今回は特定非営利活動法人障害者支援センターほっぷさんから

ご提案頂いた職場体験実習の様子や実習を通して就労支援員の

私の視点で思ったことなどを含めてお話させていただきます。

 

今回は田尻漁業組合(泉南郡田尻町の田尻漁港)で実習です。

http://www.tajiriport.com/

この漁港では一般の方がこの地引網で曳いた新鮮な魚貝や

漁港であがった海産物などを調理しこの場で召し上がることが

可能なBBQの施設があります。

この漁港で何をするかというと、ざっくり言えばこの施設の清掃。

具体的には・・・

レクチャーを受けて

 

水回りは魚の汚れや海水による錆、砂などで汚れてしまいます。

ですから次のお客様のために、シンクを綺麗に洗浄、錆落とし、

 

  

テーブルの汚れや椅子の汚れの拭き掃除、

床の掃き掃除などをさせてもらいました。

 

実習自体は平日の午前です。

このような実習の後は通常ならホラチャに帰所してもらい、

昼食をとってから午後は施設内の作業をしてもらうのですが、

今回は意図があって直帰をしてもらいました。

(帰宅後の作業着洗濯や入浴などの衛生管理、業務日報の如く

振り返りの紙をしたためること、など是非TRYしてほしい課題が

あったので、それを含めての施設外実習と捉えてもらいました。)

 

実習用の個別支援計画も作成し、なぜこの実習に行くのか

目的、目標を明確にした上でチャレンジしてもらいました。

 

帰る時に朝出迎えてくれた漁港の猫は日陰でのんびりしていました。その猫に癒されてる彼の姿を見てたら

こちらも癒されました。お疲れ様です。

当初は、慣れたホラチャのスタッフの支援ではないため、

人への不安などもあったこの方は、ほっぷの職員さんと事前に

お会いしじっくり説明をいただいて不安解消し、参加されました。

実務(作業)だけが実習ではないと思います。

 

私が移行のメンバーさんに良く言う「職業準備性ピラミッド」

一番下の土台は「心と体の健康管理」

その上に「日常生活・基本的な生活リズム」

その上に「社会生活能力・対人技能」

その上が「基本的労働習慣」

一番上は「職業適性」

となっていますが、いくら実務(作業能力)が出来ていても、

対人技能が難しいと仕事はしにくいですね。

土台が安定しているからこそ就労できる状態になるのでは。

 

いずれ就職活動をするとなれば、面接もあるでしょう。

人を避けていては就職することはできませんね。

就労すればさらに必然的に人と関わりますね。

 

ですので、この方が、ちょっと勇気を出して実習に

参加しようと思ってくれただけでも一つハードルを

越えられたのではないでしょうか。

チャレンジして途中で心がしんどかったらリタイアしてもいい。

まずは踏み込んだことが一歩前進です。

 

実際が気になるのでこの方の実習の様子を見に行きました。

まずはほっぷの職員さんの指示をしっかり聞いていて、

また、漁港関係者の方々にも笑顔で気持ちの良い挨拶や

謝辞を言えていると思いました。

やるじゃない。

 

作業そのものも集中して真剣に頑張っていたし、

何よりかにより爽やかな笑顔が自然とこぼれていることに

素敵だなと思えました。

 

これからも色んな方と気持ちよく接していける能力が高まると

いいなと思います。焦らなくていいから。

このことだけでなく、いくつかの課題をクリアしていける方と

思っていますから、徐々に綺麗なピラミッドを形成できるよう

我々も支援頑張りますので共に頑張っていきましょうね。

そして安定した就労に結び付くようにと祈っています。