「人って歳をとったら、夜の眠りが浅くなるんでしょ?」

 

 

 

そうだね。

 

 

 

「師匠の場合には、おじいちゃんだから眠りは浅いんでしょう?笑」

 

 

 

眠りが浅いっていうか、

 

感覚的には起きてる時間の方が長いね。

 

 

 

「不眠症の人とか眠れなくて困ってるって言う人の話を聞くと、大変なんだろうなって思いますよね」

 

 

 

大変だとか苦痛に感じたり思ったりするのって

 

ある種の人たちに限るだろうねえ。

 

 

 

「どんな人ですか?」

 

 

 

以前には意識しなくてもぐっすり眠れてた人とか、

 

ちゃんとした睡眠をとりたいって思ってる人とか

 

眠らないといけないって


心配している人の場合だろうね。




「悩んでいるってことですよね?」



 

そう言う事が気にならなかったり


気にかけてない人も世の中にはいるからね。

 


 

「師匠は大変じゃないんですか?」

 

 

 

以前にも話をしたかもしれないけど、

 

眠れないことを気にしてないんだよね。

 

むしろ、いろんなことを考える時間が

 

他の人よりも長くあるから嬉しいくらい。

 

 

 

「そういうところって、ほんと変わってますよねぇ」

 

 

 

他の人よりも長く意識的に


生活時間を生きてるぞ?笑

 

 

 

「そういえば前にもそんなこと言ってましたね。 でも、ほとんどの人が夜眠れなくて大変だとか、ぐっすり眠りたいって言いますよ?」

 

 

 

眠りたいんだろうね。

 

眠らないと健康や身体に悪いって思ってるとか、

 

極端な人だと自分の体調に


神経質になってるだろうね。

 

 

 

「眠れないことが悪いわけじゃないってことですか?」

 

 

 

以前にも話したけど、

 

普通に生活している人の場合だと。

 

身体も脳も精神も必要な時間だけ

 

きちんと休めているの。

 

 

 

「みんなきちんと休めているとは限らないでしょ?」

 

 

 

身体や脳は休んでいるんだけど、

 

眠りが浅かったりしょっちゅう目が覚めると

 

身体が休めてないって感じたり、

 

自分はよく眠れてないんだ不健康だ


って信じ込んじゃうんだよ。

 

 

 

「そういう時って、実際寝てないとしか考えられないでしょ?」

 

 

 

それを神経質な状態って言うんです。

 

だからといって病的って言うわけじゃなくって

 

健常者の神経質な状態ってこと。

 

脳は安らぎや快楽を求めるようにできているから、

 

そうじゃない時って、

 

不足しているから何とかしないといけない

 

って思考するように働くんだよね。

 

 

 

「なるほど…、それで?」

 

 

 

人は、特殊な状況で睡眠を無理やり奪われると、

 

生理的には数日も持たずに


精神機能が破綻してしまうものなの。

 

 

 

「あぁそれ何かの実験か何かで聞いたことあります」

 

 

 

はい、そういうこと。

 

 

 

「じゃぁ、眠れてないっていう人の事は心配しなくても良いってことですね…」

 

 

 

生理的に心配はいらないけど、

 

精神的には配慮してあげることは必要でしょ。笑

 

“睡眠と自分”って言う思考対象と

 

うまく向き合えてないわけだからね。

 

 

 

「どういうことですか?」

 

 

 

睡眠も自分の1部分だと思ってるのさ。

 

体も自分の1部分、考えも自分の1部分ってね。

 

人って自分の身体や身体機能の中に


含まれてるって認識してるものは、


自分の1部分だし自分の所有物だって思ってるの。

 

思ってるというか、信じてるね。

 

それを繋いでいるのが精神機能だからね。

 

 

 

「そこか…」

 

 

 

何かわかった?

 

 

 

「ぽんぽこなんだなぁって思ったんですよ」

 

 

 

なんかその言い方、たまぁ~にケナされている

 

みたいに聞こえることがあるんだよなぁ。

 

ぽんぽこの考え方って真実ですねとか

 

本質をついてきますねぇって、

 

ウソでも褒めてくれた方が

 

俺も今夜からぐっすり眠れるかもよ?笑

 

 

 

「師匠は起きていたいんでしょ。笑」