世界選手権男女フリーざざっと感想 | ほりきりのブログ

ほりきりのブログ

鉄道の旅とスポーツが好きです

 世界選手権。男女のフリーです。


 先にFODの配信でどちらも後半グループを見た。
 テレビで夜放送しているので、せっかく地上波ゴールデンでやっているので、それ終わってからアップします。
 男女まとめて、ざざっと感想。



 まず女子。

 改めまして、坂本花織選手優勝おめでとうございます。
 見事なフリー演技でした。

 4位からの巻き返しといっても、上位4人て3.5点差の中に4人はいってたんよね。
 トップのルナヘンだけが抜けててあとは0.5差の中に3人。超僅差だったから4位も2位もなかった。
 さらにいうと5位から14位まで5点差の中に10人。
 だから4位とか13位とかなんて数字はなんとも思っていなかった。フリー一発勝負のつもりで見ていた。


 フリーは入れ替わりが激しかった。
 ノーミスのレビトやチェヨンが上がってきたり、首位にいたルナヘンが細かいミスが重なって一気に点が下がってまさかの表彰台逃したり。
 もともとショートの点数が拮抗しているんだから、ひとつのミスで複数の回転不足で一気に下がる。
 横一線で、みんなにチャンスがある、メダルが見えてる戦いは緊張もするだろう。
 その中で、まったく動じず完璧な演技をして、最終的に10点差でぶっちぎった坂本は、本当に強いと思った。

 坂本の強さって、キムヨナみたいな域に来てるかなと思った。
 確かに構成を上げることはないんだけど、微動だにしない技術、完成度の高い演技で圧倒する。
 そりゃあロシア勢はいないけど、あの若さで高難度を跳んで入れ代わり立ち代わりする少女たちよりも、本物の貫禄があると思う。


 23日は夜勤明けで朝9時過ぎに帰ってきたから、前半グループにはいってしまった千葉には間に合わなかった。なので見逃し配信でフリーの演技を見た。
 きれいだった。ひとつループで大きいミスがあったけど(転倒にはされなくてよかった)その他は完璧。とにかくきれいだ。
 きれいなスケーティングときれいな姿勢とトータルパッケージって、仙台の伝統なのか?そしてトータルの中でもスピンが際立ってすごい。
 緊張していたらしい。本人の言うように「この世の終わりみたいな」顔してたね、うん。大きな舞台を経験して、これからだ。
 僅差で密集していたんだけど、13位から7位っていうのはずいぶんまくった感じになるね。よかった、がんばった。
 しばらくグリーンルームで笑顔で座っていたのを見れたのもうれしい。

 7位千葉、8位吉田と日本の若手が続いたのがうれしい。
 トリプルアクセル決まったー!よし!って思わず声出しちったい。ええqなのか。きれいだったじゃんよー
 わずかな差で千葉の下についたけど、ひとつ転倒があったからかな。この僅差でディダクション1は大きいんだね。

 濱田組が7位と8位になかよく並んでよかったです。


 表彰式での話。

 この大会、カナダの恒例なの?国旗掲揚で国家が流れるときにテープで音源流すんじゃなくて地元の合唱隊の人たちが生歌で歌ってくれるんだ。
 君が代が、カナダの人たちの声で美しく歌われる。日本語だよ。すごくない?私はこんなに美しい君が代の合唱を初めて聞いた。感動してしまった。
 するってえとこの合唱隊のひとたちは、日本でもアメリカでも韓国でもベルギーでも国歌が歌えるように練習していたんだろうか。本当にすばらしい。
 表彰式まで見ててよかった。美しい君が代が聞けてうれしい。ありがとうございました。

