母 沖田法瀧2017_3  | 法瀧庵-祟りはないと知ってほしい霊能者のブログ-

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霊能者であり、密教の修験者である沖田法瀧(おきたほうりゅう)のブログです。
お墓のお花はどちらに向けて備えますか? すべてが生きてる者の自己満足。それを知ってほしい。
「祟り」という言葉にどれほどの人が騙されてきたのか…そんな涙はもう見たくはないのです。

いつもありがとうございます。

管理人のオリエです。

 

先ほど、法瀧から連絡がありました。

無事に帰宅したそうです。

 

多くの方が、法瀧が修行に出かけていくのを「すごい」「えらい」とおほめくださいます。

わたしは昔から、これがとても不思議でたまりません。

 

比較するのもおこがましいのですけれど

プロ野球選手がキャンプに出掛けたり

オリンピックの選手が強化合宿に行かれても

「えらい」「立派!」といったような、こうなんというのでしょうか。

「奇特な方」という扱いは受けておられません。

 

でも、法瀧がうっきうきでお山に行くのは「奇特な方」と言っていただける。

 

これが不思議でたまらないのです。

 

その昔、もう30年も前のことですが。

母子家庭の我が家では、母が時おり、本当にごくたまにではありますが、私が眠ったあとにこっそり出かけることがありました。

 

わたしは黙って眠っているふりをします。

真っ暗な部屋で目を閉じ、未来への覚悟を固めるひとりの時間が始まります。

 

わたしは小学生だった当時、父が死んだあとだということもあり

母がもうこのまま帰ってこなかったら

自分は天涯孤独になる。

そうなれば施設に引き取られて、そこから高校に通うことになる。

かなり真剣にそう思い込み、けれどさほど悲観的でもなく、淡々とただただ覚悟を固めていました。

 

玄関の鍵がしめられる音が響くと、私は施設に入ったら高校にはいかせてはもらえないかもしれないから、一年働いて学費を作ってから高校を受験したいな、とか。大学には奨学金をもらって行けば何とかなる、頑張って勉強をしようとか。同じ施設にいる子供たちとは仲良くできるかな、とか。

そういったかなり具体的な未来をイメージして、一人になっても何とかやっていけるな、まぁいっかと考えていました。

 

母は3時間ほどで帰ってきて、暗闇の中で寝たふりをしている私の頭をなで、自分も眠ります。わたしは「ああ、今回も帰ってきてくれた。施設に行かなくてすんだ」と思って眠ることができました。

 

法瀧がどこに行っていたかというと、山に行っていました。

動物の排泄物や工場排水などに一切汚れていない、湧いて出てきた瞬間のきれいな水をくむためです。

しかもその水をとる時間も決まっており、深夜に出かけるしかないのです。

 

汲んできたお水は依頼されたお札を作るためのものです。

法瀧はいまでも、お札のご依頼があったら一枚ずつ自分で書いています。

書くためには、お札にもよるのですけれど、月が出ていないとダメだったり、湧水が必要だったりと、用意するために労をいとわずあちこち奔走するのです。

 

そうして用意されたお札は、法瀧はどなたかにお渡しして喜んでもらっていたのかと思いますが、少なくとも30年前には、その裏側で小学生の女の子がひとり小さな小さな孤独に耐えていました。

 

いま考えると、帰るたびに私の頭をひとしきり撫でていたのは、法瀧なりに小さな子供を放って行くことにわずかでも罪悪感があったのだとは思います。

また、当時はまだ占いを仕事にはしていなかったのに、たくさんのご依頼が口コミであったのも確かで。

私たちは生活保護を泣きながら断ったせいもあり、貧しい生活の中、鑑定のお礼にと持ってきていただける品々で生きながらえていたのも間違いありません。

 

あのころの皆さま、ありがとうございました。

おかげで大きくなりました(笑)

 

よく電話の受付をさせていただいていると

自分は家庭があるから、修行をしたいけれどなかなか行けない

先生は素晴らしい

といったお言葉をいただきます。

 

でも、何十年も真剣な修行を積んできた母を持つ娘としては

法瀧が本気で取り組めば取り組むほど、幼いわたしは寂しかったし。

 

それだったら、休日は家族とすごし、お子さんを笑顔にしたり、伴侶を幸せにしたりするほうが、ずっとずっと徳を積んでおられると思うのです。

 

 

そして今回も、法瀧は楽しみでたまらなかった八千枚護摩にいき、満願を終えて帰ってきました。

30年前の暗い部屋にいた自分を思い出し、もう誰も悲しんでない、楽しい修業ができるようになって良かったねと心から思います。

 

法瀧はご機嫌で帰ってきましたので。

火曜日から鑑定を再開いたします。

 

今年もこれで一年が始まったように思います。

今後ともお引き立てのほどよろしくお願いいたします。

 

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