「人のことでイライラしたりすることってありますよね、師匠もあります?」




良くあるよ?




「あるんですね! 良かった。ないのかと思ってました」




冷血漢じゃありませんから。




「ん? 充分冷たいですよね?笑」




あなたには冷たい人に映るんだろうけど


本人は情熱的な自分を楽しんでんのっ。




「ヘェ〜、そうなんだ。笑笑」

「でも、確かに師匠は冷たいのにどっか温かいですよね」




人を騙してる時とかだろ。笑




「人を騙す時には温かいんですか?」




温かいから他人のことに首突っ込むんでしょ。笑




「変な言い方ですね。笑 それだとしょっちゅう温かいって事じゃないですか」




だから冷血漢じゃないって言ってんじゃん。


いつも温情のある他人思いの人なのっ。笑




「なのに他人のことでイライラすることあるんでしょ?笑」




それは個人的な反応だから


人として未熟な私には仕方ないことなのっ。




「なんか言い訳みたいに聞こえますよ?」




言い訳してるんだから


そんなふうに聞こえるんだろ。




「でも、パッと見た感じそんな風に見えないですよね?」




普段はそうじゃないからなのっ。


普段は温和なんだから。笑


それにイライラしても、


イライラしてる事が分かったら


直ぐ無くすようにしてるからね。




「でもずっとイライラしてる時もありますよね?」




良く見てんなぁ。笑


そういう時もあるよね。


苛立ちに気付いてもそのまま放置して


その状態にどっぷり浸かってる。




「どうしてです?」




そうやって客観的に見ていると


気持ちが楽しくなったりするからだよ。




「イライラしてるのに?」




自分の感情に任せて


自分の中にあるエネルギーが


湧いて出てくる感覚で遊んでるの。




「変な遊びですね」




そうねえ。


以前の自分ならこんな遊びとか


放置プレイとかせずに


エネルギーに流されっぱなしで


イライラしっぱなしだったり


ものに当たったりだったね。




「今は流されないって事ですか?」




遊んでるから色々だね。


流されっぱなしって結構大変じゃん?


自分の思った通りにならない事が多いし


悩みとか辛さとか巻き込まれるのって


面倒くさいんだよね。


若いうちはそうやっていろいろなことを体験して


学んで行くのも良いだろうけどね。




「私もイライラすることがあっても遊べるようになったら良いなぁ」



「なんですかこれ?」




何だと思う? よく見てごらんよ。




「鉢に入った、お米と…、あんこですか?」




そう。 おはぎ。




「おはぎ? 丸くないですよね?」




面倒くさいし手で握らないから衛生的だろ?笑




「それはそうですけど、せっかくなのにおはぎじゃなくなりますよね」




鉢に盛ってもおはぎなのっ。笑


おかげで満腹で〜す。




「せっかくのお彼岸のおはぎなんでしょうに…」




別に丸くなくったって


小豆の皮が見え隠れするようなあんこが


掛かっていたら良いんだぞー。




「見え隠れですか?」




チラ見せとおんなじだな。笑笑




「チラ見せ…??」