江戸噺し ① | 彫きぬ雑記帳

彫きぬ雑記帳

山口県山口市の刺青処、日本伝統肌絵芸術の彫きぬこと衣笠新太郎のブログ
仕事の話し、趣味の話し、また旅の仕事の出来事などを書きます

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人、さまざま、暮らしも様々
億万の偶然がこの世に有り
それが重なって、ひとつの出会いになる

金の字との噺などを、記憶をたどりながら
少しずつ語ってみようかと思います

さして面白くもありませんが
ある一日の、風景でございます


平成15年の初夏、5月の中旬には
金太郎と一緒に生活をはじめていた
とは言え、月の内の半分。。。

おれも渡世人からの信用を得て、
旅先での仕事をしている身だから
勧進元の親方からの接待の誘いがあれば
夕方には出掛ける仕度をする

そういう時には
後ろから背広を着せ掛けてくれ、
『遅くなるの?』などと聞きながら、
ハンカチ、財布などを手渡してくれる

こんな当たり前の世話をしてくれるのは
19の金太郎が、はじめてで
今までの女どもは、いったいなんなのか。。

出掛ける時には、
『飲み過ぎないようにね 笑 』と送ってくれる

迎えの車は、すでに下に着いており、
『先生、おつかれさまです!』
と後部のドアを開けてくれる
(この世界はなんでも、おつかれさまから始まる)

目的地の料亭に着くと
勧進元の親方が、上座の席を空けて待ってくれている

『親方、お招きを与りまして、御相伴にあずかります』
『さあ、先生どうぞ、こちらへどうぞ。。』

挨拶を済ませ、席に座れば、やがて芸者衆も座敷に入ってきて始まる宴、にぎわう座敷
次の二次会、三次会。。。

夜も更け、やがて(おひらき)になるまで、
最後まで、飲みのお付き合いをするのが
接待を受ける身である俺の、仁義というもので
金太郎には見せないツラつきにもなっているのかもしれない


飲みが終わって、送りの車に乗る
ネクタイをゆるめながら時計を見たら
11時半を過ぎていた
外は、夏のはじめの小雨が降り出していた

帰ってみると、金太郎はまだ起きている
『ん、起きてたのか』
『おかえり 笑』

背広を脱ぐのに手を添え
脱いだズボンと共にハンガーにかけ

『今夜は楽しかった? 綺麗な人いっぱい居たでしょうね うふ、ふふ笑笑』と笑いかけながら
洋服箪笥に仕舞ってくれる

『明日はお休みなので、久しぶりに、ゆっくりできるね。。。』
『うん、ゆっくり起きて、どこか行ってみるか』

などと語り合いながら
部屋着に着替え、座卓の前に座れば
程よい熱さの茶を出してくれる🍵
『お、すまん、、』

まるで
ホームドラマの(父親と娘)みたいな情景だが
金太郎が、子供の頃に家庭で見ていた風習で
それが、自然な形(かたち)に出るのだろう


。。。茶を飲む俺の傍に座って
さり気なく寄り添ってくる  ん?
せんせい、うふ、ふふふ。。明日は休みよ
うふふふふ。。。。。♡
。。。。。。。。。。。

と、ここから先は書けない (`・ω・´)💧汗

。。。健康な金太郎は おぼえの早い娘

🐶ふむふむ。。
🐱夜遊びがピタリ!と止んだころね


この頃から、20余年。。。
おれも夏が来たら73と、すっかりと老けて
年寄りになってしまった

🐶あ!すっかりと老けられて
小兵衛みたいになりなすった。。

🐱20余年も前から
所では、そう言われてたのよね 笑

そこから北へ1里行けば、鐘ヶ淵。。🙄