2024年の抱負は、「実地」としました。

 

2024年の年明けは震災や事故など、暗いニュースが続いています。一日も早く平穏な日が訪れるように、私もできることから始めようと思います。

 

社会人大学生ももうすぐ2年、学びと向き合うことには慣れてきました。一方で、学びに向き合えば向き合うほど、実社会から気持ちが遠のき、思考が内向きになっていくことが気になっていました。2024年は、外向きに動いていきたいと漠然と考えていたところ、年末年始に読んだ『学問のすすめ』からたくさんのヒントをもらいました。

 

『学問のすすめ』は、以前読んだ際は、明治初期の文章が読み辛く、途中で断念しました。今回、漸く完読できました。一字一句が刺さり、学びと気付きに溢れる一冊でした。題名から、学ぶことの大切さが書かれていると思っていたのですが、読んでみると学問を活かす重要性や生きるヒントが事細かに書かれていました。現代でいう自己啓発本にあたるものかと思います。例えば、学問は社会に活かしてこそ役に立つもので、読書をして学んだ気になっているのはただの自己満足だということや、相手に伝わるように伝えることが重要でそのためには上手なスピーチが必須であることなどが書かれています。特に気に入った箇所をいくつか抜粋します。

 

「学問の要は活用に在るのみ。活用なき学問は無学に等し。」

 

「地理歴史の初歩をも知らず日用の手紙を書くこともむつかしくして妄りに高尚の書を読まんとし、開巻五、六葉を見てまた他の書を求むるは、元手なしに商売を初めて日に業を変ずるが如し。」

 

「世界の土地は広く人間の交際は繁多にして、三、五尾の鮒が井中に日月を消するとは少しく趣きを異にするものなり。人にして人を毛嫌いするなかれ。」

 

 

今年の抱負の「実地」という言葉も、この本から選びました。今年は、大学で学んできたことを少しずつ実践に活かしていきたいと思います。