わたしは3歳のときに、「ゆうちゃん一人でお風呂に入る。一人で寝る」と言った,かなり変わった子だった。
3歳っておチビだし、母親の愛情が思い切りほしい時期なんじゃないかと思う。
それなのに,わたしは一人が良かった。
まぁ お風呂に関しては,見守ったと思うが、基本的にはわたしの願いは聞き入れられたようだ。
つまり,わたしは幼い時から意思がはっきりしていたし、自分で選ぶことができた。
そして,それはおおむね尊重された。
このことは何度となく書いているが,小学校に上がったとき,つまり6歳で「学校のことで指図をしないで」と母親に伝えた。
「宿題をやりなさい」とか「勉強しなさい」と母親に言われた記憶はないから、母は、わたしに指図しなかったのだと思う。
おとなになってそのことを聞いたら、「ゆうちゃんがそう言ったからそうした」と母は言っていた。
「言いたくならなかったの?」って聞いてみたが、「だってゆうちゃんは自分でやってたから」と答えた。
実際,わたしは宿題はやっていた。
わたしは小さいときから,構われることが嫌だったし、指図されたくなかった。
指図されたら,やる気がうせることを知っていた。
母は、わたしがそういう子であることを知っていたので、わたしにうるさく言うことはしなかったのだと思う。
うるさく言う父にはさんざん反抗したので,いつも怒られていたが、近くに居る母から尊重され、否定されなかったことはわたしに大きな影響を与えた。
父からは抑圧されていたが、母は、わたしをおさえつけることは,決してしなかった。
今、わたしが,母のために思いつくできる限りのことをしているのは、きっと,その恩返しなんだと思う。
わたしを自由でいさせてくれたことへの感謝。
母が,幸せであることはわたしの大きな喜び。
命に関わる病気を何度もしながら、92歳の現在でも元気なのは,奇跡だと思っている。
恩返しをする時間をもらっている。
最初に戻るけど、
子どもを抑圧しちゃいけない。
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