この間夜勤休憩中に勢いで書いたブログをあとから見て、なんじゃこりゃ。羽生さんかっこいいしか書いてないじゃん。
そんなのにいっぱい”いいね”いただいて恐縮しております。
言い訳すると、ガラケーのちっさい画面で見ていたので、こちらが受け取る情報量に限りがあったようで、羽生さんのかっこよさしか入ってこなかったんではと。顔が良すぎて話が聞こえないの典型ですな。
よし、ちゃんと大きな画面で録画見たから、ちゃんと書こう。(時間かかったわ~)
改めまして、タモリステーションの感想です。
娘が「タモリステーションというステーションを知らないんだけど報ステの特番?」と聞くので
「タモさんが年に数回気分でやるステーション」と答えておいたが、あってるのかな?
そこでスポーツとテレビについてのステーションをやるのは、タモさんもスポーツが好きだということかな。楽しんでやってくれたのならいいな。
改めて最初から流すと(早送りもガンガンした)最初が格闘技って。街頭テレビの時代までさかのぼるのか。さすがに私でも知らない、話に聞くだけだった世界だ。電気屋の前っていうのは今でもよくあるけどね。
野球の比重が大きいのはこの国では、それもテレビとの関わりの歴史であればしかたがない。巨人戦ではなくてパリーグの一番長い日をフューチャーしたのは意外だったけど、そこはこの間書いたようなテレ朝独自の自慢だから。
サッカーはJリーグとW杯への挑戦は確かにテレビと共に急発展したから。それまでは私も正月の高校サッカーしか見たことがなかった。
大きく取り上げたのは、この日本にとってのメジャー競技。(格闘技がメジャーがどうかはわからないが相撲は国技だしね)
そのあとで、フィギュアスケートを大きく紹介したのがすごいと思うわ。マイナー競技のはずなのに。マイナーなのにテレビと大きくかかわったのは確かにテレ朝のグランプリシリーズが大きいもの。(フジが世界選手権と全日本で大きく後追いしてきたのは真央ちゃん登場以降だと思う。テレ朝のが先だ。それでも男子は深夜だったが)
真央ちゃんの尺が長いのは当然だ。すべての発端だったと思う。でも荒川さんの金メダルはものすごく大きかったと思うけどね。まあ自分では言えないよね。
スターが続いて盛り上げてきたというフィギュアスケートに、決定的なスーパースターが登場する。
じゃあ羽生さんのコーナーは、ガンガン画面撮りしたので、画像と共に追っていこう。
颯爽と登場したのが先月19日ですって。
佐賀が終わったのが先月14日。その5日後に、あの超絶かっこいいカジュアルなスーツ姿でどこかのスタジオに現れる。(あの紺のストライプシャツはすてきだわ)
現役時代の戦い、テレ朝が持っている伝説の15年GPFをご本人が振り返るという贅沢さだ。
ファイナルは「選ばれし6人」の戦いである。いろんな強みを持った選手たちが集まる。
「圧倒的に勝つ」というのは羽生さん本人が何度も口にする言葉である。とても強い語調ではある。でもそうしないと勝てない、という本当の理由は一般には知られていないのがもどかしいけれど。
フィギュアスケートはスポーツである。点を取り合って勝ち負けを決める戦いである。というのを前面に表に出し、周りに周知していったのが羽生結弦選手であると私は思っている。
ここで羽生選手の華麗な実績を紹介するにあたって「男子シングル66年ぶりの連覇」という一言は、簡潔だけど重いと思った。
66年ぶりという数字を出してくれたこともありがたいのだ。それほどに長いあいだ誰もなしえてなかった(バトンおじいちゃん以来)本当にありえないほどのとんでもない実績であるのだから。
そしてもうひとつのありえない数字。
世界記録更新19回
これは濃いファンには常識でも一般にはあまり知られてないよね。そこを強調してくれたのはとてもうれしい。
最初の頃はパトリックと競り合っていた。13ー14シーズンは羽生のパリ散とパトリックのエレジーがSPの記録の塗り替え合戦をしていたんだと思う。あのシーズンはまじ緊迫しておもしろかったな。
