さて、早速10の指針についての検証記事を始めたいと思います。初回は


①若手の抜擢と新人の発掘

についてです。


さて、1ヶ月経ちましたが、どうなっていますでしょうか。

これについては一言


公約通りではあるけれど…

ですね。この…の部分について今回は思い切り語りたいと思います。

ということで今回の蒼涙から新日本への疑問は

です。

かつて草間社長の時に新闘魂三銃士押しを全面に出した時に中堅及びベテランが軽視されたことがありました。
このとき永田裕志選手は草間社長に若手の踏み台になって欲しいと契約交渉の席で言われたことを当時東スポで暴露して波紋を呼びました。
今年になって永田裕志のゼアチャンネルで蒸し返してる話題だったりしますが…

ただ、実はこれは大リストラの氷山の一角であったことを忘れてる人が多いのではないでしょうか。
この頃は新日本プロレスの経営不振のためユークスの子会社化した頃と重なっていたのもあるのでこの踏み台発言が草間社長独自で考えたものか、それともユークス側からの指示だったのはあやふやなところではあります。しかしながら、事実としてこの時期に何人ものベテラン、中堅レスラーがリストラされ、ファンも「だったらもう新日本プロレスなんか見ないぞ」と愛想を尽かした人が続出し、結局は暗黒時代に突入していくことになるわけです。
今回G1クライマックスの本戦決定者トーナメントでも結果として優勝のはカラム・ニューマン選手とボルチン・オレッグ選手という若手2名の選手です。ボルチン選手についてはもともとスコアリングによる予想でも
↓意味不明な人はこのブログ参考にしてね。

本戦出場を予想していたのでそんなに意外性は感じませんでしたが、まさかニューマン選手まで進出というそこまで露骨にやるか!と思わず言ってしまいそうになったくらい個人的には驚きでした。
そういう意味では
確かに有言実行してますねー
なんですが、このままだと脱落したベテラン勢へのリカバリー策がないとしたらそれはあの時草間社長が大鉈を振り落としたことと変わらないことになってしまうのです。

ということで、ここから具体的な提言に入っていこうと思います。相変わらず前置きが長い女ですんません。

①若手の抜擢とベテランへのリカバリーはセットでやるべし 

はい、もう最初はこれに尽きます。もう何度でも言いますが、若手の抜擢=中堅、ベテラン軽視ではあってはいけない、これだけは絶対に肝に銘じてくださいなのです。
G1クライマックス出場者決定トーナメントから脱落選手の中には確かにもう次の目標に向かって動き出してる選手もいますが、未だに目標を失って動けてない選手もいるわけで…https://twitter.com/cozy_lariat/status/1809233924834603186

 

何よりもタイチ選手のこの発言は絶望的でしたよね。
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/308391

なんというか居場所がないってさぁ…タイチならNEVERどころかIWGPだってまだ狙えるでしょ?という力はあると思うんですよ。なのにこんな発言繰り返して…
本来であれば、負けた後にリカバリー案を提示するのが大事でしょ?最近の新日こういうところが雑すぎると思うんですよ。これで本当にタイチが新日本から居なくなったらどんだけの損失が出ることか…女性ファンも多いし。

確かに他団体も若手重視路線には舵をきっています。その典型的なのが、全日本プロレスの安齊勇馬選手の三冠ヘビー級王座戴冠。
(バトル・ニュースさんいつもお世話になってます)
 
 どんな事情があったかは知りませんが、年度内に中嶋選手から三冠ヘビー級王座を取り返す必要があったならば、安齊選手王座は普通に推せます。まあ、確かに先日の鈴木秀樹戦といい、試合内容に関してはまだまだ不安がありますが、これもまた「ベルトが王者を育てる」という方針に則ってならば全然問題はないと思います。
そもそも全日本に関しては石川選手、ヨシタツ選手(+ブラックめんそーれ選手、イザナギ選手)が去年末で抜けはしましたが、その分黒潮TOKYOジャパン選手や佐藤光留選手などのフリー選手を適時補充してますし、日本のメジャー団体では一番安定しているのではないでしょうか。だからこそこういう冒険も可能なわけです。

一方で、NOAHやDDTなどは別ブランドであったり、他団体に選手を派遣することでベテラン選手のモチベーションダウンを防ぐ工夫を始めてます。
そう、これのことね。
今まで、若手選手向けの興行というのは新日本も含め沢山ありましたが、逆手を取って中堅、ベテラン選手にスポットライトを当てる興行を行うというのは目からウロコが落ちましたね。更にリミットブレイクのいいところは他団体のメインストームに乗れない選手や有能だけど知名度の低いインディー選手に活躍を与えるといういわばプロレス界における「すみっコぐらし」的な存在ですね。
このように、若手が台頭してきたからもうベテラン、中堅は前座でいいよね?であってはいけないのです。確かに勝負の世界ですからいつか終焉を迎える日は訪れますが、それを残酷な形で迎えさせることは私的には辞めてほしいのです。

