現役時代

この時期は

本当に嫌だった。

 

優勝するとね

日本シリーズに出てたりして

表現が悪いかもしれないけど

2軍の選手などが

整理されていくの

わかりずらいんだ。

 

だけど負けるとね、

その様子を

肌で感じるというかさ。

 

巨人ではすでに

相川亮二

片岡治大

そして

同郷・山梨出身の松本哲也も

ユニフォームを脱ぐと決断したね。

 

俺なんか引退試合まで

やってもらって幸せ者だけど

会見さえもなく

球団を去っていく若者もいるよね。

 

先日の新聞に

戦力外通告として

4人の名前が書かれてあった。

乾 真大

長谷川潤

鬼屋敷正人

江柄子裕樹

 

彼らがこの先

どんな道を歩むのかは

わからないけど

巨人のユニフォームを

脱ぐことだけは

確かなこと。

 

寮にいた時はね

昨日まで一緒にいた仲間が

1人、2人と姿が見えなくなるんだ。

 

あれ?どうしたんだろう?

と思っていると

新聞に戦力外通告者として

名前があった。

 

「そうだったんだ・・・」

っていう感じ。

 

球団に言われる前に

新聞で先に知ったという選手もいた。

 

その後、電話一本での通告

呼び出して伝える

なんてことは

なかったと思うよ。

 

その通告する役を

現役時代、苦楽を共にした

倉田誠さんが担っていた。

 

やり残したことがまだある

そういう思いの選手に対して

クビを宣告しなきゃいけない。

 

選手上がりの倉田さんにとって

いくら仕事とは言え

とてもつらい役回りだったと思う。

俺なら絶対に務まらないね。

 

育成枠を除いて

支配下登録選手は

1球団70人

 

今月行われる

ドラフト会議で

誰が指名されるのか

入団するのかという

明るい話題の裏には

こうした現実が

毎年必ずある。

 

他の球団で

プレーを続けられる選手も

いるだろうし

引退を決めて

巨人に残って仕事をする人や

野球解説や

評論の仕事に就く人もいるだろう。

 

でも、それもほんの一握り

 

新たな第2の人生を

考えなくちゃいけない人の方が

圧倒的に多いはずだ。

 

その第2の人生

後輩の横山忠夫の引退後をみても

言えることだけど

過去の栄光を引きずっている人より

スパッと切り替えていく人の方が

上手くいっているように思うよ。

 

とは言え

次の生活が軌道に乗るまで

お金もいるだろう。

 

球団に貢献したと判断され

功労金みたいなものを

いただける選手もいるけれど

退職金にあたるものもない。

 

契約金=退職金

退職金の先取りと考えるべきか

野球界は特異な世界だよね。

とにかく大変だと思う。

 

色んな思いがあって

まとまりきれないけど

今日のブログは

引退を決めた若者たちへの

エールで締めよう。

 

プロ野球生活

お疲れさまでした。

少し、心と体を休めたら

早く気持ちを切り替え

新しい人生を歩み出してほしい。

そして

無事に歩んでいってくれることを

心から祈っているよ。