「思い出についてどう思います?」

 

 

 

何の思い出?

 

 

 

「何のと言うわけでもなくって、いろいろな思い出ってあるじゃないですか。 そういうことに思いを巡らすことについてどう思いますか?」

 

 

 

特に何も思わないけど?

 

 

 

「でも、思い出はただの記憶なんでしょ?」

 

 

 

記憶だね。それだと何?

 

 

 

「記憶も今ここにあるんでしょう?」

 

 

 

今ここにあるね。それで?

 

 

 

「記憶も大切にしたいんですよ」

 

 

 

すれば良いよね?

 

 

 

「大切にしても良いんですか?」

 

 

 

どうして?

 

 

 

「ぽんぽこじゃあ、過去はただの記憶だから意味がないみたいなこと言うから…」

 

 

 

そんな事は言ってないよ。

 

過去はただの記憶として今ここにあるの。

 

意味がないなんて言っていません。

 

それはあなたが勝手に

 

意味のないことだってことにしたんでしょ。笑

 

 

 

「…私が勝手にしちゃったのか。 という事は、過去の思い出を大切にしてても良いんですね?」

 

 

 

当然いいよね。

 

 

 

「過去の思い出を大切にして生きるのってダメなのかと思っていました」

 

 

 

微妙な表現するねえ。笑

 

過去の思い出を大切にして

 

いるのも今ここでしょ?

 

ただ、

 

今ここには過去も未来も

 

いろんなことが全てあるのに、

 

過去の事を大切にしたり

 

過去に振り回されて人生を費やすの

 

っていかがなものかなとは思うけど?

 

 

 

「そういうことなのか…」

 

 

 

で、何か考えていたの?

 

 

 

「師匠はどうして過去や未来のことを否定するのかなあって思ってたんですけど、否定してるわけじゃないんですね?」

 

 

 

否定なんかしてないよ。

 

全てが今ここあるって言ってるだけなの。

 

 

 

「そういうことですよね。ちょっと安心しました」

 

 

 

どうして安心したの?

 

 

 

「内緒です。笑」