今日のブログは
(巨人軍公式サイトより 2005年8月10日 通算100本塁打達成)
阿部慎之助に向けて
一言メッセージを
贈らせてもらおうかな。
阿部とは
一緒にユニフォームを着た時代が
あったからね。
キャッチャーという
ポジションがら
自然と会話も多くなる。
俺が巨人軍の監督として
指揮を執った2004年と05年
阿部はキャッチャーとして
ようやく脂が乗ってきたかな、という
いい時期だった。
その時期に
きちんとした
野球が出来る環境を
与えてあげられなかった
ようやく脂が乗ってきたのを
伸ばしきってやれなかった、っていうのが
俺としては心残りでね
それでも
俺が監督を辞めると決めた時
「胴上げ出来なかったのが心残りです。」
阿部が
そんなコメントを出してくれた。
その言葉、嬉しかったよ。
本当に嬉しかった。
広島に行った長野もそうだけど
阿部も俺の顔を見れば
飛んできて挨拶をしてくれる。
今年の春季キャンプでも
わざわざ来てくれてね
その時は
「まだまだやればできる。
今年も頑張ってくれよ。」
そんな言葉をかけたっけ。
今の阿部からは
想像がつかないと思うけど
最初の頃はね
配球がどうのこうのって
言われて叩かれた時期も
あったのよ。
人知れず練習を重ね
本人が努力をし続けたのは
もちろんだけど
そこに
桑田、工藤そして上原
いいピッチャーがいて
彼らに導かれ
それをしっかり吸収して
「キャッチャー阿部慎之助」が
確立したと思うんだ。
そして
自分が吸収したことを
今度は若いピッチャーに
しっかりと伝えてくれた。
その代表格が菅野
巨人のエースピッチャーとして
しっかり育ててくれ
チームに大きく貢献してくれた。
来年からは2軍監督として
ユニフォームを着続けると聞いたが
選手としての阿部慎之助は
今シーズンで見納め。
どんなに素晴らしい選手でも
いつかは辞める時が来る。
長嶋さんだって
王さんだって
「まだ打てるのに」と
惜しまれながら引退した。
阿部もそうだね。
なんぼでも
ぶら下がるのは簡単だ。
でも「まだ出来る」
そこで辞めるなんざ
男の花道として立派ですよ。
そして最後に
阿部にこう伝えたい。
俺が辞めた後に
君の言葉が俺の耳に届いたように
いつか届いてくれたらいい。
俺が見た中での
巨人のレギュラーキャッチャー
総合的にみたならば
阿部慎之助がナンバーワンですよ。
俺はそう思っている。
本当にご苦労さまでした。
君の第2の野球人生を
陰ながら応援していますよ。
