夢を見た。



父が歩いている。



多分,廊下かなんか‥



だから,チラッチラッと歩いて行く姿が見える。



きっと父だと思った瞬間わたしは走って父のところに行った。



そして,やっぱり父だと分かり,あまりの嬉しさに父を抱きしめた。



そして、「会いたかった,会いたかった‥」と繰り返していた。



父は今より,ずっと若くて白い着物を着ていた。



地紋のような感じで,かなり高価なものだと分かった。



父は,終始穏やかで嬉しそうで満足そうだった。



父は,肉体がないのに夢の中で抱きしめた感覚は,はっきり残っている。



そして,これは現実なんだと思っていた。




以前,わたしに、父を赦してハグをしなさいと言った人がいた。



そのことをブログに書いている。



小さいときからの、悔しかったこと,悲しかったこと,腹が立ったことをたくさん父にぶつけた。



そして,その後、同じようにたくさんの感謝を伝えた。



父には最後の方の感謝だけが届いたのか,嬉しそうだった。



父とハグはできなかったが,代わりにかたい握手をした。



父と何度も何度も握手をした。



でも,父をハグすることはできなかった。




そして,夢の中で父を思い切り抱きしめた。



もう一度会えたことが嬉しくてたまらなかった。



もちろん,夢の中のことだけど‥



なんだか,やっと完了した感じがした。




わたしは,生後13日で,ミルクを全く飲まなくなり,泣くこともしなくなった。



元々,低体重児でガリガリなのに,おっぱいもミルクも一切飲まなくなった。



何もできず、医者から親戚の人たちを集めるように言われた。



皆んなが見守る中、父の涙がわたしの頬に落ちたと母が教えてくれた。



その後,ダメ元で打たれた注射で,わたしは生きることになった。



でも,きっと父の涙も、わたしが生きることに決めた一つの理由なんだと思う。




母だけでなく,弟も「父さんとの良い思い出ばかりを思い出す。嫌なことは思い出さない」と言っていた。



次の世にいっちゃうっていうのは、そういうことなのかなぁ( ̄^ ̄)ゞ



きっと,来年の桜🌸は、なんの憂もなく,父を懐かしく思い出すのだろう。