それがそのあとは羽生一人旅になる。自分の記録を自分で越えていく。
記録保持者とはレコードホルダーなのだが、彼の場合はレコードブレーカーと呼ばれた。絶え間ない挑戦であり、これこそスポーツのあるべき姿だと思う。
ということで、15年グランプリファイナルの伝説のSEIMEIを見ながら、ご本人が振り返る。
若い…って、いや今のあなたも信じられないくらい若いけど。うーん、でも確かに今の方が成熟してよりかっこいいな。(結局そこ)
自分の演技のジャンプだったり精神状態は今でも参考にしていると。研究や参考の対象なのだというのがすごいな。それだけこのときの演技はすごかったわけだ。ゾーンに入ってるのかと思いきや、計算ずくです全部だもんな。
今の世界のトップでは4回転3本は跳ばなければ勝負にならないほどであるが、それの口火を切ったのは羽生である。
後半に4回転コンボを入れることも、その後の羽生では当然の構成になって、続く選手もいるけれど、すべてこのときの次元を破ったSEIMEIから始まったのだ。
エポックメイキングとはこのことだな。
なんと羽生さんとSEIMEIさまのツーショット。貴重すぎて何枚でも張る。
(顔がいい…)
「この頃後半4回転の跳べる確率自体が40%、30%ぐらいなので 練習でも」
はあ?天地さまのときの鉄板ぶりはなんだ。この人はものすごい進化し続けているのだな。
ここでバンバン!のとこでかすかに首が左右に動いた。
ステップのあいだも首から上を流れるように動かしている。曲がかかると反応するのかな。映像を見ていてもその場でもまた演技の中にはいっている。
「この頃はまだ楽しめていない 点数取らなきゃみたいな」
そっか、競技は大変だな。
今純粋に音楽を表現していることは楽しいのだろうか。そうだったらいいな。
完璧に滑りきった過去の自分に、良かったね、とほほ笑む。
今もノーミスするのは大変なんだろうな。(ましてショーじゃミスしたら世界が崩れるからもっと必死だよね)きっと実感のこもった言葉だったんだろうな。
ここのキスクラ大好きだから並べて張らせて。
爽やかな羽生の笑顔とご満悦オーサー。
点数を一生懸命のぞき込む。
とんでもない点数に感極まってる。
なんで泣いてるんだろうの尊い涙。おめでとう。
文字通り異次元。
この次元の扉をぶち破ったことで男子フィギュアが一気に高難度時代になだれこむんだ。
それは羽生が語った「真・4回転時代」とは本当には違ってしまったのだけど、同じようにできる人が誰もいなかったからしかたがない。
羽生に勝つために、やむなく時代は高難度4回転時代へと加速した。やっぱり時代を変革してしまうのだな。
そしてこのときの記録330.43が、ルール変更とともにヒストリカルレコードとして凍結されていわば殿堂にはいってしまったことは本当によかったと思っている。
その後フィギュアスケートが変わってしまってどんなふうに記録が造られていったとしても、あのときのバラ1とホプレガとSEIMEIは、絶対に侵すことのできない存在になった。
それは羽生結弦そのものだものね。
一般の人は結果で入って見るからしかたがない。私だって最初はそうだった。みんなそうだ。
まず結果があれば大衆は見るのだ。
そこから”見続けてもらえるか”というのは、その対象が魅力的であるかどうかにかかっていると思う。10年以上過剰な程に見てもらえている羽生さんは魅力的すぎるよね。
明確な目標設定をして人生を送る人がまず少ない。
「すごく目標設定が高くて 人よりも
無難に目標設定すれば楽に人生生きられた」
すっげえ言葉だ。厳しい人生だったか。(まだ29年だぜい)
無難な目標設定っていったら、せいぜい「めざせオリンピック金まだる」くらいかしら。(どこが無難だ)
それを「オリンピック連覇」を目標にしてしまったら、そりゃあ人生きついよね。でも楽な道を歩こうとする羽生さんは想像できないな。
楽じゃない人生を必死で進んできたからこそ、達成した時の達成感がすごい、という誰にも感じることのできない極みで生きることができるんだろう。うらやましくもあるけど、とても無理!