 表彰が終わったあとはウイニングランになるのだが、日本と韓国の関係者はすぐ国旗を用意して渡していたのに、アメリカ国旗がない。アメリカの連盟何やってんの。イザボーやアンバーがメダル取ると思ってなかったの?
 それで坂本もチェヨンもいっしょに動けずにいたんだけど、その反対側のスタンドからアメリカ国旗が。関係者がそっち側にいたのか応援のファンのかは知らないけどとにかく反対側から旗が用意された。それを知った坂本が猛ダッシュ。いやすごいロケットスタート。スピスケの選手のように氷上を走っていって星条旗を受け取って、とって返してレビトに渡した。すごいな坂本。すごい反射神経。びっくりしたぞ。
 その後のランも写真撮影もチャンピオンがその場を仕切る。3連覇の坂本はこの場に慣れているわけだけど、2位のレビト3位のチェヨンは若手で大きな大会のセレモニーの経験が少ないのかも。カオリお姉さんがリードしてあげてお嬢ちゃんたちがうれしそうについて回っているのがほほえましいったら。
 これでお嬢ちゃんたちはカオリがあこがれになるよね。よかったな。いいセレモニーでした。



 次男子。

 いろんな選手がどんな演技をしても、最後に全部もっていったマリニン。圧巻でした。開いた口がふさがらない。
 4Aから始まって、ルッツループサルコウトウループ、ルッツから3連、しめてクワド6本。おいおい…(フリップがないのは彼のルッツはきれいなアウトだからフリップは苦手なのかな?)
 そりゃあね、滑って跳ぶだけですよ、これがいいとは言いませんよ。私の好きなスケートとは違うよ。点数もムムムだけど、でもこれだけ全部おりちゃうんだもの、もうなんも言えねえ。こんだけ振り切ったら別物としての立派な個性だわ。
 でも滑って跳ぶだけにしても、上半身の動きでけっこう見せてくるんだ。
 彼の滑り見てると、プルシェンコっぽいと思うんだけど。つなぎが薄いのを上体の動きでハッタリきかせて見せきってしまう。
 ジャンプは高さで滞空時間をとる。高く跳んで真下にドンと下りるから流れはまったくないんだけど、強引にチェック姿勢とるからきれいに決まって見える。
 うわー、そっくりじゃん。
 プルシェンコは羽生さんのヒーローだけど、羽生さんの場合はプルシェンコとジョニーを足して5乗くらいしちゃってただ一人のユヅルハニューになってるからな。
 ロシア系の長身選手がなりうるタイプなのかもしれないけど。これはこれでいい気がしてきた。


 2位に鍵山。
 うまいと思う。ジャンプもきれいだ。点数の出方はともかく。
 アクセルで下りたのに転んじゃって。でもそこでがんばれの拍手もらって、そのあとアップテンポしてからはずっと手拍子してもらってた。カナダのお客さんに応援してもらってた。よかったね。
 力出し尽くしてすごくがんばったけど、あれはもうかなわないな。


 3位のアダムはなんと19位からフリーで大まくり。むしろショートで何やってたん。


 宇野は4位。この僅差の中じゃ転倒2回もあれば順位は下がる。


 5位のジェイソンは、もう別の世界。こういう選手が現役にいてくれることはありがたいな。みんなちゃんと見るんだよ。


 三浦は8位まであげた。
 ループにチャレンジして転倒はしかたないとして、サルコウまで転んだのは本人は納得いかんだろうし下向いて憮然としてた。
 でも倒れても倒れても挑み続ける調査兵団ということにしよう。
 本人から反省と決意表明と感謝のポストがきてますな。がんばれ。


 男子はこんなもんで。



 2023ー24シーズンこれで終了です。
 配信で見ることはストレスなくていいです。FODはテレビで見られるし。
 そしてスポーツは絶対に生がいいに決まっている。土曜や日曜の昼に生放送することのどこがいけないのだ?

 アマチュアの試合は好きな選手好きな演技だけゆるゆると見て、最後までそれでいきましたね。
 応援する選手はいます。めざす理想に向けて一生懸命な若者たちを応援します。彼らの努力が正しく報われるように、正しいジャッジをしてくれることを望みます。

 もともとフィギュアスケートという競技を好きで見ていたんだ。(そこで羽生さんに出会ってしまった)半世紀近く見てきたことを無しにはしたくない。
 これからも見続けていられるように、そういう競技であってくれるように、願っています。