先週大阪スクーリングに参加しました。講師は小口先生、参加人数は200名程でした。

 

おすすめ度★★★

久しぶりの板書地獄でした。手書きノート持込可、講義資料は配布がなかったので、全て手書きでノートを取りました。全27ページです。板書と膨大なインプットで身体が限界に達しました。講義自体はとても有意義な内容で、余談含めて無駄がなく、これぞ大学の講義という感じでした。定年間近の先生でしたが、疲れを見せることなく話し続ける様に感動しました。

 

【学び】

2〜8世紀まで、日本の古代史を学びました。国内の知識に留まらず、東アジアとの関係の中から見える日本についても学びました。中国の影響を強く受けながら、国家を作り上げてきた様が良く見えました。

 

【振り返り】

 DAY1:

2~4世紀末まで、邪馬台国や大和政権について学びました。邪馬台国では原初的な国家が成立しました。全国を統一した大和政権は、朝鮮半島への進出を試みます。進出の主な理由は、当時国内で手に入らなかった鉄を入手すべく、鉄の産地である新羅を手に入れるためです。環境経済学でも、馬と鉄を手に入れたものが権力を持つとありましたが、まさにそのための争いが4世紀に起こっていました。

 

 DAY2:

5~7世紀末まで、大和政権のその後と大化改新について学びました。絶大な権力を持った大和政権でしたが、宋・百済の弱体化や地方勢力の台頭により、力を失っていきます。再び全国政権を取り戻すためには、抜本的な変革が必要でした。外交能力に長けていた継体天皇の即位を始め、冠位制や憲法17条など新たな政策を次々と進め、その後政治的クーデター、大化改新が起こります。大化改新によって中央集権への道が開かれていきました。

 

 DAY3:

最終日は、「律令」について学びました。律令は中国が1000年近くかけて完成させた法体系です。多民族を統治するため、大国的で抽象的な内容になっています。日本は中国以外で唯一律令を編集した国です。白村江の戦で外交を断絶したのをいいことに、独自に律令を編集し取り入れてしまったとのことでした。律は刑法で、令は行政法に近いものです。律は儒教の「礼」の世界から生まれた概念で、社会的規範を明文化したものです。儒教の教えは元々日本にない考え方なので、理解は難しかったようです。とはいえ、律令を基に、中央集権国家が進められていきました。

 

【試験について】

記述問題、テキスト・ノート・資料は持ち込み可能でした。時間内に考えがまとまらず、納得のいかない回答になりました。回答には全く自信がなく自己採点は60点。評価が厳しい先生で有名だそうで、今回は単位を落としていないことを願うばかりです。


大阪城、初めて行きました。石垣や動線が江戸城の作りに似ていました。