山陰・山陽パワースポットめぐり(その2) | 放浪の旅日記

放浪の旅日記

足の向くまま、気の向くまま出歩いた記録です。

2日目の朝、朝食前に旅館の付近を散策。

宿の窓からも見えていた鳥居があるところへ行ってみた。
$放浪の旅日記-玉作湯神社鳥居
ここは玉作湯神社。「たまつくりゆじんじゃ」と読む。1300年前には名湯として賑わっていたという日本最古クラスの温泉。例外にあらず湯の神信仰は存在していた。
また、古代よりこの地は「まがたま」つくりが盛んで玉作信仰も盛んであったらしい。
$放浪の旅日記-玉作湯神社拝殿
境内入り口の鳥居を抜けると参道が延び、先は石段となっている。手前にもう一つ鳥居がある。
温泉街の小さな鎮守さまかと思ったら、意外に由緒ある神社であった。

創建年は不詳であるが、延喜式神名帳に記載のある式内社で、近代社格制度のもとでは県社に列せられる。
石段を上るとその先に拝殿が建ち、その奥に立派な本殿が床を高くして建っている。

$放浪の旅日記-玉作湯神社本殿

拝殿の右側に「願い石」というのがあって、今話題になっている。
TVの旅番組とかで放映するもんだから、これを目当てに来る人が多い。

先ず、600円を支払って「叶い石」なるものを買い求める。
中身は、小さな石ころ、願い札、お守り袋が入っている。
願い札は複写式になっていて、願い事を書いたら一枚は手元に、もう一枚は拝殿にある箱に納める。
$放浪の旅日記-願い石叶い石

次に同封の小石を社殿脇の水場で清め、念じながら願い石にこすり付ける.....という作法。
叶い石と願い札はお守り袋に収納して完了。

自分は面白半分にやってみたが、若い女性たちは真剣に取り組んでいる。

心願成就は本人の努力によって結果がもたらせるものであって、叶い石を願い石にくっつけたからではない事は承知している筈なのに......。

玉作湯神社の先にある清厳寺には「おしろい地蔵」と呼ばれているお地蔵さんが祀られていた。
$放浪の旅日記-清巌寺
清巌寺は臨済宗妙心寺派に属し、出雲三十三観音霊場の札所でもある。

境内に入り本堂前を左へ進むと宝形造の観音堂が建っている。札所本尊の聖観音が安置されている。
$放浪の旅日記-おしろい地蔵
その観音堂の手前に簡素な祠があり、その中に白い粉だらけの石像が祀られている。これがおしろい地蔵で、病気平癒や美肌祈願にご利益があるとのこと。
祈願をしながらお地蔵さんにおしろいを塗るのだそうだ。

色々な思考があるものだと感心する。
次に向かった八重垣神社も旅番組などで紹介されている思考がある。
$放浪の旅日記-八重垣神社

松江市佐草町に鎮座する八重垣神社は、玉造温泉から車で15分ほど。
神社本庁が包括する別表神社で、旧社格制度では県社に列格し、延喜式神名帳にも記載のある式内社である。
素盞嗚尊と櫛稲田姫を主祭神とし、その故事から縁結びの神社として参詣を集めている。縁結び云々という場所には女性が多い。ここも例外に非ず....平日にも拘らず、会社や学校休んできている。スピリチュアルなスポットを求めてだろう、それほどの信仰心があるわけではないと思う。

境内の奥の院がある辺りに鏡の池と呼ばれる小さな池がある。
$放浪の旅日記-鏡の池
この池に占い紙を買って浮かばせ、硬貨を乗せる。
$放浪の旅日記-占い紙1
文字が浮かんできた。自分は東と北が吉なんだとか...。
早く沈めば(15分以内)いいらしい。自分は約3分で沈んだ。何やら楽しみな予感が....。
$放浪の旅日記-占い紙2
ちなみに、写真手前のカップル、自分達が滞在中は沈まなかった。行く末が楽しみである。

八重垣神社から松江市内へ移動した。
松江城の周囲を巡る「堀川めぐり」を体験。
$放浪の旅日記-堀川巡り
16ある橋の内4つは低くて油圧式の屋根を下げて抜ける。1回練習があるが、座っての前屈はキツイ。メタボな腹が邪魔。
自分の前にいる福島からという熟年夫婦は身体が柔らかく、旦那は余裕で写真撮っていた。
$放浪の旅日記-船内
堀の内外を船頭がアナウンスしてくれて、約50分ほどの遊覧である。
1日何回乗っても1,200円という料金設定は面白い。

$放浪の旅日記-松江城
松江城は現存する天守を持つ12城の一つ。築城は慶長16年(1611)築城主は堀尾忠氏である。天守は国重文に指定されている。
例によって急な階段を上ってみると、松江市内から宍道湖までが一望できる。
$放浪の旅日記-天守閣

彦根城には”ひこにゃん”というキャラが居たけど、松江城は突如としてくの一忍者が出没する。近寄るとサッと身を隠す。観協もたいへんですなぁ。
$放浪の旅日記-忍者

松江城内(堀の内側)には3つの神社が鎮座している。

$放浪の旅日記-松枝神社松枝神社:大手前から入ると、天守閣へ向かう途中の二の丸にあるが、みなさん神社には目もくれず天守閣に向かうため参拝者は極めて少ない。何やら寂しそうな神社である。

主祭神は初代藩主の松平直政。





$放浪の旅日記-松枝護国神社天守閣を挟んで北側に鎮座するのは松枝護国神社。
日本各地にある護国神社と同じ。

明治戊辰戦争から第二次世界大戦までの数々の戦争において、尊い命をささげた出雲・隠岐出身の英霊を祀っている。

創建は昭和14年(1939)、神社本庁が包括する別表神社である。



$放浪の旅日記-城山稲荷神社北の丸付近に鎮座しているのが城山稲荷神社(じょうざんいなりじんじゃ)。
参道を行くと意外な感じで石段があり、上ったところに隋神門が建っている。
社殿はその先にある。

境内には多くのキツネの石像が立っている。小泉八雲はこれら石の狐を大変好み、よく訪れていたという。
小泉八雲お気に入りのキツネがあると聞いたが、どのキツネがそうなのかよく分からなかった。
松江城には話題になるような神社はなかった。

松江城から車で5~6分、中原町にある月照寺を訪れた。浄土宗の寺院で境内には国指定史跡の松江藩主松平家墓所がある。
その中に6代藩主宗衍の廟所にある寿蔵碑の土台となっている大亀には大亀伝説が残るという。
$放浪の旅日記-月照寺
夜な夜な松江の街を徘徊し、下の蓮池にある水を飲み、「母岩恋し、久多見恋し…」と、町中を暴れ回ったそうだ。
この伝説は小泉八雲の随筆「知られざる日本の面影」で紹介されている。

松江は月照寺を最後に今宵の宿の出雲市へ向かった。

つづく...。