そのすごい達成感を知っているから、何度でも味わおうとするから、何度でも乗り越えて進んでいくんだね。
なんて人だ。尊敬しかないわ。
それがオリンピック2連覇、世界記録19回更新という明確な記録となった。記録は何よりも強い記憶をもたらす。
記録より記憶、なんて言う人もいるけど、私は記録あってこその記憶だと思っているので。その意味で羽生結弦こそが最強なのだ。
羽生結弦を評して荒川さんはまず「カリスマ性」を口にした。
技術芸術ふっとばしてカリスマ性かよ、という向きもあるかもしれないけど、これは練習して身につけるものではないと思うんだよね。いわば天性のもの。
その場に立っただけですべてのものの意識を集中させる。(ファンもアンチもだ)目を離すことが許されない強烈な求心力。私はソチオリンピックで改めて試合のプルシェンコを見たときに実感したっけ。どんなに強くても点が高くてもこれだけは別個のものだ。そして今は羽生結弦がそのすべてを持っているんだと思う。(まじで後継者だったんだな)
そんな絶対のカリスマを持った人が、努力を重ねて技術も芸術も一番になったなら、誰もそれを上回ることはできないんだよ。
フィギュアスケートとは欧米人のものだって言ってた。タモさんたちもそういう認識でいたらしい。
ソルトレークまで金メダルは欧米選手のみーーそれをトリノで破ったのはそこにいる荒川さんではありませんか。初のアジア人の金メダリスト。誇っていいのよ。私未明にリアルタイムで見てて、金メダルだー!って家族をたたき起こしたからね。
それが男子でも初めて金メダル取って、(仙台強力すぎ)
さらにもう1回とって、
金メダルを2回とらないと。
そういう目標設定だから、楽な人生じゃないしつらいこともいっぱいあったけど、次元の違う人生なんだな。
それをやり遂げたことで、他のたくさんいる金メダリストとは別格の存在になった。
金メダル2つ、そこからがスタート。それで何に尽力しようとしたかっていうと復興支援だ。これは日テレの領域になっちゃうから言及はなしなんだね。テレビ局もすみ分け。
人生の目標設定も、魂のレベルも、別格なんだと思うわ。
スポーツの領域で、日本が世界と渡り合えるように成長していく過程を紹介する番組でもあったんだろう。野球の野茂、サッカーの中田ヒデ。多くの先人のおかげで、今の若いアスリートは海外へひけめも持たずに活躍できていると。確かにそう思う。先人は偉大だ。
でもそれは世界と互角に戦えるというレベルだよね。
世界の中で№1であると言われて(それどころかGOATと言われている)世界中で目標にされ尊敬を集め、その競技を引っ張っていく存在。それがフィギュア界における羽生結弦である。(同様のことは体操界の内村航平もそうなんだけどな。テレ朝は世界体操も放送してるのにな、今回出番少なかったな。ぶーぶー)
申し訳ないけど、他の競技で世界と戦ってきた人たちとはさらにステージが違うんだよね。それって日本としてはすっごい自慢なはずなんだけどな。もっと言ってくれていいのにとはいつも思う。
タモさんは目標設定が低いので人生楽だとおっしゃる。ええ、私はさらに低いから。そんな人がいっぱいよね。
伝説の演技を見ながらご本人に語ってもらう。あの高みまでいけた秘訣を話してもらう。
他の人とは違うものを見て、違う次元で考えて。そうして生まれた別格のアスリート。
それをテレビを通じてずっと見ていられたことは奇跡のようなものだといつも思っている。同じ時代同じ国に生まれて、本当に幸せだ。
ということでタモリステーションの振り返りでした。
きちんと細かく見ていくと、かっこいいだけじゃなくてすっごく中身も濃かった。
でも、こんなにすごい偉大なアスリートが、こんなに見た目もかっこいいなんて、反則だよね~
ところでRE_PRAY横浜公演のCS放送にあたって、また東京駅の交通広告が出たってよ。(18日までじゃ私見にいけないよ。19日到着だもん。東京いいなあ)
この毎度の大規模な広告といい、今回のタモリステーションといい、テレ朝の羽生結弦の扱いがなかなかいいんでないかい?羽生単独公演はいまのところ全部キープしているわけだし。どうか大切にしてやってください。そしたら、どんどん経済回りまっせ。