また、世代闘争に乗せるということで輝かせるというパターンもありますね。
それがドラゴンゲートとある意味派生団体であるGLEAT。
どちらもベテラン選手を1つのユニットにまとめることで世代闘争をまき起こしています。
ドラゴンゲートは今年の今年の4月にYAMATO選手が中心となって、PARADOXというユニットを立ち上げました。このユニット自体、箕浦康太選手を始めとした若手選手へ喝を入れるためのユニットではあるので、期間限定なのかな?という感じもあったのですが、今のところは継続する模様のようですね。
そもこも、ドラゴンゲートは一般的に若手選手抜擢しがちと思われているところですが、意外にも中堅、ベテラン選手にもチャンスを与えています。今年も既に横須賀ススム選手や、ドン・フジイ選手などがタイトル戦に挑んでいます。
一方のGLEATにはその名も「Coelacanth」というユニットがあります。ただ、中心選手であったカズ・ハヤシ選手が引退して離脱したので誰か補充しないとユニットとして上手く機能しない可能性もあり、新たなメンバーの補充が必要かも知れません。年齢的にはKAZMAが最適だと思うけど、バルクオーケストラがそれどころじゃないからねぇ。

と、他団体のベテラン選手の起用法について見てきましたが、結局何が言いたいかというと…
結局生かすのも、殺すのも団体次第
なわけで…
それと、後で語るけど確固たるベテランがいるからこその若手抜擢なわけよ。今の新日本はそういう事を忘れているのではないか?と個人的には危惧してます。

そう考えると大張さんは上手くやっていた

じゃあ大張前政権はどうだったのかと振り返ってみるといい塩梅でベテランも良く活躍させていたなぁと思います。ここ1年だけでもタイガー、真壁、天山組にNEVER6人タッグを挑戦させたりとか、田口選手をいいスパイス的に使ってみたりとか色々工夫してきたと思います。

だからこそ今棚橋社長に言いたいのは…

ということ!
ではもう暫く続きます。

②無理な若手抜擢は歪みを生むことになる 

 これはかつて新日本でも前述の草間政権の時でもありましたが、それより顕著だったのが、かつてのプロレスリング・ノアの例ではないでしょうか。
その頃のNOAHは経営不振に劣っていて身売り先を探していた頃で、その起爆剤的なイベントとして行われたのが、当時凱旋帰国したばかりの24歳の清宮選手のGHCヘビー級ベルト王座挑戦でした。結果はご存知の通り当時の王者である杉浦貴選手からのベルト奪取。若き王者の政権が始まるわけです。
と、ここまで書いて新日本で言えば中邑選手の高山選手からのベルト奪還であったり、レインメーカーショックと何ら変わらないだろと思う人もいるかもしれませんが、ここから悪手に走ってしまったのが上の選手を倒し続けさせて長期政権にしてしまったところです。
更に言うと清宮選手に関して言うならば同期のライバルが殆ど(後輩に熊野選手はいたがその後長期離脱に入るわけで)いない状態なので本来の団体内位置付けが曖昧な状態での王者だったが故にいざ新日本と対抗戦をした時に歪みが生じてしまい、G1クライマックスに出場してようやく判明したと言うことです。(だから今の王者清宮はそこそこ納得してますが)
じゃあ安齋選手は大丈夫なのか?と聞きたい人もいるかもしれないのでついでに私なりの見解を述べておきますが、正直言うとたまたま成功しているかも知れないし、そうじゃないかも知れないと答えておきます。何故なら全日本プロレスに関してはそもそもベテランの層が薄かったのもあり、そのため永田選手、鈴木みのる選手を借りてまで若手育成をしていたという背景もあり、歪みが生じるとすれば、今度挑戦する諏訪魔選手くらいしか対象がいないからです。それと、安齋選手に関しては新人の頃から他団体との選手ともやり合ってますからある程度自分がどの位置にいるかを把握できているのは幸いなのかなと思います。結局清宮選手が歪みを起こした原因はほぼ促成栽培状態で作られた王者だった事が最大の原因だと思うので少しケースが違うと思います。
じゃあ中邑選手のケースは?と更にツッコまれそうなのでこれも私なりの見解を述べておくと、良くも悪くもその後新闘魂三銃士の1人として位置づけられ、更にデビュー時の格プロ路線から中邑選手本来の持ち味でもあったアメブロ路線に舵をきったことで、最低限の歪みで終わらせられたのではないかと思います。
このように無理な若手の抜擢は時に逆にマイナス要素となるということについて覚えておいて頂くと幸いであります。

 それを踏まえて…今後どうしても「内藤選手からベルトを剥がすのは誰だ」という議論が盛り上がってくるとは思いますが、これが令和闘魂三銃士をも超えてボルチン選手がということを考えているならばそれは非常に危険なことだと思うのです。その理由については別な項目の話ともクロスしてくるのでまた今度。

【補足】

別に私はボルチン選手がベルト取るなとは言ってません。

ただ、やり方を間違えるとかつての清宮選手のような歪みが出てしまう可能性があると思う、ということです。


以上初回から早速長々と語ってしまいました。どっちにしてもあの会見だけでは具体的にどういう方向性かは推測するしかないので、もしトンチンカンな意見だったら先に謝っておきます。
最後にもう一つの新人発掘ですが、これに関しては今は焦らなくてもいいので、寧ろ今いる若手の育成に尽力すればいいんじゃないか?と言うのが個人的意見です。今年も既に2名デビューしてるしまだ海外にはヤングブラッドが控えているし、大岩選手も恐らくディストラクションの頃には戻って来るし…ね。

ということで今回は頭カンサードなので後記もなしです。なお、明日からは大部屋なので暫くの間は真夜中に更新というのはなくなるとは思います。
では、次回は恐らく水曜夜の更新にはなると思いますが、②について語りたいと思います。アディオス。