白い鳥が舞う奇跡・3月12日のノッテステラータ | ほりきりのブログ

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鉄道の旅とスポーツが好きです

 GIFTとノッテステラータが同じ日にやってきて、1日おきにFaOIがやってくる。ラッシュにも程がある。

 7月半ばのこの時期のテレビラッシュは、やっぱり1周年のあの日を目指して盛り上げているつもりかしら。

 ノッテステラータの最終日は私が現地で見た公演で思い入れがある。
 がしかし、GIFT世界配信の方が優先されてしまった。これはもう世界的な祭りなので仕方がない。
 そしてFaOI舞台裏で超絶かわいい羽生さんに萌え転がる。これはかわいすぎて仕方がない。
 ノッテステラータがどんどん後ろに下がってしまうよ。

 ごめんね白鳥さん。
 ちゃんと振り返るよ。


 
 ノッテステラータ最終日のCS放送を見た。
 冒頭がノッテステラータ。タイトルロールだね。星降る夜は人物じゃない?いや羽生のプログラムはみんなキャラ化されてるよ。
 だからこのショーで演じる白鳥は、他のショーのそれとはやっぱり違うんだと思う。

 それでこの白鳥のあまりのすごさにびっくりした。現地で見てたんじゃないのかよ。いやテレビでアップでまじまじと見て改めて思いだすこともあるよ。
 腕や上体のしなやかな動きがすごすぎる。
 肩甲骨の奥の奥から腕がしなってる。これがヒトの腕の動きなのか。
 これも皆技術であると、実演交えて教えてくれたこともあった。これこそ芸術は確固たる技術の上に成り立つことの証明だ。



 これを当日現地で見たときの感想ってどうだったかと過去ブログを見直す。(ほんと便利なものだな)

 ものすごく、鳥。

 なんだそりゃ。でもあのときはそうとしか思えなかったんだな。遠く、一番上の方から見ていた動きが、まさしく羽ばたく鳥にしか見えなかったんだろう。
 テレビでアップで見る圧倒的な上体のしなやかさが、まさにこの、鳥、なんだろうな。



 これはGIFTのときにはここまで感じないんだ。
 あのときは、特に現地では、ドームを覆い尽くす一面の星と飛び交う羽に包まれて、多幸感の極みで、飛び立つ白鳥を見送ってたから。
 飛びたって故郷に戻ったら、あそこまでナマっぽく鳥だとは。



 2月26日のGIFTと、3月12日のノッテステラータの間に何があった?
 3月11日でしょ。



 3月11日の白鳥は、慟哭の舞だった。
 何度も氷に手を添えて、この地の魂や気をその身にとりこむ。それは苦しそうで何度も泣いてた。
 その後上にあげるのは春よ来いの方だったように見えた。
 ふたつ合わせてそういう神事のための舞だった。

 それを済ませた12日の公演は、すごく透明な何かを感じたのだけど。
 それがヒトをこえて、鳥だったのかな。



 3月11日の名取川。
 白鳥はいなかったけど白鷺がいたよ。
 シュッとして、羽生の姿に似てるよね。


 青い水青い空の中で白い鳥が飛んでゆく。
 

 技術を極められた果てに芸術がある。プロとしての最近の羽生の演技はその域だと思う。
 でもそれだけじゃなくて、精神も極められたら何かが超えられて、奇跡が起こるんだと思わない?

 GIFTのひとつながりの演技はそれだと思うし。
 あの12日の白鳥は、神事を終えて極められて、ヒトを超えてしまったみたいに見えたよ。

 いつもそうなるとは限らない。特に羽生の演技は一期一会。
 11日の泣きながら舞う白鳥も
 12日のヒトを超えた鳥の姿も
 あの場所で、何かが極まって目にすることができた奇跡だったのかも。



 GIFTとノッテステラータを立て続けに見たおかげで、また妄想と想像の翼が広がってしまった。

 羽生の辿る道が軌跡。
 同じ時代に生きてそれを見せてもらえることが奇跡だね。