今までと全然違う事をやり始めたり(2番以降のOff Vocalが特にわかりやすいです)なんとなく放クラが徒党を組んでわちゃわちゃしている横をしれっとノクチルの誰かしらが通り過ぎていくような、タイトル通り学校のワンシーンめいた光景が思い浮かびます。
以下、曲と関係ない話です。ハサミで切るか折り畳んでご使用ください。
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学校というイメージは放クラとノクチルの共通点のひとつですが、それぞれのユニットの成立過程においてその意味は異なります。
放クラが数ある学校のイベントに自ら突っ込んでいくタイプ(なんなら学校生活そのものを長めのイベントとして捉えている)なのは彼女たちが「学校=放クラが無ければきっと出会わなかった人々」だということが念頭にあるためです。
そもそもユニットメンバーの5人が集まっただけでは学校とは無関係で、放課後クライマックスガールズとしてプロデュースされることでプラスアルファ的に付加された、いわば後付けのモチーフです。
一方で事実として同じ高校に通うノクチルにとって、学校は必ずしも一緒にいるための条件ではなく、あくまで生活における背景のひとつにすぎない、といえます。
ところが実際、学校のように大雑把かつ日常的な組織で生まれる関係性は固いわりに脆く、当時はよく話していたけど卒業したきり会っていない人が沢山いる、なんてことも珍しくありません。
学校という理由が無くなってもなお一緒にいるためには、当たり前だった時には想像もしない積極的な行動が必要だったりするわけです。おそらくノクチルの中で最も明確にそれを知っているのは小糸で、そのために半ば無理をしてでも283プロへとやってきた……のかもしれません。
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ともあれ、学校には熱量の有無によらず色々な人がいて、一生の思い出にしたる!という勢いの放クラはちゃんと目立つ一方、どこ吹く風と言わんばかりのノクチルもイベント事はちゃっかり満喫しているなど、100%自由ではないけどどうとでも過ごせる数年間とそれを包むうっすらとした連帯感みたいなものがこの『相合学舎』には通底しています。
もうひとつ大事なのがこの「数年間」の部分で、当たり前に一緒でいられる期間は決して永遠でない、という意識が実は両ユニットの中に存在しています。
例えばもし放クラが活動に幕を下ろすことがあったら、あるいはもしノクチルがアイドルでなくなったなら……シャニマスのシナリオ内ではきっと「その後」が確定してしまうことはありませんが、それでもなお今を見つめて目いっぱい挑戦したり、逡巡しながら一歩を踏み出したりする彼女たちの姿を目に焼き付けるべきなんじゃないでしょうか。私たちは。