今日の先発は畠か

今じゃ第4の柱

すっかり頼もしく

なったもんだね。

 

前回9/17対DeNA戦で

先発して勝利投手

になったでしょ。

 

そのヒーローインタビューでさ

あいつ

7回を0点で抑えたことより

プロ初安打初打点が

相当嬉しかったのか

自分で「ナイスバッティング!」を

連呼しててさ

あれ見てたら

自分が初安打した時のことを

思い出してね、

 

今日は気分転換に

その当時の話で

許してくれるかな(笑)

 

俺のプロ初安打はね、

俺がプロに入って

2度目の先発の時

 

対戦相手は

大洋ホエールズ(現DeNA)で

ピッチャーは

大小2種類のカーブが武器の

20勝投手・稲川誠さん

 

話がそれるけど

稲川さんと言えば

王さんが

一本足打法に切り替えての

初めての対戦相手で

しかも第1号のホームランを

打たれたピッチャーでさ

バッターボックスに立つ

王さんのフォームを始めてみたとき

「馬鹿にしてんのか?」って

思ったらしいよ(笑)

 

話を戻して

俺の想い出のつづきね、

 

大洋は

巨人に負け越してたところに

今度は高校出のルーキーを

先発に出してきやがって

「なめんなよ」って感じかな。

 

ベンチに怒りの

ムードが漂っていたのは

マウンドに立ってても

わかったよ。

 

俺は大洋打線を

5回までノーヒットに抑え

巨人打線も

稲川さんを攻略できずにいた。

 

試合が動いたのは7回

 

そこで出ましたー!

1アウトから

俺のプロ入り初ヒットー!

 

そのヒットがきっかけになり

土井さんのタイムリーで1点

 

俺はその1点を守りきり

0-1の完封勝利で

プロ入り2勝目をマークチョキ

 

稲川さんの

「俺の、あのカーブを

ピッチャーに打たれた、

そう思ったとたん

何か投げることに嫌気がさした」

っていうコメントを

後から聞いたよ。

 

ゲームが終わり

俺はたくさんの

新聞記者に囲まれたわけさ。

ちなみにこの時は

まだ悪太郎じゃないよ(笑)

 

そのインタビューで

自分が何言ったかは

覚えてないんだけど

この光景だけは

忘れられないんだ。

 

俺がインタビューを

受けている横を通りながら

ロッカールームに向かう途中

王さんが笑いながら

声をかけてくれたんだ。

 

「ナイスピッチング!

違った、

ナイスバッティングだったな!」

 

真面目な王さんから

茶化すような言葉が出て

新聞記者たちから

笑い声が上がった。

 

それに続くように

後から来た

長嶋さんも笑いながら

こう言ってくれた。

 

「よう坊や。今度俺に

あのカーブの打ち方を

教えてくれよ。」

 

 

ちょっと前まで

テレビで観て憧れていた

スーパースターたちがだよ、

今は同じチームの仲間として

俺に声をかけてくれてるんだぜ!

 

いや~嬉しかったねぇ。

 

初安打を打った嬉しさよりも

そのことの方が

俺にとって嬉しかったんだ・・・

 

 

さっ、現実の世界に戻るか(笑)

 

 

どうしてくれよう、巨人

でも確実に順位が決まるまでは

こちらも諦めずに

応援しなくちゃな。

 

 

なにがなんでも

先取点!

 

 

がんばれ!

ジャイアンツ!