②昨年入社の方々の様子
3)種
昨年の秋口だったと思うのですが、就労している彼らのもとを訪ねていくと、公園事務所の前に藁の様な干し草が山の様にありました。
彼らはその山のそばで何かしていました。
寄ってみると一人一人紙コップを持っていてその中にはたくさんの種。
(その種はまた公園に植えられるのでしょう。)
彼らはじっとその場で根気よく、異物と種の仕分けをしていたのです。
ただ、秋とはいえとても暑い日でした
暑い日差しの中、日向で3人は地べたに座り、1人は立ったまま作業しています。
こちらは到着してからたった15分程で眩暈しそうな日差しでしたので、彼らに「こんな暑くて辛くない?」と聞くと「辛いです。」と返事が…
このままではまずいなと感じ、指示を出した職員さんに要望を言いました。
「少し離れた日かげに移動して仕事しても良いでしょうか」
職員さんはあっさりと快諾してくださり、即移動することにしました。
この移動の時に職員さんは、ずっと立っていた方が足の障害により地べたに長く座るのは困難と気付いて下さり、椅子を用意してくれました。
つらつらとその時の様子を書いていますが、ここからが肝心な話です。
指示に従い、丁寧かつ迅速に仕事をこなすことは大事なことです。
しかし、このような場合、(障害の有無にかかわらず)働きやすい環境を整えないと効率的に作業は進まないのではないでしょうか。
仕事をスムーズに行うために、炎天下の中で立って仕事しているのは非効率で体調も不安になります
もちろん、指示を出す側にも配慮は望みます。
しかし、きついか否かは当事者が実感することです。
「これよりこうした方が良いな」と思ったら、相談してほしいものです。
彼らだけではなく、入社して日が浅かったり、言っては悪いかと思う気持ちから、我慢、遠慮して自分のお願い事を言うに言えないパターンは良くあります
しかし、健康だから仕事が出来るのですよね。元気に仕事に邁進する環境を望むのは自分のためだけではなく会社のためでもあります。
再び言いますが…
皆さんには変な我慢はせずに「これよりこうした方が良いな。」と思ったら、躊躇せずに相談してほしいです(よほどの理由がない限り、どの職場でも理解してくれるはずです)
種はまかなければ花咲きませんよ