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大型連休は狙い目!

 


【ネタバレ】

 

 


敏晴とその両親は田舎に帰省していた。しかし折角の帰省であるのにも関わらず、親戚一同皆険しい顔をして何やら話し合っている。

年長者の男「笑いを絶やすことなく、朝を迎えねばならん…」
敏晴父  「一晩中…ですか。」
年長者の男「ああ、婿入りして我が一族に名を連ねた以上、お前にも参加してもらう。」
敏晴父  「でも…笑うことにどんな意味があるのですか。」
年長者の男「あいつは人間の恐怖や恨み、悲しみを好む。」
年長者の男「わしの爺さんはアイツに魅入られて気がふれてしまった。

      あの時の顔は今でも忘れられん。」
        「わしらにできることは、毎年この日に親戚一同が集まり、

      先祖代々伝  伝えられたこの笑鎮めを行い、楽しげな様子で

      アイツを寄せ付けぬようにする事くらいだ。」
 

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話し合いが終わったのち、敏晴は父親から今夜は一人で寝るように言われる。
納得がいかず理由を聞いてみるも、父からはきつい口調で今日は一人で寝ろ、と念を押される。
そのただならぬ様子に敏晴は引き下がる。
 

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その夜、トイレに目を覚ました敏晴は、どこからか大勢の人間のにぎやかな笑い声が聞こえてくることに気付く。
廊下を歩いていくと、一つだけ明かりのついた部屋があり、その部屋から大勢の笑い声が聞こえてきていた。
中を覗こうと少し障子を開けてみると、中には隈取のように笑顔の化粧を施して白目を剥いた父や母、親戚らが声を上げて笑っていた。
しかし敏晴が覗いていたことに驚いた一同は笑うことを止めてしまう。


この一瞬の静寂を察知したかのように、庭に灯っていたロウソクの灯りはふっと消え、敏晴の背面にあったガラス戸がひとりでに大きく開いた。
父親が恐怖しながら指をさす。庭に何かがいるようだ。


親戚一同はアイツを回避するため引き続き笑い始めるが、アイツが敏晴に襲い掛かり…。

 

 

 


【考察】


まず最も気になるであろう…アイツって何さ?というところから。

 

結論から書きますと、わかりません。

この話のモチーフである『裏S区』という、洒落怖に投稿されたエピソードには××××と表記されており、言葉に出すだけでも”移る”存在として伏字になっておりました。

(バラなんとか、というそうですが、詳しく書かれていません。)

 

(『裏S区』とは…

笑いながら幽霊(?)を撃退する一族の話。その笑い方がなかなか恐ろしく、また笑いながら殴ったり経を唱えたりするので、何も知らない主人公やその周辺はその不気味さから恐怖や嫌悪感を抱いていきます。)

 

よって、闇芝居に登場したこの霊も具体的な名前などは不明です。

 

ただ『裏S区』、その続編?の『嗤う人々』で、××××について特徴がいくつか述べられています。

 

悪い子だと〇〇さんがくる、という風に子供部屋のボギー的な使われ方をしている。

憑いた人間が死ぬと次の対象に”移る”、移られたくなければ葬儀の際笑う事。

地元の人間にとっては神様、部外者からしたら悪霊の印象とのこと。

(但し、神様らしく神社や祠などで祀っているわけではない。

地元の人間は××××さん、と言うそうで、上記と合わせるとバラ××さん?)

取り憑かれると気が狂う(嗤う人々では失禁が描写されていました。)



あと取り憑かれたら祓うらしく、やはり悪霊的な側面が強いように思えました。神様…にしては随分怖い存在ですが、日本では祟る存在を神格化し鎮めるという事をしてきたので、その一環かもしれません。

にしても、祀る所が一つもないというのは不思議な話ではありますが。

 

 

「家訓」ではこの「笑って退治、取り憑かれると狂う」という要素が取り入れられています。

 


敏晴はどうなった?


上記の通り、魅入られて狂ってしまったと思われる。というより一家郎党襲われた可能性すらある。


敏晴が襲われたのを前に、それでも自分の保身のために笑い続けなければならないのは結構悲惨。

 

(Wikipediaには保身のために笑いながら生贄を捧げていたとも書かれている。図らずもこの惨い歴史を繰り返すことになるのだろうか。)


しかし笑っておかなければ全員が襲われる。

 

家訓に縛られ、特定の1日に一族すべて集めてしまい、結果大切なものを失ってしまう…。

どちらにしろアニメで語られないこの後こそが家族にとっての本当の悪夢になっていそう。

 

【追記】

敏晴が、家族が不気味な化粧を施していたことに恐怖を覚え、その恐怖に反応してアイツが来た、というコメントがありました。

ぐっと来たので書いておきます。